「まっすぐとスライダーをどんどん投げ込んでいこう」。ロッテドラ1・鈴木が取り戻した本来の投球スタイル

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2021年09月27日 11:04  ベースボールキング

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ロッテ・鈴木昭汰 (C)Kyodo News
「前半戦の最初は自分としても良いスタートが切れて、そこから納得のいくピッチングができていなかったんですけど、後半は配置転換となった中継ぎで少ないチャンスをモノにしていけたらなと思います」。

 ロッテのドラフト1位ルーキー・鈴木昭汰は、新人ながら先発、リリーフの両方こなしフル回転の働きを見せる。

 開幕直後は援護に恵まれなかったが、先発で抜群の安定感を誇り、3・4月は5試合に先発して1勝1敗、防御率2.45だった。プロ2度目の登板となった4月4日の日本ハム戦(札幌ドーム)では「あの試合は特にまっすぐが走っていたので、押せていけたなと思います」と振り返ったように、初回は12球中11球をストレートで攻め、7回に入っても150キロを超える直球で7回無失点に抑えた。マリーンズに“速球派”の左腕が少なかっただけに、待望の速球派左腕が誕生した瞬間だった。

 5月に入ってからは先発だけでなく、リリーフでの登板を経験。登板を重ねるごとにプロの厳しさを知り、「まっすぐを捉えられるようになってから、ツーシームが多くなってしまいました。前半戦の最後はツーシームを多投してしまって、まっすぐ、スライダーの良さを消えさせた自分がいた。そこは捉えられてきても、まっすぐでどんどん押していけたら変わっていたのかなと思います」と、武器である“力勝負”から“かわす投球”でどこか“自分らしさ”を見失っていた。

 「キャッチャーの方々とも話をしましたし、自分で研究して動画などを見て、もっとまっすぐ、スライダーを投げないとなと思いました」。

 後半戦に入ってから再び“ストレート”を主体にした投球に取り戻した。圧巻だったのは9月15日のソフトバンク戦。先発・美馬学が逆転を許しなお、3−4の4回一死一、三塁という場面で登板し、「中継ぎの感じもわかってきたときにランナーがいる状況でマウンドを任されて、正直点をあげたくないなと思いました」と、牧原大成の初球に一塁走者の今宮健太に盗塁を決められたが、129キロのスライダーで空振り三振。続く三森大貴を外角いっぱいの147キロのストレートで見逃し三振に仕留めピンチを脱した。

 ストレートとともに、左打者に投げるスライダーは横に曲がるだけでなく、縦にも鋭く落ち、その切れ味が鋭い。状況によってこのスライダーを投げ分けているとのことだ。「自分のなかで自信のあるボールですし、左に対してはすごい納得のいくボールを投げられている。それを右バッターにもやっていかないと、と思っています」。9月15日の登板でいえば、2イニング目となった5回に先頭打者の柳田悠岐を簡単にスライダーで2球で追い込み、最後は外角に縦に落ちるスライダーで空振り三振に仕留めた。本人もストレートとスライダーに関して「(ここ最近は)良いと思いますね」と手応えを掴む。

 「後半は自分の持ち味のまっすぐとスライダーをどんどん投げ込んでいこうと思うので、他にツーシームとチェンジアップはスライダーとまっすぐを意識させるために投げるくらいだと思っている。今はそのスタイルでいいかなと思います」。

 リーグ優勝を争う大事な戦いが続く。そのなかでも、現在鈴木は先発が早いイニングで降りた後、試合を立て直す“ロングリリーフ”で相手打線の勢いを止め、その役割を果たす。

 「ルーキーで優勝争いを経験させてもらっているのは嬉しいですが、チームの戦力になっていきたい。まだ満足していないです」。“強気のピッチング”が持ち味の左腕から頼もしい言葉が返ってきた。さらなる貢献を目指し、チームに流れを呼び込む投球を披露していく。

取材・文=岩下雄太

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  • 鈴木が先発で結果が出ないなら中継ぎとか話がわかるが、先発で出してる鈴木を即中継ぎ転換。中継ぎ左腕なら成田とか育てろ�फ�á��ܤ��無能二人�ѥ����á��ܤä����
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