南アフリカ・ケープタウンの有名な観光地の一つであるサイモンズタウン。ペンギンの群れをすぐそばで見たり、一緒に泳いだりすることができるボルダーズビーチで、ペンギンが大量死しているのが発見された。その数は63羽にのぼるという。絶滅危惧種で大切に保護されているはずのペンギンが命を落としてしまった原因は、蜂にあるとみられている。『Eyewitness News』『Daily Mail Online』などが伝えた。
南アフリカ国立公園(South African National Parks)によると9月17日朝、ボルダーズビーチ内の「アフリカンペンギンコロニー」で63羽のアフリカンペンギンの死骸が見つかった。死骸に外傷などは見られなかったが、蜂に刺された跡が発見されたことからペンギンが蜂の群れに襲われたものとみられている。襲われたのは16日の午後から17日の朝の間ではないかとのことだ。また1羽はサイモンズタウンから4マイル(約6.4キロ)ほど離れたフィッシュフックビーチでも発見され、同じく蜂に刺された形跡があった。それ以降はペンギンの死骸が発見されていないので、病気や毒物などの原因も考慮して調査が進められている。
アフリカンペンギンはアフリカ南部の島や海岸に生息しており、国際自然保護連合(International Union for Conservation of Nature)において絶滅の恐れのある野生生物であるレッドリストに分類されている。1970年後半以降、アフリカンペンギンの生息数は約半分に減少し現在は41700羽ほどと言われているが、サイモンズタウンのボルダーズビーチにはそのうち約3000羽が生息しているそうだ。
画像は『SANParks - Table Mountain National Park 2021年9月18日付Facebook「African penguin deaths being investigated」』のスクリーンショット (TechinsightJapan編集部 FLYNN)