親の育て方のせい? と悩まないで! 『発達障害の子と親の心が軽くなる ちゃんと伝わる言葉かけ』

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2021年10月18日 11:11  ダ・ヴィンチニュース

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写真発達障害の子と親の心が軽くなる ちゃんと伝わる言葉かけ
発達障害の子と親の心が軽くなる ちゃんと伝わる言葉かけ

 はじめての子育ては不安や心配を抱えやすい。どんなふうに育てるのが正解なのか? その答えを探して、いろいろなメソッドを試してみる親子もいる。いわゆる定型発達の子の子育てでも不安なのに、子どもの発達に偏りや特性があった場合、子育ての悩みはより深いものになるだろう。

『発達障害の子と親の心が軽くなる ちゃんと伝わる言葉かけ』(Shizu:著、有光興記:監修/KADOKAWA)は、子どもへの言葉かけの例はもちろん、親が自分自身に伝えたい言葉の例が数多く紹介されている。

著者のShizuさんは長男が3歳の時にASDと診断された

 著者のShizuさんは長男が3歳の時にASD(自閉スペクトラム症)と診断された。以来、発達障害についての学びを深め、自閉症療育アドバイザーとなり(現在はASD発達支援アドバイザー)、2013年に発行した『発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ』(講談社)は、17万部のベストセラーになっている。8年前に発行された前書は、子どもへのアプローチが中心だったが、今回の本では、子どもへのアプローチに加え、親子が共に心が軽くなるように配慮されている。

今回の本では、子どもへのアプローチに加え、親子が共に心が軽くなるように配慮されている

 それはshizuさんが講演会などで参加者にアンケートを取った結果、もとは特にマイナス思考ではなかった人も、特性のある子と向き合うことで悩みを抱えやすくなり、周りの親子と比較しては自分を責めてしまいがちだとわかったから。今は高校生となった長男が、診断されて間もなくの頃の自分自身と重ね合わせても、「発達障害がある子の子育ては、焦りから精神的にバランスを崩しやすい傾向がある」と感じた。Shizuさんは自身の心を立て直すために、心理学などさまざまな学びを通して、不安の手放し方や客観的に自分を見つめる方法を実践。そして実際に心が軽くなった方法を、いま悩みの渦中にいる親御さんたちに届けたいと思ったそうだ。その願いが表紙の絵からも伝わる。

実際に心が軽くなった方法を、いま悩みの渦中にいる親御さんたちに届けたい

 本書には、「子どもへの言葉かけ」のハウツーだけが掲載されているわけではない。親子が笑顔になるためのリラックス法や思考の変換法などがアドバイスされている。親がイライラしたり、不安で暗い顔をしていると、子どもは「自分のせいだ」と自己肯定感を下げてしまう。親が穏やかに笑顔で接するようになると、子どもも落ち着く好循環が生まれる。

 発達障害の子どもたちが自分らしく生きるためのヒントとして、自閉スペクトラム症(ASD)、ADHD、学習障害、吃音、場面緘黙など当事者の体験談や改善例も数多く紹介されている。どんな工夫、配慮がほしかったかを知ることは、理解者が増えることになり、誰もが自分らしく楽しく生きることにつながるのではないだろうか。

 Shizuさんは「障害は不便だけど、不幸じゃない」という。「幸せ」なのかどうかを決めるのは自分しだい。もっと肩の力を抜いて、笑っていこうと応援してくれている。

文=江頭恵子

【著者プロフィール】
Shizu
ASD発達支援アドバイザー。1960年代生まれ。親子で場面絨黙の経験を持ち、長男が3歳でASD(自閉スペクトラム症)と診断される。その子育て経験とASDの子どもへの訪問療育での学びから、『発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ』(講談社)を上梓。全国で講演活動を行っている。

有光興記
関西学院大学文学部総合心理科学科教授。博士(心理学)、公認心理師。認知行動療法をベースに、不安の強い子や軽度発達障害児など生活面で問題をかかえる子へのソーシャルスキルトレーニングを実践。著書に『自分を思いやる練習』(朝日新聞出版)などがある。


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