9月初の連敗、マーティンの故障離脱…首位・ロッテ、この試練を乗り越えろ!

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2021年09月24日 11:12  ベースボールキング

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ロッテ・井口資仁監督
◆ この3試合で奪った得点は2点

 9月8日のオリックス戦に4−1で勝利し首位に浮上してから2週間以上首位の座を守っているロッテだが、ここへ来て試練が訪れている。

 チームトップの25本塁打を放つマーティンが、9月19日の日本ハム戦で右足に自打球を当て『右足中間楔状骨骨折』と診断され離脱。24本塁打、78打点をマークするレアードとともに“ポイントゲッター”として、打線を支えてきたマーティンの離脱が影響しているのか、20日以降の3試合で挙げた得点はわずかに2点だ。

 マーティンを欠いたなかでの戦いというのは首位を走るマリーンズにとって大きな痛手だが、9月に入ってから打線自体に元気がないのも事実。9月のチーム打率は.211。8月は15試合で7度チーム二桁安打を達成したが、9月は18試合で二桁安打はわずかに3試合しかない。13安打を放ち9得点を奪い大勝した9 月12日の楽天戦を最後に、8試合チーム二桁安打がないのだ。打線全体に活気がないことが、よりマーティンの不在が大きく感じる結果になっている。

 昨季は打線全体が低調だったことに加え、荻野貴司、レアードといった主力打者が不在にする期間が長く、どうしても“マーティン頼み”になることが多かったが、今季は荻野が全試合で1番に座り打率.305をマークし、レアードもチームトップの78打点を挙げる。3番・中村奨吾も打率.293、8本塁打、60打点、得点圏打率は.321の成績を残し、下位打線でも8番を打つことの多い藤岡裕大は9月の月間打率は.328と、“主力選手”は安定した働きを見せている。

 9月は2試合で完封負けを食らうなど得点力は落ちているが、打線全体を見ると昨季よりも攻撃力があがり、得点への期待が大きくなったのは確か。前カードのソフトバンク戦のように千賀滉大、マルティネスといった“エース級”をぶつけられると厳しい戦いにはなるが、なんとか得点を挙げることができている状況だ。

◆ 調子を上げてきた投手陣

 打線が低調ななかで、投手陣は9月に入り調子を上げてきている。8月終了時点でチーム防御率は3.88だったが、9月はここまでチーム防御率は2.58。先発陣は6月に右肘を手術したエース格の石川歩が復帰し、復帰後2試合はいずれもQS(6回3自責点以内)を達成した。前半戦いまひとつだった小島和哉は、9月11日の楽天戦で9回1失点に抑えプロ初完投勝利を挙げると、続く19日の日本ハム戦ではプロ初完封を記録。二木康太も、9月2試合に先発して12回2/3を投げ、防御率は1.42だ。

 腰の張りにより23日のソフトバンク戦の先発登板を回避した佐々木朗希、14日のソフトバンク戦で6回1失点に抑えるも翌15日に一軍登録抹消されたロメロの状態が気になるところだが、先発陣はゲームを作れるようになってきた。

 リリーフ陣も7回・国吉佑樹、8回・佐々木千隼、9回・益田直也の“勝利の方程式”が確立され、東妻勇輔、田中靖洋も勝ちパターンで投げる3人に負けないくらいの安定感を誇る。離脱していた唐川侑己も二軍戦に登板しており、一軍復帰が間近。9月のチーム救援防御率は1.68だが、唐川が戻ってくれば、リリーフ陣の層がさらに厚くなりそうだ。


◆ この試練を乗り越えろ!

 9月に入って初めての連敗、マーティンの故障離脱と、“不安要素”がありながらも、2位・オリックスに2.5差をつけて首位を走る。8月までは先発陣が不安定ななか、打線が中盤から終盤にかけて逆転し勝利してきたが、9月は投手陣が安定し“守り勝つ”野球で白星を重ねている。今季は故障による離脱、不振に陥った選手がでれば、その度に他の選手がカバーしてきた。チームとしての“総合力”は年々上がっている。

 ソフトバンクとの2連戦に連敗し、今日から6勝9敗4分の苦手・西武と敵地・メットライフドームで3連戦、その3連戦を終えると本拠地・ZOZOマリンで2位・オリックスと“首位攻防戦”と、大事な戦いが続いていく。今が踏ん張りどき。ここを乗り越えた先に、きっと明るい未来が待っているはずだ。

文=岩下雄太

このニュースに関するつぶやき

  • 投手陣の調子が上がった訳ではない。加藤匠馬のリードの賜物だわ。まともなリサーチしろ。
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