「AirPods(第3世代)」の新機能を徹底検証 「AirPods Pro」とどちらを選ぶべき?

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2021年11月28日 10:22  ITmedia Mobile

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写真「AirPods(第3世代)」と「AirPods Pro」を比較してみた
「AirPods(第3世代)」と「AirPods Pro」を比較してみた

 ビジネスパーソンから学生まで、今や誰もが完全ワイヤレスイヤフォンを日常的に使う時代だ。既に多くのユーザーが何かしらのイヤフォンを使っているだろうが、ホリデーシーズンに入り、「ちょっと良いものに買い替えようか」「イヤフォンならプレゼントに買えるか?」と考え出したときに、iPhoneユーザーなら「AirPods」が候補に挙がってくるはずだ。



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 そんな視点で、2021年10月に発売された第3世代の「AirPods」に注目したい。販売中の上位モデルの「AirPods Pro」や、併売されている旧モデルの「AirPods(第2世代)」と比べて、どれを購入するか悩んでいる人は少なくないはずだ。



 本稿では、実際に最新のAirPods(第3世代)を使ってみた印象を中心に、これからAirPodsの購入を検討する場合、どの製品を選択すればよいのかについて解説していきたい。価格は全て税込み。



●「AirPods」の系譜について知っておきたい最低限のこと



 まずはAirPodsシリーズの製品を時系列で把握しておこう。



 初代「AirPods」が発表されたのは、2016年9月のこと。完全ワイヤレスのイヤフォンで、この頃はまだ棒の部分が長いデザインだった。指でこの棒の部分をタップして揺らすことで、曲送りなどの操作可能だ。今でこそ多くのワイヤレスイヤフォンが対応するようになったが、ケースを開くだけで簡単にペアリングされるという、当時としては斬新なユーザー体験が評価され、一気に完全ワイヤレスイヤフォン市場の火付け役となった。



 それから2年半がたち、2019年3月には第2世代のAirPodsが登場した。同モデルでは、Hey Siriでの操作に対応し、バッテリーの持ちも改善された。そして当時はやり出したワイヤレス充電にケースが対応したことも特徴だ。デザインはまだ軸が長いままだった。



 さらに同年9月には「AirPods Pro」というANC(アクティブノイズキャンセリング)に対応した上位モデルも発表された。耳から飛び出す軸の部分が短くなるなど、デザインが刷新された。曲送りの操作についても、従来のタップ操作ではなく、感圧センサーの部分をぎゅっと指先でつまむような操作へと変わった。価格は3万580円。



 2020年12月にはヘッドフォン型の「AirPods Max」という最上位モデルが発表された。今回は詳細を省くが、実際に使ってみた印象としては、かなり音のディティールがはっきり聞こえるので、「なんとなくBGMを聴く」というよりは、「音に深く没入する」ための製品という印象があった。



 そして、2021年10月に発売されたのが第3世代AirPodsである。系統としては、2019年9月に発売された第2世代AirPodsの後継に当たる存在だ。そのデザインは上位のAirPods Proに近くなるなど、大幅なアップデートが施されている点で注目度は大きい。ちなみに、耐汗性能も備えたことで、ワークアウト中やスポーツシーンでヘビーユーズしたい人にとってもより魅力的な製品となった。



 AirPods(第3世代)の価格は2万3800円。H1チップを搭載し、空間オーディオとダイナミックヘッドトラッキングを新たにサポートした。アダプティブイコライゼーション機能による音の最適化が行えることもポイントだ。フルHDの音声品質を提供する優れた音声コーデック「AAC-ELD」もサポートし、FaceTime通話時の音声がよりクリアになっており、音響メッシュで覆われたマイクは風切り音を低減する。イヤフォン本体のバッテリー持ちは従来モデルと比べて1時間長くなったほか、MagSafeにも対応する。



●AirPods(第3世代)はインイヤー型でANC非対応



 さて、最新機種のAirPods(第3世代)を理解する上で、必ず押さえておきたいポイントは3つある。1つ目は「インイヤー型」の製品であること。2つ目は、操作方法が「感圧センサー」になったこと。3つ目は「空間オーディオ」に対応したことだ。



 1つ目のインイヤー型とは、要するに耳に装着する部分にシリコン状のイヤーピースがついていないタイプの製品のことだ。AirPodsの第1世代、第2世代は共にこのインイヤー型だったので、既に同シリーズ使ったことがある人にとってはおなじみの付け心地である。



 一方、耳に装着する部分にシリコン状のイヤーピースがついていない製品は「カナル型」と呼ばれる。有線イヤフォンではよく見かける汎用(はんよう)的なタイプであるし、上位モデルのAirPods Proもカナル型だ。



