若者の“肉を食べない理由”に驚き 新世代の“欲望のベクトルの変化”をエンジェル投資家が語る

24

2021年09月20日 10:00  AERA dot.

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AERA dot.

写真小笠原治(おがさはら・おさむ、左):1971年生まれ、京都市出身。50歳。さくらインターネットの創業メンバー(現フェロー)。投資会社ABBALab代表。京都芸術大学教授も務める/孫泰蔵(そん・たいぞう)/1972年生まれ、佐賀県鳥栖市出身。48歳。ガンホー・オンライン・エンターテイメントの創業メンバー。投資会社Mistletoe(ミスルトウ)代表(写真:本人提供)
小笠原治(おがさはら・おさむ、左):1971年生まれ、京都市出身。50歳。さくらインターネットの創業メンバー(現フェロー)。投資会社ABBALab代表。京都芸術大学教授も務める/孫泰蔵(そん・たいぞう)/1972年生まれ、佐賀県鳥栖市出身。48歳。ガンホー・オンライン・エンターテイメントの創業メンバー。投資会社Mistletoe(ミスルトウ)代表(写真:本人提供)
 かつての起業家が「意思ある投資家」として、次世代の起業家を育てる。そんな人たちを追った短期集中連載「起業は巡る」。第1シリーズ最終回は、エンジェル投資家・小笠原治(50)と孫泰蔵(48)の対談。AERA 2021年9月20日号の記事の2回目。


*  *  *


──かつて孫さんの兄・正義さんに1億6千万円投資したシャープ副社長の佐々木正さんみたいなすごい人もいました。


孫:大西さんが『ロケット・ササキ』(新潮社)で書かれてますよね。佐々木さんはすごい人です。あの頃の兄のピッチ(事業計画のプレゼンテーション)なんて、今聞いたら荒唐無稽もいいところですから。亡くなるちょっと前にお会いしたんですが、「お前ら、どんどんやれえ」みたいな最高に面白い方でした。あんな人は後にも先にもいません。


──「お目目キラキラ」の人にホイホイお金を渡していたら、ただの「お金配りおじさん」になってしまいませんか。


小笠原:多分、そうはなりません。例えば今回の連載で紹介してもらったORPHEの菊川くん。最初はバッシュ(バスケットシューズ)にLEDを巻いて「これがロックだあ」とやってきた。その彼が今は「スマートシューズで健康な人を増やしたい」「一人でも多く雇用を生み出したい」と言っています。彼らはビジネスを通じて、すごいスピードで成長するんです。物心ついた時から日本がダメでしたから、親世代のような「日本スゴイ」の幻想を持っていない。ダメな日本が前提で「ほんの少しでも良くできないか」という強い動機を持っています。


■欲望のベクトルが変化


「成功したい」という欲望のベクトルが「自分が金持ちになること」から「世の中を良くすること」に変わってきていて。その気概が面白く、魅力的なんです。つまらないことでは失敗しない雰囲気を持っています。自分が10代、20代の時、社会のことなんてこれっぽっちも考えていなかった。日本でも新しい文化が生まれているんだと。



孫:僕らの世代で元気がいい連中は、シルビアやプレリュードを手に入れるため、せっせとパーティー券を売っていた。今の10代、20代は車なんて全く興味がない。車がないとどこにもいけないロサンゼルスの若者ですら「ウーバーがあるから車はいらない」と言うんです。


 あるいは、肉を食べない連中にベジタリアンなのかと聞くと「豚肉の場合、精肉を1キロ消費すると7.8キロの温室効果ガスが出る」と真顔で言います。彼らにとって環境や高齢化問題は我々よりずっと切実で、社会的課題にものすごくコンシャス(関心が高い)。「途上国で労働力を搾取している大企業の製品は買いたくない」とか「あの会社はマーケティングがうまいけど、自分はだまされない」とか。数年もすると、この世代が消費のメインプレーヤーになる。すると、社会課題と向き合うスタートアップがお客を獲得するようになるので、投資家も注目する。企業は価値を生むことが大事と言われますが、その価値が「お金」から「意味」に変わってきたのです。


(敬称略)(構成/ジャーナリスト・大西康之)

※AERA 2021年9月20日号より抜粋



【おすすめ記事】30億円株投資家テスタさん「僕はリスクを取ったことがない」…その理由は


このニュースに関するつぶやき

  • いやアタクシほぼ肉しか食わんけど。 https://mixi.at/aeQM0za
    • イイネ!13
    • コメント 3件
  • ������(^q^)������焼肉ニダ
    • イイネ!15
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(20件)

前日のランキングへ

ニュース設定