笠松将主演、金子雅和監督『リング・ワンダリング』インドの映画祭で最高賞受賞

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2021年11月30日 11:00  ORICON NEWS

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写真金子雅和監督(左から3人目)の映画『リング・ワンダリング』(2022年2月19日より全国順次公開)がインド国際映画祭(ゴア)で最高賞である金孔雀賞受賞(C)2021 リング・ワンダリング製作委員会
金子雅和監督(左から3人目)の映画『リング・ワンダリング』(2022年2月19日より全国順次公開)がインド国際映画祭(ゴア)で最高賞である金孔雀賞受賞(C)2021 リング・ワンダリング製作委員会
 初長編『アルビノの木』が海外映画祭で20もの賞を獲得した金子雅和監督の最新作『リング・ワンダリング』が、11月20日から28日までインドのゴア州で開催された「第52回インド国際映画祭(ゴア)」コンペティション部門で、最高賞である金孔雀賞(ゴールデン・ピーコック・アワード)を受賞した。

【動画】映画『リング・ワンダリング』予告編

 漫画家を目指す草介は、絶滅したニホンオオカミを題材に漫画を描いているが、肝心のオオカミをうまく形にできず前に進めない。そんなある日、バイト先の工事現場で、逃げ出した犬を探す不思議な娘・ミドリと出会う。転倒しケガをしたミドリを、彼女の家族が営む写真館まで送り届けるが、そこはいつも見る東京の風景とは違っていた…。草介はミドリとその家族との出会いを通じて、その土地で過去に起きたことを知ることになる。

 自然と人間の関係性を描いてきた金子監督が、初めて東京を舞台に、町や人々の記憶と対峙した本作。人間の「生」や「死」に実感のない若者が不思議な娘と出会い、「命の重み」を知る、過去と現在が織り交ざる、切なく幻想的な物語となっている。

 主演は、NTV『君と世界が終わる日に』やNetflix『全裸監督 シーズン2』、マイケル・マンがエグゼクティヴ・プロデューサーと第1話を監督するWOWOWのドラマシリーズ『TOKYO VICE』など、話題作への出演が続き、勢いに乗る笠松将。ヒロインの阿部純子は、ミドリと梢の二役を演じる。ほか、主演映画が相次ぐ安田顕、金子監督の初長編『アルビノの木』でも存在感を放った長谷川初範、日本映画界に欠かせない片岡礼子らが脇を固める。

 インド・ゴアの現地時間26日に、INOX Panjim(シネコン)で上映された際は、517席の会場がほぼ満席となり、上映後は「素晴らしい!」「美しい!」「この映画が好きだ」など、ストレートでポジティブな感想を、現地にいた金子監督まで伝えに来る観客が後を絶たなかったそう。

 アジアでは東京、上海、そしてゴアのみが、国際映画製作者連盟が認めている長編コンペのある国際映画祭で、本作は同映画祭においてコンペティション部門に出品された唯一の邦画。日本映画の受賞は、今井正監督の『あにいもうと』(1976年)、降旗康男監督の『鉄道員(ぽっぽや)』(99年)についで、『リング・ワンダリング』が3作目となる。これまでの金孔雀賞受賞作は、アンドレイ・ズビャギンツェフ監督の『裁かれるは善人のみ』(2014年)、今年の審査員でもあるシーロ・ゲーラ監督の『彷徨える河』(15年)、ロバン・カンピヨ監督の『BPM ビート・パー・ミニット』(17年)など、日本でも劇場公開された世界的に評価される監督たちの作品が多く受賞している。

 金子監督は「私がインドを初めて訪れたのは、20歳の時でした。インドでかつて撮影された『シッダールタ』(72年/監督:コンラッド・ルークス、撮影:スヴェン・ニクヴィスト)という映画の映像美に強く魅せられ、その国の光を、風土を自分の目で見たい、体験したいと思ったのがきっかけでした。3度目の渡航となるインド、私の創作の根源に間違いなく強い影響を与えているこの世界一の映画大国の中でも、最大最古の映画祭である第52回インド国際映画祭で、最高賞である金孔雀賞(ゴールデン・ピーコック・アワード)を受賞したのはこの上ない光栄であり、喜びです。『リング・ワンダリング』に参加して下さった全てのキャスト、スタッフ、関係者、そしてこの驚嘆すべき規模の素晴らしい映画祭を支え私たちをアテンドして下さったゴアの優しいスタッフ各位、観客の皆さまに心から感謝いたします」と、コメントを寄せている。

 なお、東京・渋谷の渋谷シアター・イメージフォーラムで来年(2022年)2月19日より公開されることなどが決まり、予告編も解禁となった。漫画家を目指す主人公・草介(笠松)が絶滅したニホンオオカミが描けず悩む様子から始まり、逃げた飼い犬を探す、不思議な娘ミドリ(阿部)との出会い、その家族(安田顕、片岡礼子)と交流するシーンなどが切り取られている。草介が描く明治時代の漫画の一幕も映し出され、過去と現在がどのように交錯し、展開するのか期待させる。

 劇中漫画は、水で書き、そこに墨を落とす技法が特徴で、『花筐/HANAGATAMI』(大林宜彦監督、2017年)の宣伝ビジュアル画も手がけた漫画家の森泉岳土が担当。

 同映画は、シアター・イメージフォーラムを皮切りに、3月11日より名古屋センチュリーシネマ、3月18日よりシネ・リーブル梅田、ユナイテッド・シネマ足利ほか全国で順次公開される。


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