ディオール「小さな目」で批判殺到の中国人写真家が謝罪「謝る必要ない」と擁護の声

8

2021年11月27日 08:00  AERA dot.

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AERA dot.

写真中国・上海にあるクリスチャン・ティオール(GettyImages)
中国・上海にあるクリスチャン・ティオール(GettyImages)
 



 仏高級ブランド「クリスチャン・ディオール」が中国で今月発表した写真について、「アジア人差別」と批判され、撤回に追い込まれた一件が大きな波紋を呼んでいる


三度の不倫報道でも干されなかった人気女優はこの人
  物議を醸した写真は、ディオールの上海のアート展で公開された作品の一つ。伝統衣装を着用し、黒く日焼けしたアジア系の女性がディオールのカバンを持ち、カメラに向けて鋭い眼光を向けている。


 この作品が発表されると、中国国内のSNS、ネット上で「中国人は目が小さな人という悪意を感じる」など批判的なコメントが殺到。中国メディアの北京日報も「これがディオールの目に映ったアジア女性なのか?」と疑問を呈した。反発の声が高まったのを受け、ディオールは対応した。23日夜に中国版ツイッター・微博で「中国の人々の気持ちを尊重している」と声明を出し、この作品を取り下げたことを発表。撮影した中国人の著名な女性写真家も「深く反省し、当時の自分の無知を責める」と謝罪した。


 中国の北京支局に勤務する通信社記者は、今回の騒動の背景に文化の違いを指摘する。


「中国では色白の女性がきらびやかな宝石などを身にまとっている容姿が美しいとされている。この写真を見ると欧米の人達はアジアンビューティーという感覚を持つが、中国の人達は目が小さく、浅黒い肌に差別意識を受けたと感じたのでしょう。どちらの価値観が優れているとかではなく、非常にデリケートな問題です。ディオールはこの写真を取り下げましたが、中国の市場を考えた時に出展することが有益ではないと考えたのでしょう」


 日本国内のSNS、ネット上でも様々な意見が。「同じアジアで日本人の私がこの写真を見ても侮辱とは感じないけどなあ。そもそも芸術って色々な見方がるんだし、中国人写真家なら差別意識はないはず。謝る必要はないと思ってしまうんだけど」という意見がある。


 その一方で、「侮辱かどうかは知らないが、明らかに実情と違う東アジア女性像が強調され過ぎているね。欧米でやるなら何となくOKかもだが、わざわざ中国で展示したら言われちゃうかもね。もう少しスタイリッシュな感じなら大丈夫だったんじゃないかな」という指摘もあった。 



 中国では3年前の18年にイタリアの高級ブランド「ドルチェ&ガッバーナ」の広告動画が「人種差別」として、不買運動が拡大した一件がある。アジア系の女性が箸を使って戸惑いながらピザやパスタを食べる内容の広告動画が中国版ツイッター・微博などに投稿されると、「中国人やアジア人を侮辱している」と怒りの声が殺到する事態に。上海で予定されていた同社のファッションショーが中止となり、中国の大手インターネット通販サイトが同社製品の取り扱いを停止するなど不買運動が広がった。


「中国の市場は大きいので、こういった不買運動は大きなダメージを受ける。ドルチェ&ガッバーナの騒動を見てきたので、ディオールは早期に鎮静化したかったのでしょう。賢明な判断だと思います」(同前)


 制作者に差別の意識がなくても、受け手が差別と感じれば芸術として評価されない。ディオールが撤回した写真に賛否両論の意見があるが、グローバル化が進む中で細心の注意を払う必要があるだろう。(松木歩)


このニュースに関するつぶやき

  • 私はこの写真を素敵だと思ったけど。
    • イイネ!2
    • コメント 4件
  • 声が大きな【少数の人々】に引き摺られた【付和雷同】達の無言イイネが創り出す世論と言う名の幻想
    • イイネ!7
    • コメント 5件

つぶやき一覧へ(7件)

ニュース設定