 では、「AirPodsが採用するインイヤー型と、AirPods Proが採用するカナル型はどちらが良いのか?」という話になるが、これは利用シーンや付け心地の好みによっても変わってくる。



 例えば筆者の場合、普段装着し続けるなら耳に圧迫感を感じないインイヤー型が好みだ。少し大げさにいえば、「イヤフォンを装着していることを忘れるくらいの感覚」で、長時間身に着けやすいからだ。ただし、電車移動のタイミングで英語のリスニングをしたり、YouTubeの解説動画を見たりしたいタイミングでは、どうしても騒音で音が聞こえにくくなるので、結果的に大ボリュームにしなくてはならず、耳が痛くなりがちだったり、音漏れも気になりがちになるなどの欠点もある。



 その点、AirPods Proはイヤーピースを備えたカナル型であり、さらにANC機能にも対応しているため、電車や飛行機の「ゴォォ〜ッ」というノイズも聞こえないように切り替えられる。電車に乗って都内を取材で走り回っていた頃には欠かせないアイテムだった。ちなみに、マイクを使った外部音取り込みモードにも対応しているので、周囲の音を聴きたいというタイミングではモードを切り替えるだけで、周囲の音も聞こえるようになる。



 こうした特徴から考えて、主に自宅や屋外での利用がメインという人、通勤や通学での電車で聴く音楽はリラックスするためのBGMだという人なら、AirPods(第3世代)を選ぶと良いと思う。一方、通勤や通学時間を活用して語学のリスニングをする、ポッドキャストを聴く、音楽の楽器の音を個別に聴いて分析したいといった人、あるいは飛行機に乗って出張に出る機会が多い人などにはAirPods Proをオススメしたい。



 ちなみに、AirPods(第3世代)にはANCに関連する外部音取り込み機能もないが、よほど爆音で音楽を聴いていない限り、外部の音は自然と聞こえる。この点は、特段デメリットにはならないことを補足しておきたい。



●感圧センサーの操作に対応したメリットは?



 感圧センサーの操作についても触れたい。AirPods(第3世代)には軸に少し窪んだ部分がある。ここに感圧センサーが備わっており、先述の通り指先でぎゅっと握ることで再生・停止、曲送りなどの操作が行える。これは上位のAirPods Proと共通した特徴だ。



 実は、AirPods(第2世代)までの「軸をダブルタップして揺らす」という操作では、一度に割り当てられる操作が限定的だった。ダブルタップ=「再生・停止」、あるいはダブルタップ=「次の曲にスキップ」といった動作を左右の耳に対して、ユーザーがカスタマイズして使う必要があった。



 しかし、感圧センサーでの操作なら、1回つまむと再生・停止、2回つまむと次の曲にスキップ、3回つまむと前の曲に戻る、長押しで〜、というように複数の操作がどちらの耳にも割り当てられている。音量調整などはできないものの、たいていの操作が片耳の操作で完結するという点で、便利に感じることは多い。



 例えば、通勤・通学電車で音楽を聴いているような場面、「あ、今の曲をもう1回聴きたいな」と思ったときに、感圧センサー対応モデルなら、スマートフォンを取り出さずに耳元の操作で曲戻しができる。ダブルタップのように「周囲から見てあからさまに操作している感」が出ないため、所作もスマートだ。



 一方、こういう操作感に価値を感じず、「いつも手元でiPhone開いているからいらない」「Apple Watchでできるから大丈夫」と思う人なら、旧モデルのAirPods(第2世代)を選ぶのも一考の価値がある。



●空間オーディオだけでも選択する価値あり



 3つ目のポイントは空間オーディオのサポートだ。例えば、Apple Musicを使っている人なら、「空間オーディオ」を検索すると、空間オーディオ対応のプレイリストが表示される。これを対応のイヤフォンなどで聴くと、空間に立体的に配置された音響が楽しめる。また「空間オーディオをApple Musicで」という予告動画も音の配置が分かりやすいコンテンツなので、覚えておきたい。



 例えば、「空間オーディオ:ジャズ」プレイリストの先頭にあったフレディ・ハバードの「Arietis」という曲を聴いてみよう。すると、ジャズ特有のライドシンバルの音(いわゆる「ライドパターン」)が、宙に浮いていて、まるで手で握れそうな不思議な感覚になる。「あ、ここにベースがいて、ここにサックスがいて……」と手を伸ばしてつかみたくなる感じだ。単にステレオで左右に音が分かれているというわけではなくて、(自分が上下左右に移動しなければ)頭の向きを変えても同じ空間座標から音が聞こえるのが面白い(これを「ダイナミックヘッドトラッキング」という)。目を閉じれば、ジャズ・クラブに来たと妄想しながら楽曲に浸れるかもしれない。



