「好きな政治家」トップは河野氏「嫌いな政治家」は安倍氏 岸田首相は圏外

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2021年10月15日 07:00  AERA dot.

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写真左から、稲田朋美氏、志位和夫氏、河野太郎氏 (c)朝日新聞社
左から、稲田朋美氏、志位和夫氏、河野太郎氏 (c)朝日新聞社
 人の話をよく聞くことを特技とする総理大臣が誕生した。ならば総理、本誌読者の声を真剣に聞いていただけまいか。永田町にいてはわからない国民の感覚を知ることができるから。ご自身の存在感の希薄さを認めるのは嫌かもしれないけれど。


【アンケート結果】好きな政治家・嫌いな政治家は?
*  *  *


 やはり河野太郎氏は強かった──。


 本誌が行った「好きな政治家、嫌いな政治家」アンケート。「好き」の1位に輝いたのは、先の自民党総裁選で敗れた河野氏だった。その他にも「好き」にランクインした政治家の名前を見て、政治ジャーナリストの角谷浩一さんが驚きの声を上げた。



「永田町の常識と国民の感覚とのズレを感じます。政界にいる人たちでは予想できない顔ぶれ。皆、ブレない人であるのがポイントですね。反タカ派が多く、全体のトレンドとして“安倍疲れ”があるのではないでしょうか」


 河野氏が好きな理由として、以下のような声が届いた。「一番政務に取り組んでいる」(26歳・徳島県・男性)、「改革してくれそうだ」(56歳・神奈川県・男性)、「行動力と発言力と誠実さ」(65歳・福岡県・男性)、「発信力があり革新的」(82歳・福岡県・男性)


 総裁選で河野氏支持に回った石破茂氏も「好き」で4位にランクイン。


「政権与党にいながらも総理や政府に物申す姿勢を持っている」(46歳・秋田県・男性)、「真剣だから」(70歳・栃木県・女性)、「国民に寄り添ってくれる。流されない人」(60歳・岐阜県・女性)


 さて人気の河野氏を抑えて総理総裁の座に就いた岸田文雄氏だが、なんと「好き」9票、「嫌い」2票で、ともに十傑の圏外。つまりはちっとも関心がないということ。「嫌い」ランキングで金銀銅に輝いた歴代首相と違い、悪役ですらない。


 作家の鈴木涼美さんはこの結果を見て、


「岸田さんは、まるで『半沢直樹』に出てくる体制側の悪の手下みたいです。国民が感想を持てないような人が、総理になるシステムを見直すべきでしょう。そういえば子どものころに見ていた総裁選でも、一番印象の薄い人が勝っていましたよね。小渕(恵三)さんとか。私たちのあずかり知らないところで首相が決まってしまうんです」



 岸田氏を嫌う数少ない人は理由として「森友問題」(29歳・東京都・女性)を挙げていた。なかには「従来の政治手法とは異なる価値観を持っている可能性が高い」(76歳・千葉県・男性)と期待する人もいるのだから、声は声でも国民の声を聞いてほしいものだ。


 そんな岸田政権を誕生させた元首相ふたりが、「嫌い」ランキングを爆走。1位の安倍晋三氏と2位の麻生太郎氏は、3位の菅義偉氏に圧倒的な差をつけている。


 安倍氏を嫌う理由として届いた声は「自己保身が甚だしく説明責任を果たしていない」(42歳・東京都・男性)、「国を私物化」(32歳・東京都・女性)、「嘘を嘘と思わず、まるで真実のように嘘をつく」(70歳・福岡県・男性)、「官邸主導で官僚を骨抜きにして政治を駄目にした」(56歳・東京都・女性)、「安倍、麻生ともに坊ちゃん育ち。しょせん庶民の生活なんてわかりはしない」(80歳・神奈川県・男性)など。


 もっとも安倍氏の名誉のため、「好き」でも5位に入っていることを付け加えたい。


 さてこうした国民の指摘についてどう考えるか。安倍晋三事務所にコメントを求めるファクスを送ったが、残念ながら(当たり前か)期日までに返事はもらえなかった。


 一方の野党だが、共産党政治家の人気が高い。志位和夫氏が2位、小池晃、田村智子両氏が同数の6位に入っている。衆参両院の定数は合わせて710。共産党の議員が25人しかいないことを考えれば、「好き」の十傑に3人がランクインしていることは驚異的だ。


 とりわけ女性読者からの人気が高い。男女別に回答を集計すると、女性は志位・田村両氏で「好き」の1位2位を独占した。


 この快挙(!?)に関する党のコメントをもらいたく、参院補選告示で慌ただしい7日に国会を訪ねた。応じてくれたのは、志位委員長その人。


「女性の方の期待をいただいたのは、大変光栄です。ここ1、2年、ジェンダー平等を求める非常に強いうねりが起こっていると思うんですね。党を挙げて、ジェンダー平等の問題に取り組んできました。それが評価いただいているとすれば、嬉しいです」



 ランクインした他党の政治家についてもコメントを求めたが、「それは勘弁してください」と、まんざらでもない表情でかわされてしまった。


 それに対して立憲民主党は……。来たる総選挙でも枝野幸男、蓮舫両氏が前面に出るのだろう。しかし「好き」「嫌い」ともに6位の枝野氏と、「好き」は圏外で「嫌い」で5位の蓮舫氏が選挙の顔でよいのだろうか。


「このふたりは挑発的、攻撃的で、キンキン怒っているイメージがついています。文句ばっかり、反対ばっかり言っている様子が頭に残っているんですね」(角谷さん)


 大きなお世話かもしれないが、いっそ選挙の顔を長妻昭、小川淳也両氏に変えてみてはどうか。


 長妻氏は「好き」の3位。「現状に満足することなく変化を与えられると思うから」(42歳・東京都・男性)、「物事の説明ができる。筋が通っている」(60歳・東京都・男性)、「異なる多様な意見にも耳を傾け謙虚に学ぼうとするから」(62歳・東京都・女性)など。


 昨年公開されたドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか」で、一躍知名度と好感度が上がった小川氏。女性だけの回答に限ると、「好き」で3位にランクインする。


「自分の仕事をしていると思う。パフォーマンスではなく」(62歳・兵庫県・女性)、「言動が的を射ている。自身の言葉で話す」(50歳・東京都・女性)、「明るく誠実そう」(70歳・兵庫県・男性)


 前述の田村氏と小川氏の名を挙げて「国会でデータに基づいた論理性のある質疑をするから。生活者の目線で考えてくれるから」(58歳・東京都・女性)、「国民のことを真剣に考えてくれている」(59歳・北海道・女性)という声もあった。



 女性の声が届きにくいといわれる日本の政治。女性政治家に期待する声が多いが、単純に女性政治家だからよいというわけでもなさそうだ。女性読者が「好き」だと選んだ政治家の中で、十傑に入っている女性は田村氏と小池百合子氏、高市早苗氏の3人。反対に「嫌い」では、稲田朋美、杉田水脈、三原じゅん子、蓮舫各氏の計4人がランクイン。



 自民「嫌い」3氏については「誠実さが感じられない」(51歳・神奈川県)、「そもそも勉強不足」(50歳・東京都)、「日本会議系だから」(38歳・東京都)、「差別主義」(51歳・東京都)、「品格と勤勉さの欠如」(53歳・神奈川県)と、やや感情的なコメントが寄せられた。


「稲田氏が二階氏を上回る4位に入ったのには驚きました。以前、安倍さんとベッタリだったイメージが強いのでしょう。今はそういうこともなく普通に活動しているんですけど」(角谷さん)


「田村さんのように、女性に人気の女性政治家はとても貴重。それとは対照的に、自民党の女性は女性の支持を得られていません。というのも男性権力者に魂を売った彼女たちは、私たち女性のことを男性よりもわかっていないから。でも彼女たちが悪いというわけではなく、そうしなければ役職につけない自民党の体質が問題なんだと思います」(鈴木さん)


 このアンケートは本誌公式ツイッターとAERA dot.で募集したもの。回答数が136と少なく「それだけ今の政治には関心がないのでしょう」(角谷さん)というなか、真摯に答えてくれた読者の声である。


 ここで紹介した感覚が、永田町の常識になる日はくるのだろうか。(本誌・菊地武顕)

※週刊朝日  2021年10月22日号


このニュースに関するつぶやき

  • 国民の母集団を代表しないサンプルによる投票に価値無し。アエラの必死の「安倍ガー」だな。
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  • まてまて🤪『回答数が少ない』のは『今の政治に関心がない』んじゃなくて、日本国民が『週間朝日』さんと『AERAdot.』さんに『関心がない』からでしょ〜🤪
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