校外学習用のバスが手配できず ネオンが光るパーティー用バスで出発(米)

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2021年09月28日 12:02  Techinsight Japan

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教師はこのようなスクールバスを手配したかったのだが…(画像は『UNILAD 2021年9月21日付「School Hired Stripper Party Bus For Field Trip And Teacher Highlights Issues With Education System」(Alamy)』のスクリーンショット)
校外学習のため教師は多くの生徒を乗せる大型バスを手配しようとしたが、普段利用しているスクールバス会社側の運転手不足により借りることができなかった。そのため今回は仕方なくネオンが煌々と光るパーティー用バスを手配したという。どうやらスクールバスの運転手不足は、全米で大きな問題になっているようだ。『Boston.com』などが伝えた。

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米マサチューセッツ州ボストンにある「Brooke Charter School」で教師をしているジム・メイヤーズさん(Jim Mayers)は、グレード11(高校2年生)の生徒たちを校外学習へ連れて行くためにスクールバスを手配しようとした。

ところがバス会社に問い合わせると、運転手不足でバスを確保することができないと判明した。困り果てたジムさんは、パーティー用のバスを手配するしかなかったという。

そして校外学習当日、生徒たちの目の前に到着したのはネオンが煌めく華やかなバスだった。実際のバスの写真は削除されてしまったが、車内にはストリッパー用のポールが設置されていたそうだ。

「面白い話ではありますが、実際にはバスが不足しており、これは教育システム上の大きな問題ということを物語っているのです」と話すジムさんは、この状況を皮肉を込めて笑い話としてTwitterに投稿した。教師仲間数人に見てもらう程度の気持ちだったが、この投稿はジムさんの予想を遥かに超える92000件以上の「いいね」を集め、大きく拡散されたという。

予想外の反響にジムさんは投稿を削除してしまったが、当初のツイートには全国の教師から同様の問題が起きていることを訴えるメッセージが届いたそうだ。

ジムさんは全国でスクールバス運転手が不足しているという深刻な問題に目を向けてほしいという思いでツイートを削除したそうで、のちの投稿でこのように明かしている。

「今回のツイート、またはここまで大きく拡散されたということ自体に注目が集まり過ぎて、私の生徒だけではなく全国の生徒が直面している問題に関心が向かなくなることを心配しています。」

なお利用したパーティーバス会社「Deluxe Limousine & Transportation」によると、学校と契約するのは初めてのことだったという。

同会社のオーナーは「前日に高校から予約が入りました。他に借りられるところがなかったのでしょう。パーティー用バスが子ども達を移動させることのできる最終手段だったのだと思います」と話し、学校側が直面している問題に理解を示していた。

このオーナーの話では、同社のバス運転手は時給30〜35ドル(約3300〜3800円)で働いているとのこと。求人情報サイト「Indeed」によると、ボストンで働くバス運転手の平均時給は20ドル(約2200円)程度なので、給与の低さもバス運転手不足の原因の1つとなっているようだ。


ジムさんは「今回の投稿が教育システム全体の基盤についてや学校の優先順位の違いについて話し合うきっかけとなるといいですね」とツイートしており、ジムさんの希望通り多くのメディアに取り上げられている。

画像は『UNILAD 2021年9月21日付「School Hired Stripper Party Bus For Field Trip And Teacher Highlights Issues With Education System」(Alamy)』『Business Insider 2021年9月22日付「The bus-driver shortage led a group of 11th graders to ride a party bus with a stripper pole」(Deluxe Limousine Boston Party Bus Rental)』『Bookbuses 「Party Bus Rental - Luxury yet Affordable | 10-50 Passenger」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)
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