広島浮上のカギは「1番・中堅」野間峻祥にあり!?

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2021年08月20日 06:42  ベースボールキング

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広島・野間峻祥
◆ エキシビションマッチ9試合で打率.500をマーク

 東京オリンピックで金メダルを獲得した日本代表に12球団最多となる4人(鈴木誠也、菊池涼介、森下暢仁、栗林良吏)を送り込んだ広島だが、前半戦はセ・リーグ5位と波にまったく乗れずに苦しんだ。現在3位のヤクルトとは14ゲーム差の開きがあり、Aクラス入りは難しい状況だ。

 その広島で注目したい選手のひとりが、後半戦に入ってから「1番・中堅」で起用されている野間峻祥。 今シーズンの野間は、春季キャンプ中に足を痛めたことで開幕一軍入りを逃し、5月18日に一軍初昇格を果たすも、打順も固定されず1番で起用されたのはスタメン29試合中6試合だけだった。

 しかし、その6試合すべてで安打を放つなど1番での起用時に打率.286(28打数8安打)とまずまずの成績を残していたこともあり、前半戦最後の4試合は続けて1番を任されていた。

 そして迎えたエキシビションマッチでは、全9試合に出場。そのうち7試合が1番での起用だった。前半戦でもっとも1番で起用された菊池が日本代表に招集されていたこともあるが、あきらかに後半戦を見据えた起用であったと見ることができるし、その期待に応えるかのように、エキシビションマッチで打率.500(26打数13安打)と打ちまくった。


◆ 3連覇以降は1番と中堅が埋まらない広島

 エキシビションマッチの結果もあり、後半戦の初戦では「1番・中堅」で起用された野間。その初戦は、本塁打を含む3安打猛打賞と大当たり。その後、チームは3試合連続ゼロ封負けと苦しんだが、そのバットで35イニングぶりの得点をチームにもたらすなど、後半戦はまだ6試合だけの消化ながら、打率.333(24打数8安打)、1本塁打、4打点、1盗塁、OPS.968と、苦しいチームの中でも存在感を示している。

 振り返ると、2016年から3連覇を達成したときの1番は田中広輔が固定されていた。その後は故障もあり、田中が1番から外れることが多くなった2019年以降はチームも低迷。代わりのリードオフマンも見つからなかったという現実がある。

 そして、3連覇時の主軸である丸佳浩がFA権を行使して巨人に移籍してからは、中堅の後釜も見つけることができていない。今シーズンは西川龍馬(33試合)、野間(35試合)、羽月隆太郎(19試合)と3人がスタメンで10試合以上に出場しているが、もっとも起用されている野間でも試合数の39%程度しかない。

 広島は栗林(2020年)、森下(2019年)、小園(2018年)とドラフト1位指名選手が結果を出している。エースの大瀬良大地(2013年)も前半戦では苦しんだものの、後半戦初戦では7回1失点の好投で4勝目をマーク。ドラフト1位の意地をみた投球であった。

 もちろん、2014年ドラフト1位入団の野間も同じ「ドラ1入団組」に遅れを取るわけにはいかないと気合が入っているだろう。

 リードオフマンと外野守備の要である中堅の問題は、広島が上位に浮上するためには解決したい最重要課題でもある。そのふたつの役割を、いま野間が埋めようとしている。もともと身体能力も高く大きな期待を背負ってきた選手ではあるが、ここまでその真価を発揮できずにきた。後半戦でどのような活躍を見せてくれるのか、要注目だ。

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