元画商、取引書類を処分=影響拡大で証拠隠滅か―偽版画事件・警視庁

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2021年09月29日 07:31  時事通信社

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時事通信社

写真著作権法違反容疑で逮捕された元画商ら2人に無断複製された著名画家の版画=27日、東京都中央区
著作権法違反容疑で逮捕された元画商ら2人に無断複製された著名画家の版画=27日、東京都中央区
 日本を代表する著名画家の偽版画流通事件で、警視庁に逮捕された元画商加藤雄三容疑者(53)が、偽作と疑われる作品の回収に百貨店が乗り出すなどした2月以降、版画の取引状況に関する書類を廃棄していたことが28日、捜査関係者への取材で分かった。

 同庁は、加藤容疑者が証拠隠滅を図ろうとした疑いがあるとみて、調べを進める。

 加藤容疑者と工房経営者北畑雅史容疑者(67)は2017〜19年、著作権者の許諾を得ず、東山魁夷の版画7枚を複製したとして、著作権法違反容疑で逮捕された。

 偽版画の流通は昨年、同じ版画が不自然に多く出回っていると不審に思った画商らの調査で発覚。2月に報道され、表面化すると、百貨店が作品の回収に乗り出すなど影響が広がった。

 捜査関係者によると、加藤容疑者は同月以降、版画の販売時期や購入者の記録、領収書など、百貨店や取引先への販売状況が分かる書類を処分していた。

 北畑容疑者が逮捕前の任意聴取に「(加藤容疑者から)偽版画を捨ててほしいと頼まれた」と話していたこともこれまでに分かっている。

 同庁によると、2人は約10年前に修復の仕事を通じ、知り合った。加藤容疑者が北畑容疑者に偽版画の制作を依頼。制作費は現金で手渡していたという。 
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