Jリーグの年間ベストイレブンを独自選定。ズラリと並ぶ川崎フロンターレ勢に他チームの誰が食い込むか

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2021年12月04日 06:51  webスポルティーバ

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Jリーグクライマックス2021

今季J1の年間ベストイレブンを、識者の独自選定で発表する。昨年に続き川崎フロンターレ勢が独占しそうな勢いだが、他チームにも確かな活躍を見せた優秀な選手たちがいる。今季のJリーグを取材してきた5人のライターにそれぞれ11人を選んでもらった。

◆ ◆ ◆

ディエゴ・ピトゥカは今季の外国人で一番の選手

杉山茂樹(スポーツライター)




FW/レアンドロ・ダミアン(川崎)
MF/前田大然(横浜FM)、マルコス・ジュニオール(横浜FM))、家長昭博(川崎)
MF/ディエゴ・ピトゥカ(鹿島)、谷口彰悟(川崎)
DF/酒井高徳(神戸)、チアゴ・マルチンス(横浜FM)、ジェジエウ(川崎)、山根視来(川崎)
GK/朴一圭(鳥栖)

 GKはキム・ジンヒョン、ランゲラック、チョン・ソンリョンではなく、サガン鳥栖の躍進を支えた朴一圭を選ぶ。

 サイドバック(SB)は酒井高徳と山根視来。酒井は、右(19試合)と左(18試合)でほぼ同じ時間出場。多機能性を高次元で発揮し、ヴィセル神戸の躍進の原動力となった。代表でもまだ十分いけると見る。

 右は山根。激しい上下動が求められるSBながら、彼が右でパスワークに絡むと、なぜか場は鎮まる。その後の展開が滑らかになるという貴重な存在。

 センターバックはチアゴ・マルチンスとジェジエウ。この2人を外すことはできないので川崎の主将、谷口彰悟は今季何度かプレーしている守備的MFとして選んだ。

 もう1人の守備的MFはディエゴ・ピトゥカ。この選手は欧州の高いレベルのクラブでも十分に通用しそうだ。今季Jリーグでプレーした外国人選手のなかで、一番の選手だと考える。

 4−2−3−1で言うなら、1トップ下はマルコス・ジュニオール。いたるところに顔を出す運動量と正確な技術で、横浜F・マリノスの攻撃陣をリードした。

 ウイングは前田大然と家長昭博。前田は、スピード系の選手にありがちな凡ミスが極めて少ない珍しい選手。その点で古橋亨梧、伊東純也を上回る。家長は昨季より出場時間が大幅に上昇。貢献度もその分上昇した。まだ進化の余地を残している35歳。

 1トップは前田と得点王を争ったレアンドロ・ダミアン。チームが苦しい時に、貴重なゴールをマークした。過去3年で今季が一番の活躍だった。

イニエスタがピッチに立っているのは奇跡

小宮良之(スポーツライター)




FW/レアンドロ・ダミアン(川崎)、上田綺世(鹿島)
MF/前田大然(横浜FM)、家長昭博(川崎)
MF/アンドレス・イニエスタ(神戸)、田中碧(川崎)
DF/吉田豊(名古屋)、谷口彰悟(川崎)、ジェジエウ(川崎)、山根視来(川崎)
GK/ランゲラック(名古屋)

 連覇を達成した、川崎フロンターレの選手が中心になるだろう。

 レアンドロ・ダミアンはMVPに匹敵する存在感だった。ジェジエウ、谷口彰悟の2人は、ゴール前の守備で力強さを見せた。とりわけシーズン後半の川崎は、敵味方のペナルティーエリアのインテンシティで上回っている。

 右サイドで圧倒的キープ力を見せ、リズムを作っていたのが家長昭博だった。それに応じ、山根視来が縦横に活躍。田中碧は夏に移籍したが、たとえシーズン半分でも川崎サッカーをけん引し、特別に選出した。昨シーズンもSportivaの投票では田中をMVPに選んだが、別格のプレーヤーだ。

 名古屋グランパスは堅守でルヴァンカップ優勝を果たしたが、その中心がGKランゲラックだった。守備範囲が広いわけでも、キックに長けるわけでもないが、ゴールラインに沿ったゴールキーピングは世界標準。マッシモ・フィッカデンティ監督が守備の規律を整えた点も大きかった。その点、吉田豊も実直な攻守が際立って、恩恵を受けた。

 前田大然のゴールへのアプローチは野性味満点。猛然と裏に抜けるスピードだけでなく、クロスに入る迫力が際立った。上田綺世は前田に匹敵する得点の匂いを漂わせた。動き出しのよさは天才的で、潜在能力はこんなものではない。

 そしてアンドレス・イニエスタはピッチに立てば、一線を画していた。サッカーを生み出せる。彼がJリーグのピッチに立っているのは奇跡だ。

前田、ダミアン、家長の3トップは異論を挟む余地がない

原山裕平(サッカーライター)




FW/前田大然(横浜FM)、レアンドロ・ダミアン(川崎)、家長昭博(川崎)
MF/旗手怜央(川崎)、アンドレス・イニエスタ(神戸)
MF/稲垣祥(名古屋)
DF/登里享平(川崎)、谷口彰悟(川崎)、ジェジエウ(川崎)、山根視来(川崎)
GK/ランゲラック(名古屋)

