Pixel 6 Proのカメラバーが思いのほか便利な理由 翻訳・字幕も試してみた

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2021年10月26日 07:02  ITmedia NEWS

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写真 Pixel 6 Proがやってきた
Pixel 6 Proがやってきた

 「Pixel 6」シリーズの発売に先立ち、「Pixel 6 Pro」をお借りして数日使ってみたので最初の印象をご報告します。



【その他の画像】



賛否両論の「カメラバー」に一票



 前回のGoogleさんで「Pixel 6」シリーズの背面の「カメラバー」が「デザイン的にどうなんでしょう」と言いましたが、Pixel 6 Proを数日使ってみて、これはなくてはならないものだと断言するにいたりました。



 Googleさんの本意ではないかもしれませんが、端末を仰向け(ディスプレイを上)に置いたときに、このカメラバーのおかげで背中がちょっと浮くので、とても取り上げやすいのですよ。



 「Pixel 5」を含む他の端末も、カメラ部分のでっぱりのせいで背中は真っ平らではなかったですが、このでっぱりが左右横断のバーになったことで、とても安定した傾斜具合になっています。



 Googleの宣伝画像はなぜかすべてうつ伏せ寝なので気づきませんでした。これは絶対、仰向けに置くべきです。その方が掴みやすい。



 仰向け置きにすべき理由がもう1つ。最近のガラス筐体に共通する問題として、非常に滑りやすいからです。



 裸の「iPhone 11 Pro」をテーブルのはじっこに置いていて、着信ぶるぶるですーっと滑って勝手に落ちた悲劇を見たことがあります(うちの夫。それ以来ケースを付けてます)。



 お借りしたのは大きくてハイエンドな方の「Pixel 6 Pro」で、これがまた6.7インチと大きくて、ガラス張りでしかもディスプレイの端がカーブしているのでつるつる。そして結構重い(Pixel 5より59g重い210g。玉子1個分くらい違う)。テーブルにうつ伏せに置いてぺったりした状態から取り上げるのはちょっと怖いんです。でも仰向けに置けば微妙な隙間に指をかけてしっかり掴めます。



 そして、Pixelシリーズ初のディスプレイ内指紋認証も仰向け状態のまま親指をぺたっと置いてから流れで取り上げると、なめらかな動き。



 ちなみに指紋認証、テーブルの上に置いた状態でぺたっとするとほぼ確実に1回で解除できます(個人の感想ですが)。片手で持って、持った方の手の親指でぺた、だと成功率低め(私の手が平均より小さいせいだと思います)。手に持った状態では反対の手の親指を使うようになりました(なので左右の親指を登録)。



 暗闇で指紋認証すると指が透けて面白いです。



 なお、Sorta Yellowの色はとても気に入ったんですが、つるつるで落としそうなので、ケースをつけました。



 純正ケースの場合、付けても背面の傾斜は健在です。



「Google Tensor」でどう良くなった?



 さて、中身の話に移ります。初のオリジナルSoC「Google Tensor」でどれだけ頭良くなったんでしょうか。



 人間も同じですが、頭がいいかどうかはちょっと見ただけではあまり分かりません。性能が80%アップ、と言われてもピンとこないです。でも、前はできなかったことができるようになったのは分かります。



 そういう目に見える性能アップは、



・翻訳機能(リアルタイム字幕、チャットの翻訳)



・レコーダーアプリでの日本語の文字起こし



・音声入力と手入力の融合



・カメラの「消しゴムマジック」や「モーションモード」



・「Material You」のパーソナライズ



などです。Google TensorとAndroid 12というハードとソフトの融合の結果の頭の良さなので、将来的にはGoogle Tensor搭載じゃないスマートフォンでも可能になる機能もあるようです。



 上に挙げた機能の中で一番気になっているのは翻訳機能。私の主な仕事は海外ニュースの翻訳なんで、AIの精度が上がったらそのうち商売あがったりになるでしょう。でも、それまでしばらくの間、Googleの翻訳機能に助けていただくつもり。



これからに期待したい「リアルタイム字幕」



 Pixel 6シリーズのリアルタイム字幕、英語から日本語への翻訳字幕はまだβ版ですが、本体で動画や音声を再生すると使えます。



 YouTubeなどの英語動画の英語字幕はほぼ完璧(なにしろ2019年からある機能です)。いろいろ助かっています。でも、翻訳字幕となると、原稿を読み上げるような演説だとかなりいいですが、早口な会話の場合はつらいところがあります。上の画像はカーラ・スウィッシャーさんによるイーロン・マスクさんのインタビューで、いつもは早口な2人が非常に慎重に、言葉を選んで会話しているのでそれほど聞き取りにくくはないですが、それでも字幕は追いつかないし、ちょっと意味が分からないところもあります。



 字幕の枠の位置は移動できますが、サイズは今のところ変えられないので、1度に4行しか表示できないのもちょっとつらい。



 β版なので、今後に期待です。



 英語→日本語の自動翻訳字幕を表示するには、まず「設定」(歯車アイコン)→「ユーザー補助」→「自動字幕起こし」をタップして「自動字幕起こしの使用」を有効にします。



 システムを日本語にしている場合、初期設定で「言語と翻訳」は下の右画像のようになっています。英語の字幕が表示されるけど、これを日本語に翻訳できるよ、という意味です。



