ハミルトン、FP3中のふたつの行為で審議を受け、戒告処分に。レッドブルは裁定に不満も、正式抗議は断念/F1第21戦

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2021年12月05日 06:51  AUTOSPORT web

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2021年F1第21戦サウジアラビアGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)
メルセデスのルイス・ハミルトンは、F1サウジアラビアGPのFP3で、ふたつの規則違反を犯した疑いがあるとして、スチュワードから事情聴取を受けた。ひとつはダブルイエローフラッグ無視の疑いで、これについてはペナルティを科されず、もうひとつはニキータ・マゼピン(ハース)の妨害であり、これに関しては戒告処分を受けた。

 イエローフラッグ下で十分に減速しなかった可能性について審議を行った結果、スチュワードは、ハミルトンはレギュレーション違反を犯していないと判断、その理由を以下のように説明した。

「FIAマーシャリングシステムのダブルイエローフラッグの警告が、ライトパネルNo.6において、1秒未満、誤って作動したと、レースディレクターから報告があった」とスチュワードは述べている。

「44号車のオンボードビデオ(この決定の後、商業権保有者が公開する予定)からはっきり分かるように、イエローフラッグの表示はなく、ドライバーに対してイエローライトは示されておらず、ステアリングホイール上のイエロー警告灯は見られない」

「今年の他のインシデントとは異なり、イエローフラッグもイエローライトもドライバーに対し表示されていなかった(システムが短時間作動した際、ドライバーはすでにマーシャリングセクターに入っていた)ため、レギュレーション違反は発生していない」

 一方、マゼピン妨害については、彼が後方から急激に接近してきていることをメルセデスがハミルトンに適切に知らせていなかったとして、スチュワードはチームに25,000ユーロ(約320万円)の罰金を科した。

「ドライバーは、ターン2にいる時に、9号車が接近しつつあるという警告を10秒前に受けた」とスチュワード。

「チームからのコミュニケーションにおけるミスにより、彼(ハミルトン)は9号車が横に並ぶまで、次の警告を与えられなかった」

「このサーキットでは、ドライバーがミラーを使って、追い越しのために近づいてくる車両の確認をすることが困難であることをスチュワードは認める。妨害を避ける最終的な責任はドライバーにあるが、このサーキットではドライバーは、チームによる効率的なコミュニケーションに頼る必要がある。今回はそれがなされていなかったため、競技者に対してペナルティを科す」

「スチュワードは、このサーキットの特性により、チームは効率的かつ積極的にドライバーとコミュニケーションを取ることが不可欠であるということを、この機会を利用して強調する」

「この件は他のサーキットにおいては前例として扱われない」

 ハミルトンにとって戒告処分は今季2度目で、3度目を受けると10グリッド降格ペナルティが科される。

 イエローフラッグ無視に関する審議については、レッドブル代表クリスチャン・ホーナーとモータースポーツコンサルタントのヘルムート・マルコは、カタールGP予選でマックス・フェルスタッペンがペナルティを受けた時と扱いが違うとして不満を示し、上訴を行う可能性を示唆していた。

 しかしFIAは、上訴の意思表明が可能な期限内にレッドブルから手続きが行われなかったことを明らかにした。

 サウジアラビアGP予選では、ハミルトンがポールポジションを獲得。フェルスタッペンは、最後のアタックでタイムを大きく更新しながら、ウォールにクラッシュし、3番手に終わる結果となった。

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