防災・減災のために「東京の人口を1/5に」専門家が提言 理想は「名古屋市」

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2021年10月24日 09:00  AERA dot.

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写真墨田区では道路に水があふれた(c)朝日新聞社
墨田区では道路に水があふれた(c)朝日新聞社
 10月7日、首都圏を大きな揺れが襲った。東京23区での震度5強の地震は2011年の東日本大震災以来となる。専門家は人口を減らすべきだと提言する。AERA 2021年10月25日号から。


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 名古屋大学の福和伸夫教授(地震工学)は、都市における土地利用のあり方に問題があると指摘する。


「東京は北米プレート、太平洋プレート、フィリピン海プレートの3枚のプレート(岩板)が複雑に重なった場所にあり、箱根や富士山の火山噴出物が堆積(たいせき)した災害危険度が高い都市です。そうした場所に、人が密集し、会社の本社機能が集まり、高層ビルが立っているのです」


 高層化は地震による揺れの増大を招き、密集化は火災危険度を高める。アメーバ状に拡大した都市では、鉄道が止まれば膨大な帰宅困難者を生み出す。しかも都心は隣近所との人間関係が希薄で、お互いに助けあう意識もあまり強くない。食料や水の備蓄も十分ではなく、ライフラインに過度に依存する。首都直下地震クラスの大地震が起きると被害は甚大化するという。


「防災・減災のために、東京を小さくする必要があります」


 と福和教授は指摘する。それには、現在1千万人近い区部の人口を、200万人程度にまでする必要があるという。



 理想に挙げるのが名古屋市だ。人口約230万人で、周辺に緑を挟んで豊田市や岡崎市など40万人前後の都市が点在する。比較的自立した社会を築いているという。地域が生き生きとすればコミュニティーの共助力が育まれ、緑に囲まれた集約型のコンパクトシティーは、延焼が広がりにくく、災害にも強くなると述べる。


「駅から離れて住む場合は、太陽光発電や井戸などで電気や水を自給自足しライフラインに依存しない『自立住宅』にすれば、災害時にも困ることはありません」(福和教授)


 そしてコロナ禍の今こそ、東京一極集中を是正するチャンスだと語る。


「テレワークが浸透し、地方に住みながら東京の会社で働くことも可能になりました。移住する若者も増えるなど、人々の価値観が変わりつつあります。地域の魅力をどう高めるかといった課題はありますが、巨大災害に対処する道筋を作り上げていく時ではないでしょうか」


(編集部・野村昌二)

※AERA 2021年10月25日号より抜粋


このニュースに関するつぶやき

  • 四国中国地方に分散配置でよくねーか?
    • イイネ!0
    • コメント 2件
  • ニツポンの国土の4/5は山林。で,残り1/5に120000000人が住んでるって,頭オカシーですね。ニツポンの適正人口は2000000人ですよ。そして,第一次産業だけでチマチマ暮らせば良いのです。
    • イイネ!24
    • コメント 4件

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