女児の右頬に近づいていくヘビ(画像は『The Daily Star 2021年9月3日付「Terrifying moment girl, 5, is bitten on face by snake at petting zoo」』のスクリーンショット) ロシアにある動物園で8月下旬、ヘビを肩に乗せふれあい体験をしていた5歳女児の顎付近にヘビが突然噛みついた。ヘビが女児に牙をむいた衝撃の瞬間を、地元メディア『E1.Ru』および『The Mirror』などが伝えている。
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動物を間近で観察し、実際に触ることのできるふれあい体験は幼い子供を中心に大人気だが、このほどロシア連邦スヴェルドロフスク州にあるエカテリンブルグの動物園「Butterfly Park」でヘビとのふれあい体験をしていた5歳の女児が悲劇に見舞われた。
8月29日のこと、母親のウヴァーロヴァさん(Uvarova)と共に動物園を訪れたヴィクトリアちゃん(Viktoria、5)はヘビを肩にのせてもらうふれあい体験をしていた。
地元メディア『E1.Ru』が公開した動画を見ると、母親に向けて笑顔を見せるヴィクトリアちゃんと首から肩にかけて垂れ下がる細くて白い小さなヘビが確認できる。
ヴィクトリアちゃんはカメラに向けて笑顔を見せるも、ヘビへの恐怖からかその表情は少しこわばっているようだ。しばらくするとヘビが頭を動かしてヴィクトリアちゃんの首に巻き付き始め、それをそばにいたスタッフが制止した。
するとヘビはひとうねりしてみせた後、再びヴィクトリアちゃんの右頬に這うように近づき始め、スッと顔の向きを変えた。
スタッフは再び手を伸ばしてヘビを引き離そうとするが、時すでに遅し。ヘビはその牙をヴィクトリアちゃんに食い込ませたのだった。苦悶の表情を浮かべるヴィクトリアちゃんから、スタッフは急いでヘビを引き離した。
ヴィクトリアちゃんに噛みついたヘビは当初、東アフリカ原産で弱毒性の「フックスノウト・ルーファス・ビークルスネーク(hook-snouted rufous beaked snake)」というクチバシヘビの一種と報じられた。
しかし英国爬虫類学会のヘビ専門家は「このヘビは(本来の姿とは)外見が異なるように繁殖された毒を持たないキングスネークでしょう」との見解を示している。
いずれにしても人体への危険性はないそうで、傷口も注射器で刺された程度のものであった。ヴィクトリアちゃんは病院に搬送され、傷の手当てを受けた。
なお今回、ヘビが急にヴィクトリアちゃんを襲った原因について、ヘビについて詳しいエカテリーナ・ウヴァーロヴァさん(Ekaterina Uvarova)はこのように推測している。
「ヘビは臭いに非常に敏感です。」
「もしヘビがお腹を空かせていて、少女から獲物である鶏の匂いをかぎとったのであれば、それが刺激となって噛みついたのかもしれません。」
ヴィクトリアちゃんはこの日のランチにチキンを食べており、またヘビとふれあう前にヒヨコに触っていたそうだ。
一方で母親のウヴァーロヴァさんは、ヘビがヴィクトリアちゃんに噛みついた原因を「人間の過剰な注目のせいではないか」と明かしており、以下のようにふれあい体験の禁止を訴えた。
「常に触られている動物は隠れたり休んだりする場所もなく、常にストレスを感じています。」
「それは(動物にとって)決していいことではありません。」
動物園のスタッフによると、このヘビが人に危害を加えたのは今回が初めてだったという。
画像は『The Daily Star 2021年9月3日付「Terrifying moment girl, 5, is bitten on face by snake at petting zoo」(Image: Will Stewart)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE)