アイスランドには家事を学ぶ学校がある…ドキュメンタリー映画『主婦の学校』/ 家事は生きることに直結する大切な作業だと教えてくれます

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2021年10月16日 16:02  Pouch[ポーチ]

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【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が現在公開中の映画のなかから、オススメ作品をひとつ厳選して、ネタバレありの本音レビューをします。

今回ピックアップするのは、世界で最もジェンダー平等の国と言われるアイスランドが舞台のドキュメンタリー映画『主婦の学校』(2021年10月16日公開)です。主婦の学校という名前だけど、男女共学。さまざまな家事とそれを学ぶ学生たちを追いかけた本作は、インテリアや料理などの北欧アイテムも登場しとっても素敵なのですが、何より生きるために大切なことは何かを教えてくれる映画なのです!

【物語】

1942年にアイスランドのレイキャビクに設立された主婦の学校。設立当時は、義務教育後に学びの機会を得られない女性たちのための花嫁学校でしたが、現在は男女共学になり、今を生きるための知恵と工夫と技術を学ぶ場所です。

1学期定員24名の小さな学校で、学生は寮生活を送ります。学習内容は、初歩的なお料理、おもてなし料理、衣類の洗濯法、お裁縫、アイロンのかけ方、テーブルセッティングから消火器の使い方など、理論と実技の両方を学び、毎日の食事も調理担当の学生が作ります。

そして、カリキュラムが半分を過ぎるころ、家族を学校に招待して、制作した作品の展示を見てもらい、家族にお料理をふるまうのです。

【いいお嫁さんになるために来たんじゃない】

北欧の素敵なインテリアや料理が出てくる映画でもありますが、私たちの生活で大事なことに気がつかせてくれる心地よくも魅力的な内容となっています。

この映画に登場する生徒たちは、女性が多いものの、卒業生には男性も多く卒業生のインタビューとして登場します。

また在校生のひとりが

「自立したいから、家事ができるようになりたい。よく “それはいいね、いいお嫁さんになれるね” と言われるけど、そんなの関係ないわ。だらしないお嫁さんになってもいいじゃない?

この言葉に、今回の映画の大事なメッセージが詰まっています。彼女たちは結婚前の花嫁修業のためではなく、親元を離れても自立した生活ができるように、家事という技術を習得するために入学したのです。

【家事の学びはこんなにある!】

本作には、さまざまな家事の学びが登場し、生徒たちが悪戦苦闘しながら学習してく様子が映し出されています。

調理の項目ひとつとっても、料理を学ぶだけじゃなく、キッチンの衛生管理、食品パッケージの見方、加工のプロセス、食品の保存法、栄養学の知識など、学習することはたくさん。家具のメンテナンス法まで幅広く教えてくれて、みている私たちも学ぶことが多いのです。

どこか日本の家庭科の授業を思わせて、どこか懐かしさを感じられるのも魅力です。この映画を観ながら、家事は生活の基本だと改めて思いました

【丁寧な家事はエコに繋がる】

この学校では「食品を使い切る方法」「破れた服を修繕する方法」も学びます。それは同時にゴミを出さないことに繋がりますから、とてもエコ。ここではそれを開校以来ずっと大切に教えてきたのです。

実は家事は生きることに直結する大切な作業。ここでの学習を全部マスターできたら、人生を豊にしつつ、どんな問題が起きても持っている知識と技術を工夫して乗り越えられるような力がつくように思えます。さらに、食材や洋服のショッピングするうえでも、節約にもつながりそう!

【北欧のビジュアルも楽しめる世界です】

映画は学校生活が中心ですが、テーブルセッティングや料理のシーンはビジュアルが美しく、とっても美味しそうなのも見どころです。

みんなが一生懸命やっている刺繍作品もとても素敵だし、学校のインテリアも白を基調にして、素朴だけど清潔でセンスの良さが感じられます。校長先生もおしゃれなんですよ〜。

アイスランド2021年世界経済フォーラム公表のジェンダーギャップ指数ランキング12年連続1位を獲得しています。それに対して日本は超低く、なんと120位……。この学校に入学してくる男女の「自立した生活のために」という意思が、この順位に現れているのかなと思います。 ぜひドキュメンタリー映画『主婦の学校』を見て、自分で家事ができるようになることが「人生を健康的で楽しいものにする」ということを知っていただきたいです。

執筆:斎藤香 (c)Pouch

『主婦の学校』
(2021年10月16日より、シアターイメージフォーラムほか全国順次ロードショー)
監督&脚本&編集:ステファニア・トルス
出演:アゥスロイグ・クリスティヤンドッティル(卒業生・1947年在学)、ラグナ・フォスベルグ(卒業生・1967年在学)、ラグナル・キャルタンソン(卒業生・1997年在学)、グズムンドゥル・インギ・グズブランドソン(卒業生・1997年在学)
© Mús & Kött 2020

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