古都で目撃多数、頭にりんごのせた女性を直撃!「見つけるとラッキーに」の伝説も

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2021年12月04日 11:40  まいどなニュース

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写真入浴と就寝時間以外は頭にりんごを乗せて暮らしているのだそう
入浴と就寝時間以外は頭にりんごを乗せて暮らしているのだそう

「頭にりんごを乗せている女性」の姿が奈良で頻繁に目撃されています。

【動画】MV「りんごりんごりんご − 頭にりんご((5*SEASONりんご)」はこちら

彼女との遭遇例が多い場所はJR「奈良」駅や「近鉄奈良」駅から徒歩20分ほどの「ならまち」と呼ばれるエリア。江戸時代の町家が今なお建ち並ぶ風情あるならまちで、りんごを頭に乗せた女性とすれ違うとは。なんてファンタジックな経験でしょう。彼女の噂は口コミで拡がり、「発見するとラッキーなことが起きるらしい」「一目見たい」「カメラに収めたい」と、わざわざ他府県からやってくる人もいるのだそう。そんな注目の人物に、お話をうかがうことができました。

「頭にりんごを乗せ始めたのは6年前です。お風呂に入る際と、眠るとき以外は、りんごをずっと頭に乗っけて暮らしています。買い物へ出かけるときも、電車やバス、飛行機に乗る場合でも、りんごをセットしたまま。東京や大阪、京都など他府県へも、頭にりんごを乗せた状態で出向くんです」

そう語るのは「5*SEASON(ファイブ・シーズン)りんご」さん(以下:りんごさん)。

「頭にりんご」の女性は歌手兼画家だった

職業は「歌うパルテル画家」。ならまちに4年前、築およそ100年という古民家を改装した「アトリエショップりんご*さん」を開きました。毎週日曜日の正午から午後5時まで営業という狭き門。この店で、パステルという画材で描いたポストカードやオブジェ、自分が歌うCDなどを販売しているのです。

交通事故の被害で仕事を失った

アーティストネームが「りんご」。店の名前も「りんご」。そして頭に乗せているのが「りんご」。りんごりんごりんご。相当りんごがお好きなようで。

「いいえ。特別にりんごが好きなわけではないんです。本当は梨や柿のほうが好き。名前をりんごにしたり、頭にりんごを乗せたりしているのは、理由がありまして……」

りんごさんは京都出身。デザイン専門学校を卒業後に上京し、イラストレーターとして活躍しました。個展を開催するほどの人気を得たある日、ギャラリーに展示する作品を積んだ軽トラックの後部に自動車が激突。助手席にいたりんごさんは事故の影響でむち打ち症を患い、さらにイラストレーターの命である利き腕が麻痺してしまったのです。

「イラストの仕事はすべてキャンセル。リハビリにおよそ半年を要しました。貯金がなくなり、将来が不安になってきまして。そうして次第に、『もっとのどかな場所で暮らしたい』と考えるようになったんです」

歌謡曲作家の涙をきっかけに「歌手になる」と決意

りんごさんは気持ちを切り替えるため東京を後にし、故郷の京都よりもさらに歴史が深いと感じた奈良へ移住。それが11年前。現在とは別の場所に、小さなパステル画の店を開きました。すると――。

「演歌や歌謡曲の作詞作曲をしている水無月純(みなづきじゅん)というおじいさんが店によく来るようになりました。来店するたびに『手塩にかけた歌手がすぐに引退してしまう』と嘆いておられ、『あなたも歌ってくれないか』と誘われたんです。即座に断りました。歌手に憧れたことが一度もなかったし、洋楽を聴いて育ったので、歌謡曲に関心がなかったのです」

その後も何度も説得され、そのたびに拒んでいたりんごさん。ところが……。

「最後のお弟子さんだった演歌歌手が家庭の事情で引退されたそうで、『自分が書いた作品をヒットさせる可能性がある歌手とはもう出会えない』と泣きだしましてね。それを見てつい、『私、歌ってみましょうか』と引き受けてしまったんです」

初めは歌いたくなかった「りんごソング」

想像もしなかった歌手活動がスタート。それが8年前。歌のレッスンに明け暮れ、デスクワークひと筋だった人生が大きく変わりました。あまりのギャップに「戸惑いをおぼえるケースも多々あった」といいます。

「渡された曲が『りんごりんごりんご』。ひたすら『りんご』を連呼する昭和歌謡風の曲で、正直、『ダサい』と思いました。歌うのがいやでしたね」

内心は歌いたくなかった『りんごりんごりんご』。ところがステージで披露すればもっとも盛り上がり、オンラインライブでは「子どもが真似をしています」など、反応は上々。

「意外でした。でも、『せっかく皆さんがいいと言ってくださるのだから』と、りんごりんごりんごを歌うときは頭にりんごの模型を乗せることにしたんです。そうすれば、『もっと盛り上がるかな』って」

本気でやるなら「頭にりんごを乗せ続けろ」

そうして、「頭にりんごを乗せた歌手」が誕生。さらに――。

「行きつけの中華料理店のオーナーが、『もしも歌手として売れたいのなら、ステージだけではなく、つねに頭にりんごを乗せないと。そうして本気を見せなさい』と言うんです。『そんなの恥ずかしい!』と抵抗しました」

「頭にりんごを乗せて暮らすだなんて、ご近所から変な目で見られてしまう」と悩んだ日々。しかし半年後に遂に腹をくくり、6年前から「りんごとともに生きる日々」に。街で話題の人物となったのです。

「初めは蝋でできた重いりんごを頭に乗せていたのですが、やっと軽い素材のりんごが見つかりました。試行錯誤して、しっかり固定もできるようになったんです。自分では『品種改良』と呼んでいます(笑)」

現在は新型コロナウイルス禍の影響でライブは自粛。配信アプリでの音楽活動がメインとなり、ネットを騒がせています。

「頭にりんごを乗せてよかったのは、飛行機に乗った際にキャビンアテンダントさんがわざわざりんごジュースを持ってきてくれたことくらい。でも、ヒット曲を出すまでは“頭にりんご”を続けます。あと2年やってダメだったら、潔くりんごをはずして歌手を引退するつもりです」

りんごのように赤く情熱を傾けるりんごさん。想いがいつか、たわわに実ってほしいですね。

(まいどなニュース特約・吉村 智樹)

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  • 記事読んで、なるほど。そういえば私の痛車も見ると幸せになれる、なんて言われてたなー。あれは悪のりなんだが。
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