＜結婚前の恋愛エピソード＞「お前はダサい」と絡んでくる先輩。失恋した私に言った言葉は……

小さい頃から口下手で、男子にはからかわれてばかりだった私。大学に入学し、同じ学部の男子が気になりはじめましたがどう接したらいいのか分かりません。

同じ学部のAくんは誰にでも優しくて人気者。彼の周りにはいつも人が集まっています。
その一方で、よく話すようになったのは新入生歓迎会で知り合った先輩。口が悪く、学内で会うたびに何かとからかってきます。私はAくんと比較して「嫌な人！」と思うばかりでした。


なぜか私の隣に座った先輩は、酔っ払った勢いで絡んできました。私は壁際なので逃げることもできず、ただ黙ってサワーを飲んでいました。するとそのうち先輩は私に対して「ダセー」を連発。ブチ切れた私は会費をテーブルに置いて、店を出ました。

Aくんは優しくて素敵な人、先輩は口が悪くて嫌な人。私は気づかないうちに2人を比較していたのです。しかし先輩は私を他の人と比べたりはしていませんでした。

先輩「例えばさー、バイクはバイク、君は君でしょう？」

私とバイク……？　たしかに全然違うし比べようがありません。意表を突く言葉に、私はなんだか気が抜けてしまいました。そしてそのとき、自分のなかで先輩に対する感情が変わったことに気付いたのです。


そしてあれから十数年が経った今、あのときの口の悪い先輩はすっかり娘を溺愛するパパなのです。

文、作画・猫田カヨ　編集・井伊テレ子

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