「スマホ証券」なら1株から投資、手数料も割安 「ポイント」利用も可能

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2021年09月27日 11:00  AERA dot.

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写真ネット証券の取引ツールには様々な分析指標が表示されるが、初心者には難解だ。スマホ証券のアプリはシンプルでわかりやすい (c)朝日新聞社
ネット証券の取引ツールには様々な分析指標が表示されるが、初心者には難解だ。スマホ証券のアプリはシンプルでわかりやすい (c)朝日新聞社
 預貯金では資産を増やせなくなって久しい。だが投資を始めるには、相応の覚悟がいる。スマホ証券なら少額から可能で、リスク感覚も養える。AERA 2021年9月27日号は、5社を比較しつつ、スマホ証券のメリットとデメリットを解説する。


【図】「スマホ証券」主要5社を徹底比較
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 米国と比べれば盛り上がりに欠けるとはいえ、日本でもスマホ証券が初心者たちのハートを射止めつつある。知識や経験がなくても簡単に取引できることが理由の一つだが、他にも様々な魅力があるとファイナンシャルプランナーの高山一恵氏は説明する。


「通常の取引よりも少額から投資でき、取引手数料が割安であることも人気に結びついています。株式投資にチャレンジするうえで乗り越えるべきハードルが大幅に低くなったのです」


 本来、日本で上場している国内企業の株を求める場合、最低でも1単元(100株)は買うのが基本だ。だが、スマホ証券では1株単位でも買える。たとえば1株2千円の銘柄なら、通常は最低20万円の資金が必要なのに、スマホ証券なら1株2千円からの投資が可能だ。また、株数ではなく金額を指定して買うこともできる。


 取引手数料も格安だ。SBIネオモバイル証券、スマートプラス、CONNECT(コネクト)、PayPay証券、LINE証券の主要5社のうち、スマートプラスが提供中のサービスは原則無料だ(手数料が発生するケースあり)。SBIネオモバイル証券の月額利用料制や、CONNECTの無料クーポン配布もユニークでお得な取り組みだ。


「もう一つ、初心者にとって喜ばしいのは、あらかじめ取り扱い銘柄が絞り込まれているサービスがあることです。通常の取引だと対象が広すぎるため、初心者はどれを選べばいいのかがピンとこないからです」(高山氏)


 初心者を意識したサポート体制を整えているのも特徴だ。マンガやゲームで投資を学べるコンテンツや、他の投資家と情報交換できるオンラインコミュニティーを運営する会社もある。




■デメリットにも注意


 さらに、いかにも日本のスマホ証券らしい取り組みがある。


「LINE証券ならLINEポイント、SBIネオモバイル証券ならTポイントで投資することも可能です。初心者の場合は、少額であっても身銭を失うことには抵抗を感じるかもしれません。しかし、日常生活でたまったポイントなら、万一、投資で失敗しても諦めがつくのではないでしょうか」(同)


 もちろん、スマホ証券もいいことずくめではない。難点の一つは、NISA(少額投資非課税制度)に対応していないケースが多いことだ。投資で得た利益からは原則約20%の税金が徴収される。しかし、NISAを利用すれば、毎年一定額までは税金がかからない。初心者にとってのメリットとして挙げた「投資対象の絞り込み」も、キャリアを重ねるうちにデメリットともなる。自分自身で取捨選択ができるようになり、さらに幅広く投資したいと思った場合に選択肢が見劣りしがちなのだ。


 また、米スマホ証券「ロビンフッド」では一獲千金を狙ってリスクの高い投資を繰り返し、多額の損失を出す例もあった。とはいえ、スマホ証券には大いに存在意義があると、高山氏は捉えている。


「初心者にとって最も重要なのは、まずは投資に慣れること。実際に始めて自分自身で経験することが大事です。私が相談を受けたとある女性のお客様も、当初はリスクを極端に嫌っていました。でも、スマホ証券で投資の楽しさに目覚め、今は株主優待を目当てに1単元になるまでせっせと買い集めています」


(金融ジャーナリスト・大西洋平)

※AERA 2021年9月27日号より抜粋


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