◆ ドラ2・元も飛躍を誓う
オリックスの契約更改が3日、大阪市内の球団施設で行われ、高卒新人で史上初の「初打席初球本塁打」を放ったオリックスのドラフト3位・来田涼斗が300万円増の800万円でサイン。オフは2年連続首位打者の主砲・吉田正尚から打撃を学ぶ予定でいる。
ルーキーイヤーについて来田は、「一軍で初出場し、スタメンで第1打席に初球を本塁打したことが思い出深い」とコメント。最も印象に残るプレーに挙げたのは、やはり衝撃デビューを飾った7月13日の日本ハム戦(釧路)。「入団時は不安が大きかったが、打撃も何とか対応出来るようになった」と、会心の一撃を振り返った。
しかし、一軍の出場は23試合にとどまり、打率.211、8打点、2本塁打に終わり、「打てない時の方が多かった。確実性をしっかりと上げたい」と、打撃向上をオフのテーマに掲げる。
そんなルーキーの課題克服に手を差し伸べたのが、吉田正。東京オリンピック終了後、公式戦再開前の練習時に、「一緒にやるか」と、自主トレに誘った。「長打もあり単打も打てるのが僕の理想で、高校時代からお手本にしてきた選手。僕から頼もうとしていただけに、うれしかった」と来田。
シーズン中も打撃のアドバイスはもらっていたというが、コンスタントに安打を量産する吉田正との野球漬けの日々は、2年目の飛躍につながりそうだ。
また、同2位の元謙太は、現状維持の650万円で更改。今季、一軍の出場機会はなかったが、二軍戦には、全111試合に出場した。秋季キャンプから外野に転向。「高校時代にやっていたから戸惑いはない。出場機会を増やすためにも、来季は外野中心でやりたい」と言葉に力を込めた。
この日の朝も、来田と共にランニングで汗を流すなど、普段から仲の良い同期。「同期で最も仲がいい。学ぶところもあり刺激になる。一緒にレベルを高めたい」と、切磋琢磨を誓った。
文・写真=北野正樹(きたの・まさき)