燕バッテリーの好配球が裏目!? わずかなズレが大きな誤算に

0

2021年11月24日 07:34  ベースボールキング

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ベースボールキング

オリックス・吉田正尚が二塁打を放つ
◆ ヤクルト・小川が痛恨の被弾も選択は問題なし

 「SMBC日本シリーズ2021」の第3戦が23日に行われ、シーソーゲームを制したヤクルトが連勝を飾り、今シリーズの対戦成績を2勝1敗とした。

  ヤクルトは3−1と逆転して迎えた6回表、先発の小川泰弘が、ここまで2打席連続で三振に仕留めていた吉田正尚に二塁打を許すと、続く杉本裕太郎に痛恨の同点2ランを被弾した。その後、7回表に1点を勝ち越されたが、その裏にサンタナの2ランで再逆転に成功し、最終的にはヤクルトが5−4で勝利を収めた。

 23日に放送されたCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』では、6回表の攻防に注目。解説を務めた谷繁元信さんは、吉田正に二塁打を打たれた場面を振り返り、「吉田は1打席目、2打席目をフォークボールで三振している。ということは、バッテリー的には3打席目に入ると(フォークを)マークしてくるだろうなというところがある」と、捕手目線で中村悠平の心理を解説。

 谷繁さんはさらに、「そこで2ボール1ストライクとバッティングカウントなんですけど、ストレートを投げたらちょっとの迷いでファウルになるんじゃないかというところがある。でも、それを完璧に捉えられて、うまく打たれた」と語り、ここまで打ち取っているフォークではなく、ストレートを選択した思考を分析しつつ、甘く入ったボールをしっかりと仕留めた吉田正を称えた。

 また、続く杉本の打席についても分析。「ストレートとカットで(2−2と)追い込んだ。このカウントの作り方は、最後フォークで勝負できるカウントの作り方。だけど、1、2打席目はフォークで打ち取っているので、その裏をかいてアウトローの真っ直ぐを要求した。1打席目から3打席目の流れを考えると、これは間違いではない」と述べつつ、「でもちょっとコントロールをミスして真ん中高めに入ってきた」と語り、攻め方自体に問題はなかったとの見解を示した。

 谷繁さんは「見てもらうとわかるが、(杉本も打つ)ポイントが近い。ということは、少しはフォークボールが頭にあったということ。だから、あそこまで(ポイントが)近くなったと思うが、(コースが)甘くて高かった分、杉本の力でホームランになった」と続け、攻め方は悪くなかったものの、わずかな制球のズレが致命的な結果に結びついてしまったことと、オリックスの中軸の能力の高さを指摘。正しい攻めが必ずしも好結果を呼び込まない野球の難しさと面白さを力説した。

 
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定