神戸新聞杯でダービー馬は負けない。人気薄実績馬のヒモ穴狙いが吉と出る

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2021年09月26日 06:51  webスポルティーバ

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 3歳牡馬三冠レースの最終戦、GI菊花賞(10月24日/阪神・芝3000m)のトライアル戦となるGII神戸新聞杯(中京・芝2200m)が9月26日に行なわれる。

 過去10年の結果を見てみると、とにかく1番人気が強い。8勝、2着1回。馬券圏内(3着以内)を外したのは、たったの一度しかない。さらに、ダービー馬に限ると5戦5勝。出走してくれば、絶対的な軸と考えていいだろう。

 こうなると、とても穴党の出番はないように見えるが、人気薄の伏兵が馬券圏内に突っ込んでくることも何度か見られ、1番人気が勝っても3連単では時に好配当が生まれている。

 昨年も断然人気にコントレイルが快勝しながら、3着に14番人気のロバートソンキーが3着入線を果たし、3万7180円というオイシイ配当となった。2014年にダービー馬のワンアンドオンリーが勝った時も、2、3着に人気薄が入って、7万超えの好配当をつけた。

 そして今年も、GI日本ダービー(5月30日/東京・芝2400m)で戴冠を遂げたシャフリヤール(牡3歳)が出走する。まず、同馬については、これまでの傾向どおり"テッパン"と考えていいのだろうか。デイリー馬三郎の吉田順一記者は、他の春の実績馬を含めてこんな見解を示す。

「シャフリヤールはまだハミ受けや手前などに成長の余地を残すものの、稽古では切れのいい動きで、軽やかかつ、なめらかな走りを見せています。気性的に久々は苦にせず、9割方は仕上がっているので、ダービー馬としての格好はつけてくれるでしょう。

 また、GI皐月賞(4月18日/中山・芝2000m)とダービーで3着に入ったステラヴェローチェ(牡3歳)も、須貝(尚介)厩舎流のハードな調整過程で、追うごとに状態は上向いてきています。今週も迫力満点の伸び脚を披露。心身のバランスもよく、復帰初戦から動けそうです」

 今年の神戸新聞杯は少頭数の10頭での争い。その点も2頭にとっては「よりプラス」と吉田記者は語る。

「落ち着いた出走頭数で、メンバー的に見て上がりが強調される一戦。末脚秘める2頭が優位なのは明らか。加えて、菊花賞を見据えた戦いとなれば、各陣営が重要視するのは折り合い面。どの馬にとっても、ペースの緩急にリズムを崩さずに走れるかが最大のテーマとなります。心身のバランスがとれている今のシャフリヤールとステラヴェローチェなら、その辺りの不安もありません」

 ということは、今年は穴党の出番はなくなってしまうのか。吉田記者は「わずかながら(波乱の)可能性はある」という。

「折り合いの他、ポジションニングと時計の速い舞台への適性がポイントになります。その点、しっかりとタメて好位から抜け出す形をとりたいシャフリヤールは崩れることはなさそう。一方で、ステラヴェローチェは上がり勝負で結果が出たダービーの走りは評価できますが、東京より直線の短い中京では"差し届かず"というシーンがあるかもしれません。もし荒れる要素があるとすれば、この辺りになるでしょうか」

 では、どういった馬が2頭の間隙を突くことができるのだろうか。

「この2頭に対して、1、2勝クラスの馬では太刀打ちできないでしょう。能力差が開きすぎているように思います。となれば、GII青葉賞(5月1日/東京・芝2400m)の1、2着馬、GII京都新聞杯(5月8日/中京・芝2200m)とオープン特別の白百合S(5月30日/中京・芝2000m)の勝ち馬の中からしか、選択肢はないと見ています」




 そう語る吉田記者は、青葉賞の勝ち馬で重賞2勝を誇るワンダフルタウン(牡3歳)を穴馬候補に推す。

「1週前のフォトバドックとここ2週の攻め気配からすれば、同馬が一角崩しの一番手です。春に比べて、すべての部分で筋肉量がアップ。バランスを保ったまま、少しずつでも確実に成長しているあたりは、さすがルーラーシップ産駒といったところでしょうか。

 爪の状態がよくなり、手加減なく稽古をやれている効果は絶大。調教でも闘争心を示せており、いきなり動ける態勢にあると思います」

 吉田記者はもう1頭、白百合Sを勝ったセファーラジエル(牡3歳)も気になるという。

「馬場を踏まえれば、京都新聞杯を制したディープインパクト産駒のレッドジェネシス(牡3歳)に妙味があると思っていましたが、まだトモに甘さが残っており、反応面に課題があります。ポジショニングと流れを考慮すれば、うまく立ち回れなかった時に踏み遅れるシーンも......。

 青葉賞2着のキングストンボーイ(牡3歳)も、馬体や稽古の感触は悪くないのですが、本質的には上がりが速くなる勝負は不向きと見ています。そうした他の伏兵候補との比較から、セファーラジエルに食指が動きます。

 セファーラジエルは、馬体重が500kgを超える雄大なキズナ産駒。ストライドが大きく、速い脚は使えないため、今の馬場に課題があるのは確かです。それでも、直線でふらふらしながらも白百合Sを勝ったことは評価できます。

 その後はじっくりと英気を養ってグーンと成長。1週前のフォトバドックではトモのボリュームが足りなかったのですが、直後の1週前追いでビシッとやった効果でトモが膨らみ、前後のバランスが良化しました。

 最終追いでも以前よりもクビをうまく使えるようになって、トモ腰の強化は明白です。速い脚が使えない分はポジション取りでカバーできる可能性があり、メンバー的に前で引っ張ることもできそう。ペース配分次第では、粘り込みに期待する手はあります」

 菊花賞を占ううえでも重要な一戦。春の実績馬がそのとおりに強さを見せるのか。はたまた、夏を越して急成長を遂げた馬の台頭があるのか。必見である。

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