 歴代最多9人がベストイレブンに輝いた昨季と同様に、今季も最強王者の川崎フロンターレの選手たちがポジションの大半を占めることは間違いない。

 私的ベストイレブンも川崎と同じ4−3−3の布陣をもとに選考。結果、7人が川崎の選手となった。

 守備陣は最少失点の川崎勢をベースとしたが、悩んだのはGKと左サイドバック。失点の少なさを考慮すれば、チョン・ソンリョンが当確となるが、全試合にフル出場している稼働率の高さに加え、9試合連続を含むじつに20回のクリーンシートを達成したランゲラックのインパクトのほうが上回った。

 左サイドバックは名古屋グランパスの吉田豊の線も考えたが、川崎サッカーの生命線とも言えるサイドバックで、質の高いパフォーマンを続けた登里享平を評価した。

 中盤では突如ゴールハンターとしての能力を覚醒させた稲垣祥、超ユーティリティとして、シーズン途中に主力が抜けたチームに活力をもたらした旗手怜央、そしてケガで出遅れながらも、シーズン終盤の重要な場面で結果を残し、ACL出場権をもたらしたアンドレス・イニエスタも外せない。

 3トップは異論を挟む余地がない。得点王を争った両者に加え、川崎の攻撃の軸として今季も絶対的な存在感を放った家長昭博の3人で決まりだ。

右サイドバック山根視来は文句なし

中山 淳(サッカージャーナリスト)




FW/前田大然(横浜FM)、レアンドロ・ダミアン(川崎)、家長昭博(川崎)
MF/旗手怜央(川崎)、脇坂泰斗(川崎)
MF/稲垣祥(名古屋)
DF/吉田豊(名古屋)、谷口彰悟(川崎)、ジェジエウ(川崎)、山根視来(川崎)
GK/チョン・ソンリョン(川崎)

 昨季に続き、圧倒的な強さで連覇を果たした川崎フロンターレから8人を選出。候補対象となるはずだった田中碧と三笘薫がシーズン途中に欧州に旅立ったことを考えれば、やはり今季も川崎一色の1年だったと言っても過言ではないだろう。

 GKは、ルヴァンカップ優勝に貢献したランゲラックも際立ったパフォーマンスを見せたが、結果を残したという意味ではチョン・ソンリョンに軍配。同じく、リーグ最少失点(37節終了時点)のバックボーンとなったジェジエウ&谷口彰悟の鉄板センターバックコンビは他の追随を許さない。

 右サイドバック山根視来は文句なし。代表に定着するなど個人としての成長も光った。左は登里享平も選ぶに値するが、それ以上に外せないのが年間フル稼働かつハイパフォーマンスを継続して、ルヴァンカップ初優勝に貢献した吉田豊を選出したい。

 中盤では、ルヴァンカップ決勝MVPの稲垣祥が持ち前の運動量と守備力のみならず、代表デビュー後に得点感覚がアップするなど、今季の象徴的選手のひとりだった。守田英正と田中碧が抜けた川崎の中盤のクオリティを維持させた、脇坂泰斗と旗手怜央も順当に選出。

 そして前線は、年間MVP有力候補のレアンドロ・ダミアンと家長昭博、そしてストライカーとして覚醒した前田大然の3人。この3トップの選出は問答無用。逆に、選ばない理由を知りたいくらいだ。

中盤から前線は川崎フロンターレと横浜F・マリノスで満席

浅田真樹(スポーツライター)




FW/前田大然(横浜FM)、レアンドロ・ダミアン(川崎)、エウベル(横浜FM)
MF/家長昭博(川崎)
MF/旗手怜央(川崎)、脇坂泰斗(川崎)
MF/稲垣祥(名古屋)
DF/中谷進之介(名古屋)、ジェジエウ(名古屋)、山根視来(川崎)
GK/チョン・ソンリョン

 言うまでもないが、今季もまた、川崎フロンターレ勢が多くを占めるベスト11にならざるを得ない。

 GKはチョン・ソンリョン。今季の川崎が守備陣の頑張りに支えられていたことを考えると、彼を抜きに連覇は語れない。同様にDFでも、圧倒的な個人能力を見せたジェジエウ、チーム最多の出場時間を記録した山根視来は外せない。

 川崎勢以外では、堅守を武器に上位を争った名古屋グランパスから、センターバックの中谷進之介とボランチの稲垣祥を加えた。

 中盤から前線にかけては、圧倒的な攻撃力を見せた川崎と横浜F・マリノスの選手だけで、必然的に"満席"になってしまう。川崎からは得点王を争うレアンドロ・ダミアンと、まさに替えが利かない唯一無二の存在だった家長昭博。いずれもMVP級の活躍で文句なしの選出だ。

 中盤では、主力が海外移籍で抜けた穴を感じさせない活躍を見せた、旗手怜央と脇坂泰斗を選んだ。

 そして横浜FMからは、前田大然とエウベル。得点王を争う前田はもちろんだが、ブラジル人トリオのなかでも総合的に貢献度が高かったエウベルを選んだ。

 その他、アンドレス・イニエスタ(ヴィッセル神戸)、犬飼智也(鹿島アントラーズ)、谷口彰悟(川崎)も、優れたパフォーマンスが目を引いた選手ではあるのだが、ケガもあって1シーズンフルに働けなかったことを考え、今回は選外とした。

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