「これ以上喫煙所を減らさないで」喫煙者から悲痛の声 “タバコ休憩”はアリ?ナシ?

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2021年12月07日 16:00  AERA dot.

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写真屋外喫煙所でタバコを吸う男性(写真はイメージです)
屋外喫煙所でタバコを吸う男性(写真はイメージです)
 2020年4月、改正健康増進法が全面施行されオフィスや飲食店、公共交通機関などは原則として屋内禁煙となった。さらに、新型コロナ感染防止のため閉鎖される喫煙所も増え、街中やオフィスで喫煙できる場所は減りつつある。


【写真】かつて、たばこを1日100本以上吸っていたのはこの人
 喫煙者に対する風当たりが年々強さを増すなか、しばしば話題となるのが「タバコ休憩」だ。非喫煙者が「タバコ休憩は通常の休憩よりも長く不公平」と不満を口にすれば、喫煙者は「気持ちの切り替えができて仕事の生産性向上につながる」と反論する。はたして、「タバコ休憩」はアリかナシか。効率的な休憩の取り方をビジネス理論に詳しい専門家に話を聞いた。


*  *  *


「ここ数年で、喫煙できる場所は間違いなく減っています」


 そう話すのは、都内在住の男性会社員(47)だ。この男性の会社には、かつて屋内を含め10か所以上、喫煙所があったが、いまでは屋外の2、3カ所に減少したという。


この男性の会社だけでなく、国内企業で禁煙を促す取り組みは広がりつつある。国内証券最大手の野村ホールディングスは、今年10月から在宅勤務を含めた就業期間中の全面禁煙を導入し、賛否を呼んだ。


 そもそも、生産性を高めるためには、いったいどのような休憩が最適なのか。スタンフォード大学・オンラインハイスクール校長で、『スタンフォード式生き抜く力』(ダイヤモンド社)などの著書がある星友啓さんはこう語る。


「まず1つ目は運動です。運動と言っても激しいランニングなどではなく、階段の上り下りや、少し会社の周りを歩くらいで構いません。そして、2つ目は自然を見ること。元々人間は自然の中で生きてきて、現代社会のような建物に囲まれて生きてきた時間の方が短いので、自然を見るとリラックスできるようになっているんです。観葉植物など簡易的なものでも、あるのとないのでは全く違うことが分かっています」


 さらに、他の人と雑談をするというのも、良い休憩の方法だという。


「気楽に雑談することで、パフォーマンスの向上や安心感につながるということも分かってきています。そういう方が周りにいれば、たまに雑談をするといいですね」(星さん)




 タバコ休憩のメリットとして、前出の男性は「外に出て、気分転換になるというのが1番大きい」という。さらに、別の20代会社員の男性は「オフィスではなかなか話しかけづらい年上の人にも喫煙所ではたばこという共通の話題があるので話しやすい」とメリットを挙げた。


「喫煙所が外にある場合、そこまで歩いていかなければいけなかったり、近くに木が植えてあったりすることもありますし、喫煙所でコミュニケーションが生まれるということもよく言われます。そう考えると、タバコ休憩にはタバコ以外に充実した休憩の要素がふんだんに入っているので、良い休憩だと思っている人が多いのかもしれません。ただ、タバコがなくても良い休憩方法であることも事実です。吸わない人も10〜15分くらい休憩があれば、自然が見えるところまで少し歩いて行ってみるというのを実践してみるといいでしょう」(星さん)


 星さんは、仕事における休憩の重要性について、こう語る。


「休憩というのは、集中力やパフォーマンスの向上という意味ではとても重要です。アメリカのあるIT企業の調査では、成績優秀な社員は52分の仕事に対して、17分の休憩をとっているとの結果が出ています。他にも、心理学や脳科学の分野で休憩については様々な研究がなされていますが、おおむね30分から1時間に対して、5〜15分の休憩が良いという結果が出ています」


 星さんによると、「基本的に、人間の脳はそんなに長時間集中を保ち続けられないので、適切なタイミングで休憩を挟むことが生産性向上につながる」という。


「現代社会では、成果を残そうと休憩時間を削って長時間働くという人も多いかもしれません。しかし、長期的な面で見ると実は逆。パフォーマンスが高い人の方がより休憩をとっているということが分かっています」


 喫煙歴24年の東京都内の会社員男性(44)は「タバコ休憩」についてこう話す。


「私の場合、1時間仕事をして10分〜15分間の『タバコ休憩』を挟むというのが、ルーティンになっています。喫煙が自分にも周囲の人にも害を与える行為だということは理解していますが、この繰り返しが仕事の生産性や職場の人間関係向上につながっていると感じています。屋内の喫煙所は望みませんので、これ以上、屋外の喫煙所を減らしてほしくないというのが本音です」


 喫煙者と非喫煙者を分断するのではなく、共により良い休憩の形を考えていくことが、仕事の生産性向上につながりそうだ。(AERAdot.編集部・大谷奈央)


このニュースに関するつぶやき

  • ��生産性向上のためにタバコは全面禁止!���륫��
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  • 喫煙者にタバコ休憩を認めるなら、非喫煙者に手当てを支給するか、喫煙者を減俸するかしないと不公平だよね。
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