猗窩座と煉獄杏寿郎の戦いに光る、ufotableアクションアニメーターのセンスとテクニック/TVアニメ『鬼滅の刃』無限列車編第6話

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2021年11月28日 18:11  ダ・ヴィンチニュース

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写真(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 悪夢を操る鬼を討ち取った――少年たちが傷だらけになりながらも、つかんだ勝利。だが、その勝利の余韻を味わう間もなく、すさまじい暴威が襲いかかった。最強の敵が目の前に出現し、少年たちの希望を握りつぶす。

TVアニメ『鬼滅の刃』走る列車内での3DCG戦闘描写はufotableの技術総決算!?/無限列車編第5話

 TVアニメ『鬼滅の刃』無限列車編第6話のサブタイトルは「猗窩座」――鬼の首領である鬼舞辻無惨の血を分けた「上弦の鬼」を務める鬼・猗窩座が、ついに登場した。

 鬼舞辻無惨の直属の配下となる十二鬼月は、上弦6人、下弦6人からなる最強の鬼たち。とくに上弦の鬼はこれまで100年近く、人間に敗れた者がいないという、圧倒的な力を持っている。それぞれ強さの順に数字が与えられており、猗窩座の位は「上弦の参」。つまり数多くの鬼の中でも三指に入る強さを誇る、最強の鬼だ。赤く逆立った短髪と全身の入れ墨。武術を得意としており、破壊殺と名付けた、闘気を駆使する技を使う。弱者を見下し、強者と闘うことだけを望む狂戦士。

 その猗窩座の出現にいち早く気づいた炎柱の煉獄杏寿郎は、言葉を交わすことなく、炎の呼吸の技を放ち、猗窩座の奇襲に反撃する。まさに技と技、力と力による目にもとまらぬ拳と剣の応酬がいきなり始まるのだ。

 原作コミックスに描かれている猗窩座VS.煉獄杏寿郎戦は、第8巻第63話から第66話まで。「週刊少年ジャンプ」連載時(2017年26号〜29号)では、このエピソードが大きな話題となり、『鬼滅の刃』の人気を不動のものとする転機となったと言える話数である。

 劇場版、TVアニメの無限列車編では、このエピソードをさらにパワーアップ。猗窩座と煉獄さんが繰り出す技の数を大幅に増やし、技の応酬の密度と速度を圧倒的に高めている。

 たとえば原作コミックスで煉獄さんが猗窩座に向けて繰り出す炎の呼吸の技は「炎の呼吸 弐ノ型 昇り炎天」「肆ノ型 盛炎のうねり」「伍ノ型 炎虎」「奥義 玖ノ型 煉獄」の4つのみ。

 だが、アニメ版無限列車編では、「炎の呼吸 弐ノ型 昇り炎天」「肆ノ型 盛炎のうねり」「参ノ型 気炎万象」「壱ノ型 不知火」「伍ノ型 炎虎」「奥義 玖ノ型 煉獄」(この技のみTVアニメ第8話)を披露。アニメで初めて描かれた「参ノ型 気炎万象」にくわえ、ひととおりの技を披露するという大盤振る舞いで、煉獄さんの強さが描かれているのだ。TVアニメ無限列車編ではこのバトルシーンに新規カットを複数追加し、戦いはより激しく描かれている。煉獄さん、かっこよすぎ……。

 このアクションシーンを手掛けているのは、アニメーション制作を担当するufotableの実力派アニメーターたち。彼らはufotableの過去の作品でアクションシーンを主に担当し、その力を見せつけてきた。たとえば、廃校寸前となった高校で転入早々に生徒会長に立候補した少女・天宮学美の活躍を描く『がくえんゆーとぴあ まなびストレート!』(2007年)、死を視ることができる魔眼を持つ少女が、数々の猟奇殺人事件に立ち向かう、劇場版『空の境界』シリーズ(2007年〜2009年)、願い事を叶える聖杯をめぐって魔術師《マスター》と使い魔《サーヴァント》が殺し合う『Fate/stay night』シリーズの外伝『Fate/Zero』(2011年〜2012年)、そして『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』(2014年)、劇場版 『Fate/stay night [Heaven's Feel] 』シリーズ(2017年〜2020年)など。その数々の作品の中でも、アクションアニメーターがフィーチャーされたのは『活劇 刀剣乱舞』(2017年)だ。この作品では、日本刀による剣戟アクションを担当する「剣戟アニメーター」という役職が設けられ、彼らの筆により、美しくも鮮やかなアクションシーンが描かれたのだ。

 当時、剣戟アニメーターという役職に就いたのは、小船井充 (『空の境界 第三章』監督、『Fate/Zero』作画監督)、木村豪 (『空の境界 第四章』副監督、『Fate/Zero』『Fate/stay night』原画)、國弘昌之 (『トリコ』「アニメ店長×東方プロジェクト」キャラクターデザイン・作画監督)の3氏だった。

 3人は、TVアニメ無限列車編・第6話においてもアクションシーンを担当。猗窩座と煉獄さんの迫力あるアクションを担当している。

 アクションアニメーターは、何枚もの原画の連なりによって、キャラクターの鮮やかな動きを表現する。「一枚の画」としての美しさではなく、「動き」としての美しさを優先するため、その中の原画1枚だけを見ても、アマチュアには完成する映像をイメージすることが難しいのだという。しかも、エフェクト(特殊効果)を加えたアクションや、複雑な動きをするアクションでは、わずか1秒のカットに数百枚の原動画が描かれることもあるそうだ。

 アクションアニメーターたちの独特なセンスとテクニックにより、『鬼滅の刃』の圧倒的なバトルシーンはつむがれている。上弦の鬼・猗窩座と炎柱・煉獄杏寿郎の闘いの決着はいよいよ次回。TVアニメ無限列車編・最終回は見逃せない!

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