ハミルトン「チャンピオンのやることではない」と意気消沈。メルセデスは「ミスでなく不運でPPを逃した」/F1第15戦

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2021年09月26日 15:51  AUTOSPORT web

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2021年F1第15戦ロシアGP予選Q3 ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタス(メルセデス)
2021年F1ロシアGPの土曜予選で、メルセデスのルイス・ハミルトンは4番手、バルテリ・ボッタスは7番手だった。

 Q3の最初のランが終わった段階では、ハミルトンがトップ、ボッタスは3番手に位置していた。しかしメルセデスはインターミディエイトタイヤからソフトに交換してコースに復帰するタイミングが他チームより遅く、フライングラップを1周しか走れなかったためにタイヤが温まらず、ふたりともインターミディエイトでの自己ベストタイムを更新できずに後退した。ハミルトンはソフトに交換するピットインの際に、ピット入口のウォールにヒット、フロントウイングを交換しなければならなかった。さらにハミルトンは唯一のフライングラップでスピンを喫している。

 メルセデスは「トラックポジションの関係で、ルイスとバルテリは、ソフトタイヤに交換するのが最後になった」と説明した。「そのため、計測ラップを1周走るだけの時間しかなかった。一方で、ふたりより前を走るグループは、最低2周を走る余裕があったため、タイヤの温度を上げて、タイムを向上させることができた」

「ソフトタイヤでは2周目の計測ラップに入って初めて好タイムを出すことができたため、メルセデスのふたりは自身のインターミディエイトでのタイムを更新することができなかった。彼らは、ドライコンディションが予想される日曜決勝で、改めて戦いに挑む」

 チーム代表トト・ウォルフは、今回の予選について、「ミスを指摘することはできない。単純に不運だったのだ」と述べている。

「Q3では我々が最初にコースに出て行った。その関係で、ソフトタイヤで2周走るためにインターミディエイトでの最後の2周を中止するか、安全を期して(インターミディエイトでの)ラップを走り終えるかを選択しなければならなかった。我々は後者を選んだ。時間を戻せるなら、最初にコースインせずに1分待機するかもしれないが、そうなると占いの世界だ」

「ルイスがウォールに“キス”をしたが、あれがなくても、ソフトで2周走る時間はなかった。そして、今日はソフトタイヤでいいタイムが出るのは2周目だったのだ。2周目を走れれば、フロントロウを獲得できる速さを発揮できたと確信しているが、1周だけではタイヤを温めることはできない」

「時には不利な状況に見舞われることもあるものの、大事なのはそれに対してどう対応するかだ。ルイスは今も優勝を諦めていない。明日の目標は勝つことだ。バルテリは今週末好調であり、7番グリッドからアタックしていってくれるだろう」

■メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ルイス・ハミルトン
予選4番手(Q1=1番手1分45秒992:インターミディエイトタイヤ/Q2=1番手1分45秒129:インターミディエイトタイヤ/:Q3=4番手1分44秒050:インターミディエイトタイヤ)

 それまでは絶好調だっただけに、ピットレーンでミスをしたことに心の底からがっかりしている。サーキットに来ている全スタッフ、ファクトリーの全スタッフに対して本当に申し訳なく思う。明らかにこれはチャンピオンのやることではない。でも今となってはどうしようもないので、明日、ベストを尽くし、軌道修正するつもりだ。

 Q3終盤は冷えたタイヤで走り、とても滑りやすかった。プッシュラップ2周目を走る時間がなかったために、上位のドライバーたちのようなタイムを出すことができなかった。

 上位グリッドに並ぶマシンはとてもペースがいいので、明日は楽なレースにはならないだろう。

 決勝に向けてマシンが修復できることを祈るばかりだ。時にはこういう出来事が起きて、僕たちは試される。今の僕は最悪の気分だけれど、これをポジティブなエネルギーに変えて、明日、できる限り最高の仕事をするつもりだ。

 ポールを獲ったランド(・ノリス)におめでとうと言いたい。イギリス人がポールポジションを獲得したのは素晴らしいことだよ。

(ピットレーンでのクラッシュについて聞かれ)100パーセント、僕の責任だ。チームに対して本当に申し訳なく思う。(スリックに交換するために)ピットに戻ってきた時のことで、できるだけ早くコースに復帰したくて急いでいた。
 ばかなミスをした。でもそれを受け入れて、そこから学ぶしかない。


■メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
バルテリ・ボッタス
予選7番手(Q1=2番手1分46秒396:インターミディエイトタイヤ/Q2=2番手1分45秒306:インターミディエイトタイヤ/:Q3=7番手1分44秒710:インターミディエイトタイヤ)

 Q1とQ2は順調で、インターミディエイトのコンディションで強さがあると感じていた。でもQ3終盤、路面が乾き始めた。ピットインし、計測ラップを2周走りたいと思っていたけれど、結局1周しか走れなかった。1周ではタイヤをうまく機能させることはできない。熱を入れるのがとても難しかったんだ。

 上位に入ったマシンはすべて、少なくとも2周は走れていた。そのためにこういうことになった。

 いい状況とはいえないけれど、まだ終わったわけではない。マシンは強力だし、僕自身、週末を通して速さを発揮してきた。モンツァの時のように最後方からスタートするわけではないから、7番グリッドからプッシュして、前回よりいい結果を出したいと思っている。

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