巨人“阿部慎之助監督”誕生はまだなのか? 大失速でも「原続投」に疑問の声が

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2021年10月22日 18:00  AERA dot.

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写真10月からは配置転換で巨人の一軍作戦コーチを務める阿部慎之助 (c)朝日新聞社
10月からは配置転換で巨人の一軍作戦コーチを務める阿部慎之助 (c)朝日新聞社
 巨人の“阿部慎之助監督”が誕生するのはいつなのか。


 二軍監督としての評価も高まり早いタイミングで一軍の指揮官就任を期待する声もあったが、現時点では時期尚早との見方もある。チームが過渡期を迎える中、万全の状態で生え抜きスターの監督を誕生させたい球団の意向も感じられる。


【写真】「平成で最もカッコいいバッティングフォーム」は巨人のこの選手!
 今季の巨人は後半戦にまさかの大失速でリーグ3連覇を逃した。投打で精彩を欠き、優勝目前のヤクルトはおろか2位の阪神にも大きくゲーム差をつけられた。クライマックスシリーズ(CS)進出の可能性は高いが、10連敗を喫するなど重要な時期に勝負弱さを露呈した。この体たらくに原辰徳監督の責任を問う声も出始めたが、来季も指揮を執ることが一部マスコミで報じられた。


「3年契約が終わる原監督の去就が注目された。編成面も任された全権監督で昨オフから例年以上に積極的に動いたが、信じられないような低迷。日本シリーズで2年連続4連敗を喫したソフトバンクへのリベンジどころかリーグ制覇も逃した。新監督誕生を望む声もあるが、過渡期の巨人を良い状態にしてから交代したい意向が球団内で強かったらしい。高橋由伸前監督の二の舞は避けたいということ」(巨人担当記者)


 昨オフはエース菅野智之のメジャー移籍問題で去就が定まらずチーム編成が遅れをとった。FAでDeNAから獲得した梶谷隆幸は7月に右手を骨折し、井納翔一は早々と二軍暮らし。外国人もテームズ、スモーク、そして8月に契約したハイネマンも結果を残すことなく退団となった。また日本ハムで不祥事を起こした中田翔を獲得したが戦力とはなってないのが現状。編成面でも実権を握る原監督に対しては、采配とともにファンから疑問の声が上がっている。


 とはいえ、生え抜き選手の成長など明るい話題がないわけではない。昨年9勝を挙げてブレークした戸郷翔征は防御率こそ悪化したが、ここまで昨季と同じ9勝をマーク。松原聖弥は27試合連続安打を記録するなど、リードオフマンに定着しつつある。ほかにも投手では高橋優貴、野手では北村拓己ら今後チームの中心として活躍しそうな顔ぶれがそろってきた印象もある。



 高橋前監督の時代には岡本和真を我慢して起用し続け現在の柱を作り上げたが、チームが勝てないことで批判もあった。それもあってか、期待の若手たちを一人前に育て上げてから次期監督にバトンタッチしようということもあるのかもしれない。


「岡本を育てた高橋前監督の手腕は大きいが勝てないことで批判された。巨人生え抜きのスターが泥を被った形となった。(原監督が)来季も続投する方向で動いているのは(次期監督候補の)阿部コーチを守る意味もあると言われます。また現役引退直後に二軍監督になり指導者として2年しか経っていない。天才タイプで若手の頃から表舞台しか知らない阿部コーチに、もう少し勉強をさせたい意向もあったはず」(在京テレビ局スポーツ担当)※阿部二軍監督は10月に一軍作戦コーチに配置転換


 阿部コーチはアマチュア時代から能力を高く評価され、中央大時代の00年にシドニー五輪日本代表に選出。00年ドラフト1位で巨人に入団すると1年目から開幕スタメン出場を果たし、現役通算19年で2132安打、406本塁打、1285打点の打撃成績を収めた。捕手としても年々評価を高め球界を代表する「打てて守れる」捕手になった。


「阿部コーチのように若い頃から結果を出してきた選手は努力も当然だが才能に恵まれている。二軍監督就任直後は自身の感覚で指導することが多く野球理論についていけない選手もいた。また年代的には根性論が残っていた時代の選手。議論を呼んだ罰走など、ジェネレーションギャップにも苦しんでいる。捕手、打者以外のポジションに関する勉強やアスリートの身体やメンタルを含め勉強すべき部分も多い。若手有望株が多いからこそ良い状態で監督に就任して、巨人軍の歴史に残る名監督になって欲しい」(巨人担当記者)


「指導者への就任当初は現役時代の自分の色が出る。慎之助は天才的感覚で結果を出せたから指導方法もそこからのスタートになる。他コーチ陣のやり方を間近で見るのは大きな勉強になる。例えば元木大介ヘッドコーチや宮本和知投手チーフコーチは気持ち部分で乗せるのが上手い。桑田真澄投手チーフコーチ補佐は野球理論に長けており選手を納得させることができる。(一軍作戦コーチへの配置転換は)自分と違うコーチング方法に触れさせる意味もあったのではないか」(巨人関係者)



 昨年3月22日のプロアマ交流戦では早稲田大に敗戦直後、選手に1時間の罰走を命じた。これに対しては、ダルビッシュ有(パドレス)が自身のツイッターで苦言を呈したことで大きな話題となった。また、今年8月9日のファームでのヤクルト戦では指の皮が剥けた投手に続投指令を出したこともあった。熱心さゆえに“パワハラ”と一部で言われてしまう指導をしてしまうこともある。今はその都度、選手や周囲の反応を見ながら指導方法を模索し、来るべき阿部新監督誕生に備えて日々経験を積んでいる段階だ。


 昨年9月には虫垂炎手術のため入院した元木大介ヘッドコーチの代行を務め、今季も10月3日に二軍が公式戦全日程を終了したため、5日から一軍作戦コーチに配置転換されベンチ入りをしている。二軍で指導してきた選手も一軍で数多くプレーしているため継続的な指導ができるのは大きい。またCSから日本シリーズへの逆襲に向けムードメーカー的役割も期待されている。


「ベンチでの存在感が大きい。チーム状況もあり沈みがちだったムードが一変した。巨人の一時代を背負ってきた男がいるだけで雰囲気が華やかになる。短期決戦に向けての戦い方も熟知しているので大きな戦力になってくれるはず。連敗などチームの悪い部分は全部出ているのであとは上がるだけ。慎之助は現役時代から“持っている男”。大逆転、下克上へ向けても欠かせない男です」(巨人関係者)


「原監督の実績、経験は現在のNPB内で屈指のもの。最悪の状態にあるチームを立て直す術を真横で見ることができるのは大きな財産になる。将来の阿部監督誕生は間違いない。その時に向け過渡期の巨人を体験しておくことは二軍監督とは別の大きな経験。また阿部コーチが合流して日本一になれば話題にもなる。テレビ的には数字も期待できるので、ここからの巻き返しに大いに期待しています」(在京テレビ局スポーツ担当)


 優勝争いを演じている中での失速を見せられ誰もが感情的になるのもわかる。しかし球団は長い視点で監督人事を考える必要がある。タイミングを間違えば高橋監督の二の舞にもなりかねない。そういった意味では阿部新監督誕生はまだ早いのかもしれない。


このニュースに関するつぶやき

  • 疑念でもなんでもないだろう去年にしても今年にしても普通にやってる監督だったらもっと下位で沈んでいても仕方ない状況だった今過渡期のチームでやりくりできる人って限られる
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  • 他球団ファンからすると、井納・梶谷・中田翔は計算どおり。最悪の状態にあるチームを立て直す術←FA獲得ですか?
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