【レースフォーカス】2連勝のバニャイアに対し、ポイント差のダメージを最小限に抑えたクアルタラロ/MotoGP第14戦サンマリノGP

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2021年09月22日 08:01  AUTOSPORT web

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写真MotoGP第14戦サンマリノGP決勝レース
MotoGP第14戦サンマリノGP決勝レース
 MotoGP第14戦サンマリノGPで、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が優勝を飾った。終盤に追いついたファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)を振り切っての2連勝だった。一方、バニャイアをとらえきれなかったクアルタラロだが、それでもチャンピオンシップで負った痛手を最小限にとどめた。
 
 スタートから飛び出したのはバニャイアだった。予選では前戦に引き続きオールタイム・ラップ・レコードを更新するタイムを叩き出し、ポールポジションを獲得。フリー走行でのペースも安定していた。優勝候補の一角であったバニャイアは、序盤からぐんぐん後方を引き離していき、中盤には2番手のクアルタラロとの差を約3秒ほどにまで広げていた。
 
 しかし、バニャイアは終盤にクアルタラロがその差を詰めてくることを予想し、タイヤをマネジメントして走っていた。二人のリヤのタイヤ選択は分かれており、バニャイアはソフトタイヤを選択。一方のクアルタラロは、ミディアムタイヤをチョイスしていたからだ。
 
 レース後半のクアルタラロのペースはわずかながらバニャイアを上回るもので、確実にその差は縮まった。最終ラップではその差は0.2秒を切る。しかし、バニャイアは自身が速い場所を確実に押さえた。ストレートと高速コーナーで構成されるセクター3では、自身の区間ベストタイムを更新。クアルタラロにオーバーテイクさせるほどの接近を許さなかった。
 
 一方、バニャイアの後塵を拝し2位となったクアルタラロ。チャンピオンシップでランキング2番手のバニャイアが優勝して25ポイントを獲得し、ランキングトップのクアルタラロが2位で20ポイントを獲得したことで、二人のポイント差は5ポイント縮まった。しかし、クアルタラロは自身が優勝できなかった場合の最善の結果で終えたと言える。
 
 ここまで目の前のレースに集中すると繰り返してきたクアルタラロだが、ここにきてチャンピオンシップ争いを意識したコメントも目立つようになってきた。やや懸念となるのは、現在ではクアルタラロが優勝、表彰台を争うことができる唯一のヤマハライダーということだろう。今大会では2列目までにドゥカティのライダーが4人並び、レース序盤にポジションを争った。

「(レース序盤に)ペッコ(※フランセスコ・バニャイアの愛称)が先に行ってしまってからは、ジャック(・ミラー)、や(ホルヘ・)マルティンと争っていた。見えていたのは赤いバイクばかりだった。楽じゃないよね。ヤマハ同士の争いなら、ほぼ同じ加速力だけど、違うバイクとなるとね」

 そしてまた、「ヤマハからのサポートがもう少しあれば、つまり技術的なサポートではなく、ライダーによるサポートがあれば、というのは確か」とも。
 
 そんなバニャイア、クアルタラロとは対照的だったのが、ランキング3番手のジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)。サンマリノGPでは得意の追い上げのレースとはならず、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)やミラーと4位争いを展開しての6位。「もっと(いい結果を)期待していたのに、がっかりだよ」と消沈の様子だった。クアルタラロとのポイント差は67。残り4戦であることを考えれば、ミルのタイトル防衛への挑戦は相当厳しいものになった。
 
「ちょっと怒っているんだ。僕の今年のポテンシャルはわかっているだけにね。僕の走りはよくなっていて、ミスも減っている。いいライダーになっているのに、チャンピオンシップを勝てないんだから」

 そう語ったあと、ミルは「だけど、スズキが同じ方向を向いているのはうれしい。僕たちはみんな起こっていることを知っていて、彼らができる限り頑張っていると思っている」と、スズキへの理解を示した。
 
 タイトル争いは、クアルタラロとバニャイア。ほぼ、この二人にしぼられたと言えそうだ。
 
■ルーキー、バスティアニーニの初表彰台獲得
 サンマリノGPでは、一人のルーキーがセンセーショナルな表彰台を獲得した。エネア・バスティアニーニ(アビンティア・エスポンソラーマ)だ。2020年のMoto2チャンピオンは今季から最高峰クラスにステップアップし、2019年型のドゥカティ デスモセディチGP19を走らせている。シーズン後半に入って、時折その速さが印象に残るようになっていた。
 
 バスティアニーニは、12番グリッドからスタートし、マルク・マルケスやアレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)、そしてドゥカティのファクトリーライダーであるジャック・ミラーをかわしてレース後半には3番手に浮上し、そのままチェッカーを受けたのである。
 
 バスティアニーニは今回の表彰台獲得について、レース後の会見でこう語っている。

「最近の3戦で、自分のスタイルを変えたんだ。走っているときの動きをさらに柔らかくした。ペッコとジャックのデータを見てね。もちろん彼らのバイクは僕のそれとは違うけれど、DNAはほぼ同じだから。今はさらにリラックスして走っているんだ」

 6周目にバスティアニーニにかわされたマルケスも、「すぐにこのルーキーに今日、すごいチャンスがあるとわかったよ。ドゥカティをよく理解し、走り方をわかっている。彼はレイトブレーキングをしていて、かなりのトルクとタイヤのグリップでもってコーナーを立ち上がっていた。いい走りだった」と認める勢いだった。
 
「もしもっと前のグリッドからスタートしていたら、優勝争いができたかも。でも、今日の3位はいい結果だよ」と、バスティアニーニ。ルーキーとしてはマルティンが図抜けていた今季、存在感を示したレースとなった。

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