オンは「ランニングを楽しくする」ことを目指し、2010年に設立。共同創業者であるデイビッド・アレマン、キャスパー・コペッティ、元トライアスロン選手のオリヴィエ・ベルンハルドのスイス人3人はランニングシューズの製作未経験ながら独自のクッショニングシステムを開発し、「クラウド(Cloud)」を中心にヒット作を生み出している。ミニマルなデザイン性から、「シューズ界のアップル」や「シューズ界のダイソン」とも評されており若手起業家などからの支持が高い。2019年からはテニスプレイヤーのロジャー・フェデラー(Roger Federer)が起業家としてチームに加入し、限定エディションスニーカー「THE ROGER Centre Court JP」を今月発売した。
登録申請書「Form S-1」によると、2018年度から2020年度までの純売上高の年平均成長率は66%で、2020年度は4億2530万スイスフラン(約511億円)を計上。2021年度上半期(1〜6月)においても、前年同期比84.6%増の3億1550万スイスフラン(約379億円)と好業績を収めている。世界60ヶ国以上で展開している市場のうち、特にドイツや米国、日本、中国、ブラジルで急成長している。