ホンダF1田辺TD予選後会見:「雨が止んでからは路面状況を注視」ウエットを前提に準備を進めるも厳しい状況に

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2021年09月26日 17:01  AUTOSPORT web

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田辺豊治 ホンダF1テクニカルディレクター 予選インタビュー
2021年F1第15戦ロシアGPの2日目は朝から大雨に見舞われ、正午に予定されていたFP3は中止となった。15時の予選までには何とか雨は止んだものの、路面は完全ウエット。初日は終始ドライコンディションだったため、予選はウエット路面でいきなりアタックする状況となった。

 その後、雨は完全に止み、路面が徐々に乾いていくコンディションが難しさに輪をかけた。ホンダ勢はピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)12番手、角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)13番手。唯一Q3に進んだセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)も、アタックのタイミングを失して9番手が精一杯だった。後方グリッドが確定しているマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は、Q1の段階で早々にアタックを切り上げた。

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──予報どおり朝から大雨となり、FP3はキャンセルになりました。

ホンダF1田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):15時の予選前には(雨が)ほぼ止んだのですが、気温が低いこともあり、路面はウエットのままでした。(マックス・)フェルスタッペンに関しては、後方グリッドが決まっていますので、ウエット路面でのクラッシュを避けるためクルマの調子を見るに留めました。一方の(セルジオ・)ペレスは9番手。Q3で各車がドライタイヤに履き替え始めた際に、最適なタイミングを失して上位進出はなりませんでした。

──アルファタウリ・ホンダの2台もいまひとつでした。

田辺TD:(ピエール・)ガスリーは路面が乾きつつあったQ2のアタックでタイヤを使い切って12番手。角田(裕毅)はじっくり走って13番手。なかなか厳しい予選結果となってしまいました。決勝当日はドライ路面が予想されていますので、そこからどれだけポジションを回復できるか。4台完走にフォーカスして準備を進めていくつもりです。

──FP3がキャンセルされた後も、14時ごろまで強い雨が降っていました。予選が日曜午前にずれ込むことも覚悟していましたか?

田辺TD:このコースは水はけが悪いので、たとえ雨が止んでもどこまでコースが走れる状態に戻るか、そこを一番気にしていました。ですので、14時以降に(雨が)ほぼ止んでからは路面状況を注視していました。

 ただ、基本的には予定どおり予選スタートすることを念頭に、その場合はウエット路面になることを前提に準備を進めました。一方で日曜午前に予選が延期された場合はドライ路面の予選になるでしょうから、その備えも並行してやっていました。

──今日の予選はライバルのメルセデスが結果を残せませんでした。なかでもルイス・ハミルトンは立て続けにミスを犯しました。4番手に終わったハミルトンに対し、グリッド後方から追い上げるフェルスタッペンはどこまでの戦いができそうだと考えていますか?

田辺TD:ウエット路面という状況もありましたが、あれだけの実績と経験のあるチームとドライバーが、完璧とは言えない走りを見せてしまいました。『レースは本当にいろいろなことがあるな』というのが正直な感想です。

 逆に言えば、我々にしても思いがけないことで足をすくわれる恐れは常にあるということです。今回のメルセデスの場合は足をすくわれたとまでは言えないですし、ダメージもごくわずかなものでしたが。明日の戦いについては、とにかく全力で立ち向かい、最善を尽くすだけです。

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