 最近のiPhoneのスピーカーなども空間オーディオそのものには一応対応しているのだが、やはりAirPodsシリーズで体感する空間オーディオ×ダイナミックヘッドトラッキングの体験はほぼ別物だと個人的には感じる。これに対応しているのは、AirPods Pro、AirPods Max、そしてAirPods(第3世代)の3製品。もし音楽・映画好きで空間オーディオ未体験の人ならば、それだけでもAirPods(第3世代)を買う価値はあると思う。



 この空間オーディオは、決してAppleが用意したサンプルコンテンツだけで楽しめるわけではない。例えばミュージックならば、ドルビーアトモス(Dolby Atmos)対応の楽曲が空間オーディオとして楽しめるように、その裾野は広い。



 関連したところで、Dolby Atmosに対応した音楽制作ソフト「Logic Pro 10.7」などを使って、自分で空間オーディオ作りにチャレンジしたいと考えるDTMerにとっても、7万円弱するAirPods Maxを買うより、2万円ちょっとで手に入るAirPods(第3世代)は魅力的に映ると思う。



 なお、iOS 15では「FaceTime」が空間オーディオにも対応していることもトピックだ。興味がある場合には、試してみると良いだろう。



●音質の差はどう?



 音質については、AirPods(第3世代)とAirPods Proで決定的な差は感じなかった。AirPods(第3世代)も高音が精細で、低音も迫力があり、ストリーミングサービスで楽曲を聴く上ではかなり解像感のよい音だと感じた。筆者はオーディオの専門家ではないので深い言及は避けるが、ユーザーの耳に最適化した音に調整するアダプティブイコライゼーションをサポートしたことや、新規設計のドライバとハイダイナミックレンジアンプが搭載されたことなどが、“良い感じ”に機能しているのだろうとは感じた。



 ただし、インイヤー型とカナル型の違いもあって、AirPods Proの方が同じ音量でもわずかに音圧を高く感じ、楽曲への没入感はやや高くなる傾向があった。このあたりは、サウンドへのこだわり度合いにもよるが、店頭で試聴できる場所を探すなりして検討してみるのが確実だろう。



●結局どれを買えばよいのか?



 イヤフォン型の現行モデルについて、バッテリー仕様を比較してみよう。楽曲の連続再生時間については、短い方から順に、以下の通りになる。



・AirPods Pro(ACN・外部音取り込みをオン)……最大4時間



・AirPods(第2世代)……最大5時間



・AirPods Pro(ACN・外部音取り込みをオフ)……最大5時間



・AirPods(第3世代)……最大6時間



 このように、AirPods(第3世代)は、今のところケースに収納する充電を挟まずに、一番長く音楽が聴ける製品だ。なお、充電ケースを併用する場合についても、AirPods(第3世代)が最大30時間、AirPods(第2世代)とAirPods Proが24時間以上、と表記されている。バッテリー持ちの面ではメリットが多いといえる。



 また、耳に装着しているかどうかを判断するセンサーがAirPods Proを含めてこれまでのモデルは「デュアル光学センサー」だったのに対して、AirPods(第3世代)では「肌検出センサー」に変わった。言い換えると、これまでのモデルは何かに包まれていれば装着されていると判断していたのに対し、AirPods(第3世代)では肌に触れているかどうかも判断するようになった。例えば、ポケットにイヤフォン本体のみを収納したときに誤動作するリスクが低減している。



 製品名を聞くと、何となく「Pro」の方がすごいのでは、と思いがちだが、このように2年後に発売されたAirPods(第3世代)の方が、新しい技術が詰め込まれている部分もある。そのうち第2世代のProに相当する製品が登場するタイミングでこうした差異は解消されるとは思うが、現時点ではAirPods(第3世代)を購入するメリットは多い。



 そのため、これまでと重複する部分はあるが、新たにAirPodsを購入する場合、以下のポイントで検討することを提案したい。



1. 電車や飛行機でリスニングをするなど「情報」を聞きたいならACN対応のAirPods Proを選ぼう。そうでなければAirPodsで良い。ただし、カナル型の装着感がどうしても嫌いという人は、インイヤー型のAirPodsを選んで移動中のリスニングは妥協するという手もある。



2. AirPodsの最新モデルである第3世代と少し安価な第2世代で、どちらが良いか迷った場合には、感圧センサーを使った耳元での操作に注目。耳元でのつまむ操作を期待したいなら第3世代にしておこう。また、耐汗性能が備わったので、運動で使いそうな場合にも第3世代(あるいはAirPods Pro)を選ぼう。



3. 音楽を聴くのが好き、あるいはDTMをするのが好きという場合には、空間オーディオに対応しているモデルがオススメ。最上位のAirPods Maxは気になりつつも高くて手が出なかったという人は、AirPods Proか、AirPods(第3世代)を検討してみよう。


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  • 色が白しかないので買わない。
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