菊池雄星、残留は濃厚もより厳しい立場へ 現地記者「彼にとって最後になる」

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2021年10月21日 10:00  AERA dot.

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写真マリナーズの菊池雄星(C)朝日新聞社
マリナーズの菊池雄星(C)朝日新聞社
 米メジャーリーグはポストシーズンの真っ最中。今季のチャンピオンを目指す熱戦が全米各地で繰り広げている。その一方で、プレーオフ進出を逃したチームは、来季の戦力補強に向けた動きをみせ、各球団の動向は現地メディアからも高い関心が寄せられている。


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 各選手の動向も同時に注目されており、中でも年俸が保証された3年契約を終えた菊池雄星(シアトル・マリナーズ)の今後の契約について、チームの地元シアトルでは大きな話題となっている。


 菊池の来季以降の契約については、次の2つのオプションのうちいずれかが選択されることが予想されている。球団側が持つ4年総額6600万ドル(約72億4700万円)で契約を延長するか、菊池側が持つ年俸1300万ドル(約14億7220万円)の単年契約でマリナーズに残留するかだ。


 球団と選手双方が選択権を持つこの契約は、2019年1月に菊池がマリナーズに入団した際に取り決められたものだ。19年から3年後、つまり今季が終わるまで、菊池はその活躍次第で、大型の契約を手に入れる可能性があっただけに、当時からこの契約内容は話題となっていた。


 そして、前述の通り、これからその決断が明らかになるため現地は注目している。では、現地メディアはどう予想しているのか。10月11日(現地時間:以下同)以降、マリナーズの地元メディアは菊池の契約について取り上げ、「球団側のオプションが行使される可能性は低い」と予想を立てている。


 それも、10月7日に行われたオンライン会見で、マリナーズのジェリー・ディポトGMが菊池の契約延長について言及を避けたことが大きいのだろう。また、ディポトGMの「感情に左右されず、論理的に話を進めることが賢明だと思う」という慎重な姿勢をみせたことや、(球団側の選択権行使の期限である)ワールドシリーズ終了後から5日間で決めるという考えを明かしたのもその理由のひとつではないだろうか。



 マリナーズの地元紙『シアトル・タイムズ』は、11日付の電子版で「マリナーズは契約延長オプションを行使しない可能性があり、情報筋の話では、菊池は1年1300万ドル(約14億7000万円)の選手側オプションの行使でマリナーズに残留する見通しである」と伝えている。この記事が掲載されて以降、菊池は選手側のオプションを行使してマリナーズに残留するという見方がメディアの間で広がっている。


 また、マリナーズの専門メディア『SODO MOJO』が11日に掲載した「マリナーズよ、菊池とのオプションを決断する時が来た」という記事でも、球団側が契約オプションを行使する可能性は低いだろうと予想がされている。そして、この記事には次のような見解も記されていた。


 もし、4年の契約オプションが行使されれば、菊池の年俸は1650万ドル(約18億円)になるが、これまでの成績で考えると、この金額でというのは難しいと示唆されていたのだ。


 同記事は、現在メジャーで年間1300万〜1850万ドルの契約を結んでいる投手の名前を挙げ、菊池との成績を比較している。それらの投手の中には、元読売ジャイアンツのマイルズ・マイコラス(セントルイス・カージナルス)や、大谷翔平の同僚であるアレックス・コブ(ロサンゼルス・エンゼルス)など、日本人にも聞き覚えのある選手の名前が含まれている。


 そして、「本質的に(1650万ドルという年俸は)1番または2番目の給与である。エース級の給与ではないが、本当に良い額である」と書かれ、更に「(今季の菊池の)成績を考慮すると、(球団がオプションを行使するかというと)その答えはノーである。それを支払いたいと思う理由はない」とも述べられていた。


 ただ、今季前半戦の菊池は非常に好調であっただけに、球団がそのオプションを行使する可能性はゼロでない、とも付け加えられている。菊池は、今季29試合に登板し7勝9敗、防御率4.41の記録を残している。記事では、前半戦のピーク時には防御率2.59を記録するほど好調で、オールスターゲームにも初選出されている。後半戦でこそ調子を落としたが、「毎回6イニングを投げ、防御率3点台以下を続けれれば、1650万ドルでもお買い得な投手ではある」とも主張している。しかし、これはあくまで、たらればの話のようだ。



 なぜなら、「先発の筆頭になる可能性が15%の投手に、球団が4年6600万ドルの契約をするのは大きなリスクだ」ということらしい。また、「既にマリナーズにいるマルコ・ゴンザレスなどの投手や、今後でてくる投手のことを考えると、(この大型契約は)賢明な投資とは思えない」とも書かれていた。


 著者は、この記事を執筆したクリス・オーデイ記者に取材を行い、菊池の将来について意見を求めた。まず、「球団側がオプションを行使せず、選手側のオプションが選択され、菊池が単年契約でマリナーズに残留した場合、その後も契約を続けるチャンスはあるのか」と質問すると、オーデイ記者は次のように回答した。


「菊池がサイ・ヤング賞にふさわしい成績でシーズンを終えない限り、22年以降マリナーズに残ることはないでしょう。このまま平凡な成績であれば、彼にとって最後になると思います。なぜなら、(自身の記事で述べた様に)マリナーズには投手が十分揃っているからです」。


 菊池はマリナーズでの3年で70試合に登板し、365と2/3イニングを投げて15勝24敗、防御率4.97という成績を残しているが、「このような成績ではチームに残ることは難しいだろう」という見解を示した。


 次に、オーデイ記者が、記事の中で「来季菊池がどの役割で投げるか分からない」と書いていたことについて、その理由を尋ねた。


「彼は先発ローテーションの上位にいれる可能性を示しているし、なにより先発という役割が一番合っていると私は思います。しかし、今季終盤、チームは彼を先発ローテーションから外してブルペンに配置しました。つまり、チームは不調であれば彼を先発から外し、ブルペンに配置する意志を示しました」


 20年ぶりのプレーオフ進出への可能性があった、ロサンゼルス・エンゼルスとのシーズン最後の3連戦で菊池がブルペンで待機していたのはよく覚えている。当時、この配置転換は、救援投手の層を厚くするために行われていたもの見受けられたが、現地記者の意見ではどうやら違うようだ。



 同記者は、「来季中、菊池が(先発として)苦しむことがあれば、中継ぎへの配置転換を行う可能性は大いにある」とも指摘する。そして、「このことでチームと菊池の間に嫌な感情が残っていなければいいですが」と心配も寄せていた。


 どうも同記者の話を聞く限り、チーム内での菊池の評価は、どうやら相当深刻なようだ。オーデイ記者の言うように、マリナーズの菊池への評価が低いのであれば、『シアトル・タイムズ』が述べたように、マリナーズが球団側のオプションを行使する可能性はかなり低いのではないだろうか。


 来季の契約はいずれ明らかになることではあるが、前半での活躍や初のオールスターゲームへの選出がどのように評価されるかも気になるところだ。しかし、どのような結論であれ、来季は相当厳しい中で投げていくことになりそうだ。メジャー唯一の日本人左腕が来季大きな活躍をみせることに期待したい。(在米ジャーナリスト・澤良憲/YOSHINORI SAWA)


このニュースに関するつぶやき

  • 2019年は32試合登板6勝11敗防御率5.46昨年はコロナの影響で9試合登板2勝4敗防御率5.17今年は29試合登板7勝9敗防御率4.41。先発投手として貯金が作れていないのは論外だね。
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  • アホは大成せんな。
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