ビフォー/アフターは部屋だけじゃない!夫の「箱買い」対策も変わった

3

2021年09月17日 20:50  AERA dot.

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AERA dot.

写真こんなに広かった?と思うほどスッキリした「ごみ部屋」。ここの後エアコンもつけました/After
こんなに広かった?と思うほどスッキリした「ごみ部屋」。ここの後エアコンもつけました/After
 5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。



【片づけ前の「ごみ部屋」はこちら】

*  *  *

case.6 邪魔する夫を「ネタ」にしたら片づけを完遂できた
夫+子ども2人/看護師

 今回は、キャリア15年の看護師の女性の片づけです。夜勤と日勤の混ざった不規則な勤務をこなしながら、基本の家事と子育てはこの女性が担当し、忙しい日々をサバイブしていました。

 悩みは、子どもが幼く一番散らかる時期に片づけられなかった家をそのままにしていることでした。

 眺望が素晴らしい30畳のリビングは物でいっぱい。昨年の夏、コロナ禍で家族がリビングにいる時間が増えて、もうこれ以上は放置できないとプロジェクトに参加したのです。

 彼女には、片づけのほかに2つの課題がありました。一つは家族をもっと家事に巻き込むこと。家族みんなが家にいる夜勤明けの休日、お昼ごろに帰宅すると子どもたちの汚れ物はそのまま、掃除も一からしなきゃいけない……。

 夫にはなかなか頼りきれず、夫婦のコミュニケーション不足も原因とわかっている。彼女は、話すきっかけを失っていました。

 プロジェクトの初期はどんどん不用品を家から出していきます。夫は、ひまさえあれば黙々と片づける妻を最初はただ眺めていました。

 ある日、忙しい夫と時間が合い、話す機会を持ちました。なぜ片づけたいのか、家を片づけてどうしたいのか、やっと気持ちを伝えることができました。女性にとっては大きな一歩です。

 すると10日後、夫が動きだします。「ごみ部屋」と呼んでいた物置部屋にあるCDやDVDを片づけ始めたのです。いつもはしないキッチンのシンクの掃除をしてくれた日もありました。女性も、心から「ありがとう」が言えました。

 子どもたちもママを助けました。上の子は下の子に、「いる?いらない?」と聞いて不要なおもちゃを仕分けてくれました。







 ごみ部屋の床面積は少しずつ広くなり、片づけは順調そうに思えました。しかし二つ目の課題に直面します。それは夫の「箱買い攻撃」をどうやってクリアするか。

 夫には、ネットで物を買うとき箱単位で注文する癖がありました。カップラーメンにワイン、袋菓子4箱買いなんてことも。

 無邪気なこの行動が、片づけにとっては大ダメージ。計画を立てて不用品を減らしても、空いたスペースにまた物が置かれるのです。「あれ、おかしいなぁ。この間片づけたはずなのになぁ」って。

 心が折れてしまった時は、受講生のFacebookグループに気持ちを吐き出しました。プロジェクトの卒業生や同期が話に乗ってくれました。

「ウチの主人は一切動きませんでした^^; ご主人の所は、自分の所が片づいてからで大丈夫。片づいたら気持ちも変わりますよ」って、卒業生が励ましてくれたり、「旦那さんの箱買いネタ、笑えるから好き」と話題になったり。

 自分の夫だったら深刻になる悩みも、他のお家のことなら笑えたりするから不思議です。

 箱買いの投稿は、「片づけても、片づけても、物が入ってくるシリーズ」としてまとめられ、夫の知らないところで人気連載となりました。

 たまに落ち込みながらも復活するママの背中を見て、子どもたちは自立していきました。上の子は夜勤明けの休日に晩ごはんを作ってくれたし、下の子は脱いだパジャマをちゃんと定位置に戻してくれるようになりました。脱いだ靴を元に戻してくれるようになったのは、2人共通の進歩です。

 そして8月上旬、女性は無事に片づけをやり切ります。ごみ部屋はちゃんと「部屋」になり、30畳のリビングは窓からの景色が映える明るさを取り戻しました。

 実は今回は、さらに先があります。ビフォー/アフターからのアフターで、夫婦に新たな展開があったのです。

 プロジェクト終了後にこの女性は、職業柄お正月もお盆もないからと、ひとり大掃除プロジェクトを進めるべくお掃除モードへとギアチェンジ。

 レンジフードの掃除、業者さんのエアコン掃除、カーテンの洗濯、かつてのごみ部屋にエアコンをつけること。手をつけられずにいた作業をクリアするたびに「いつかやろうと思っていたシリーズ」として報告してくれました。









 残念ながら夫の「片づけても、片づけても、物が入ってくるシリーズ」は終了しませんでした。冷蔵庫の大掃除が完了したと思ったら、直後に届いた要冷蔵の日本酒に箱買いワイン、ふるさと納税の返礼品の豚肉3キロ。さらにはポテトチップスの大きな箱……。

 女性もやられっぱなしではありません。夫は過去に、「生産3日以内に出荷」という鮮度が売りのポテトチップスを箱買いしながら、賞味期限ギリギリまで寝かせたことがありました。今回は、女性がこっそり職場で配り、察した上の子も友だちにせっせと配って、ダメージを最小限にしました。

 女性はいま、心穏やかに過ごしています。箱買いの不意打ちに遭いつつも、夫との会話は一歩引いて話に耳を傾けられるようになりました。片づけてから生まれた心のゆとりが大きいと言います。

 仕事でも奇跡的なタイミングでお誘いがあり、日勤だけの職場へ移動しました。どうありたいか考え納得して決めた転職でした。大掃除も仕事も、自分でゴールを設定して人生のこまを進める習慣ができたようです。

 夫との関係は?実は今年5月に女性からこんな報告がありました。

「帰ると洗われてるお皿たち。旦那もいつもより30分近く早く起きてくるようになり、出勤前にお皿を洗ってくれている。これは心からありがとう」

 夫婦の関係は、1年かかったけど確実に次のステージへ上がっていました。同期のみんなやスタッフはいまも女性の報告を楽しみにしています。

◯西崎彩智(にしざき・さち)/1967年生まれ。お片づけ習慣化コンサルタント、Homeport 代表取締役。片づけ・自分の人生・夫婦間のコミュニケーションを軸に、ママたちが自分らしくご機嫌な毎日を送るための「家庭力アッププロジェクト®」や、子どもたちが片づけを通して”生きる力”を養える「親子deお片づけ」を主宰。ラジオ大阪「西崎彩智の家庭力アッププロジェクト」(第1・3土曜日夕方)が2021年5月1日からスタート。フジテレビ「ノンストップ」などのメディアにも出演

※AERAオンライン限定記事


このニュースに関するつぶやき

  • なんで男が汚部屋の原因の様な書き方してんの?捨てられない女の方が多いと思うけど。
    • イイネ!0
    • コメント 0件
  • 消え物は消しやすいからまだマシよ…うちは主に本や服のため込みだから消しにくいんだよね
    • イイネ!1
    • コメント 1件

つぶやき一覧へ(2件)

ランキングライフスタイル

前日のランキングへ

ニュース設定