 設定したら、端末右側にある音量ボタンを押すと表示される縦長のツールの一番下にある字幕ボタンが有効(斜線がない状態)であることを確認します。



 これで、日本語以外の対応言語の動画や音声が流れ始めると、字幕カードが表示され、さらに翻訳するよう設定できます。



 β版だけあって、最初はちょっと混乱しましたが、一度設定すればYouTubeだけでなく、Facebook上だろうがニュースサイト上だろうが、音が流れ始めると字幕カードが表示され、流れているのが英語なら自動的に日本語字幕になります。



 この機能を使うとAIさんは頭と体力を使うらしく、「バッテリーの使用量が増えます」と注意されます。字幕を消すには字幕カードを画面の下にドラッグするか、音量ボタンで表示される字幕ボタンをタップして斜線付きにします。



 今のところ、対応言語は英語、イタリア語、ドイツ語、フランス語だけです。



「レコーダー」アプリでリアルタイム文字起こし



 「レコーダー」アプリの文字起こし、これまでは英語だけでした。GoogleやAppleの決算記事を書くための必須アイテムです。



 で、日本語の文字起こしなんですが、まだ始まったばかりなのと、同音異義語(下の右画像の「店員」は正しくは「転院」)の判断が難しいのとかで英語よりいまひとつではあります。また、単語としてあまり使われていないものは聞き取りにくい(下の左画像の「調査、死亡」は正しくは「超過死亡」)のは人間と同じ。



 NHKのアナウンサーによるニュースはさすが、ほぼ完璧でしたが、滑舌が悪いことで定評のある(失礼)枝野氏の場合はつっこみどころがいろいろ。



 でも、自分で取材しながら録音したものであれば、記憶と照合しながら読めばほぼ問題ないレベルだと思います。私は仕事柄、日本語音声の書き起こしアプリを使う機会はないので他のアプリと比較はできませんが、かなり良いのでは。



音声入力の大幅改善



 公式ブログによると「Googleアシスタント」の音声入力で「ハンズフリーで句読点の追加、修正、絵文字の挿入などが可能に」なったとあり、わくわくしてやってみました。確かに「まる」で句点(。)が打てるようになりました! ただ、「てん」では読点(、)は入力できないようです。



 進化したのは、「消去」と言えばまっさらに戻ることと、音声入力中に例えば読点だけ手入力し、続きを音声入力できるようになったこと。これは便利です。



 絵文字は「泣いている絵文字」などで絵文字が入力できますが万能ではなく「うんちの絵文字」「うんこの絵文字」「絵文字 うんち」といろいろ言ってみましたが、うんちの絵文字は入力できませんでした。



写真撮影関連 消しゴムマジックの限界に挑戦



 Photoshopのレタッチばりにいろいろ消せるでしょうか? ということで、まずは分かりやすい例。



 なかなかいい出来です。調子に乗って檻の中のアビシニアコロブスを解放してみました。



 ちょっと難しいようですが、がんばりました。



モーションモード



 モーションモードも簡単にできます。カメラアプリで「モーション」の「アクションパン」を選んで、車や人など動いているものを撮影するだけ。流し撮りは撮影対象を同じ速度で追わなければなりませんが、「アクションパン」は動いているものに向かってただシャッターボタンを押すだけです。



20倍ズーム!



 Pixel 6 Proには光学4倍ズーム可能なレンズが搭載されていて、デジタルズームと合わせると20倍になるということなので、やってみました。うちのベランダから見える電線の小鳥さんたちを撮影。



 ズームで撮影した小鳥さんを「Googleレンズ」で調べたところ、どうやらムクドリのようです。



微妙な改善



 Pixel 5ではかなり不自然だった「ポートレートモード」でのぼかし具合が、ちょっと自然になりました。下の右がProのポートレート。背景が白いというダメサンプルなので分かりにくいですが、一応背景がちょっとボケてます。



Material You?



 Googleさんが大きく打ち出している「Android 12」の「Material You」には、正直それほど感動はしません。確かに壁紙を変えるとウィジェットとかアプリのUIの色がそれに合うものに変わるのは面白いし、Sorta Yellowに似合う壁紙を探すのも楽しいし、たぶんAIが中でいろいろ高度なことをしてくれてるんだろうなぁとは思いますが。



 せっかく色調を統一しても、アプリのアイコンは色とりどりのまま。アイコンもテーマに合わせる「テーマアイコン」(ベータ版)もありますが、今のところGoogleのアプリしか対応していません。それに、全部のアプリがテーマ色になったら、どれがなんだか分かりにくくなりそうです。



Pixel 6 Proは買いでしょうか?



 私は買いだと思います。メモリ12GB、ストレージ128GBで11万6600円。この値段は、「Pixel 4 XL」の128GBモデルと同じです(4 XLのメモリは6GBでした)。カメラはどうでもいい、という場合はProと同じ頭の良さの「Pixel 6」がお勧め。こちらなら7万4800円から、です(スペックの違いなどは前回の「Googleさん」を参照してください)。



 私は20倍ズームが気に入ってしまったので、Pixel 6 Proを選びます。Pixel 5とのサイズギャップ(6インチ→6.7インチ)に慣れるかどうかちょっと不安ですが、大きいスマートフォンに挑戦です。



※この記事は、Googleの動向をゆるく追いかける連載「Googleさん」のコラムです。


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