発見! あぶない家 第12回 犯罪被害に遭ってしまったら

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2021年12月09日 10:21  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
犯罪被害に遭わないで安心して日々過ごすために。日頃の生活で防犯意識を常に持ちご自分でできる「防犯生活」や、犯罪者が侵入しにくい住宅環境を整える「防犯対策」。そして、この二つを併せることによって一段と効果が上がることを、戸建て住宅・共同住宅に関していろいろとお話ししてまいりました。


でも、これで犯罪被害に遭う確率がゼロになるわけではありません。残念ですが、今の日本は安心できない時代になっています。万が一「犯罪被害」に遭ってしまったら、どうすれば良いのかをお話ししたいと思います。

○どんな些細な被害でも警察に通報を



例えば「ひったくり」や「スリ」「置き引き」の被害に遭えば警察へ通報しますよね。ご自宅や、ご自身のことに関しても同じです。どんな些細なことでも、必ず警察へ通報していただきたいです!



空き巣の被害に遭ったとしても「窓ガラスが割られているわけでもないし、部屋がグチャグチャに荒らされているわけではないし、盗られた物もないし……」「自転車がパンクさせられただけだし……」「自転車のサドルが盗られたけど、誰かのいたずらかもしれないし……」など、「騒ぎ立てるほどのことではないから」「警察に通報すると、大事になり面倒臭いし、ご近所から何て言われるか分からないから」と警察に通報しない方もいます。



それをほおっておくと、大きな事件に発展する可能性もあるので、軽く考えずに必ず警察へ通報をする必要があります。それは、「下着泥棒」や「のぞき」でも同じです。

○空き巣の現場はそのままに



あなたが外出中に「空き巣」に入られ被害に遭った場合には、どこも触ってはいけません

。部屋の中がグチャグチャであっても、被害に遭ったままの状態で、警察へ通報をしてください。



被害現場をそのままの状態にしておかなければいけないことを、ここで知っておいていただきたいと思います。これは「空き巣」被害だけでなく「居空き」や「忍び込み」「強盗」でも同様です。


○ストーカーは記録を詳細に残して



また、「ストーカーの被害に遭っていて、警察に相談に行きたいけど、どうすればいいか分からない」などのご相談を受けることがあります。自分がストーキングされていると分かった時点から、記録を詳細に残すようにしておいてください。



電話の着信履歴・メールの受信履歴や内容・郵便物・〇年〇月〇日何処で遭遇した・〇年〇月〇日家に来たなど、細かければ細かいほど良いです。それらを持って、警察署の生活安全課へ相談に行かれるようにしてください。

○被害の通報は110番へ、相談は#9110へ



犯罪被害に遭った場合の通報は、警察署ではなく、すべて必ず110番へ通報をしてください。通報後、素早く警察官が駆け付けてくれます。



被害には遭っていないけど、最近とても不安なことがある。そんな時は、お近くの警察署、または#9110へ電話をしてください。この#9110は警察相談専用電話となっています。相談事や情報提供する場合に、この番号を活用して頂きたいです。



人は犯罪被害に遭ってしまうと、ずっと心に傷が残り、被害に遭う前と同じような生活を送ることが難しくなっている。と被害に遭われた方から、お話をお聞きしたことがあります。まずは、「防犯生活」と「防犯対策」この両輪で、犯罪被害に遭わないようにしていただきたいと思います。



皆様が犯罪被害に遭うことなく、安心して生活が送れるよう、願っております。



あなたとあなたの大切な家族と家を守るのはあなたです。



一般社団法人 日本防犯学校学長/防犯ジャーナリスト : 梅本正行 うめもとまさゆき 1964年からセキュリティ事業に参入し、警察署での署員特別教養講師や犯人逮捕への協力など、警察からの感謝状は400枚を越える。侵入犯罪の現場には極力足を運び、犯罪現場の環境や犯行手口など、事件の内容を検証。その数は8,000件を越え、今もなお増え続ける。現在、犯罪者心理を知り尽くしたプロの目で、防犯ジャーナリストとして活躍。テレビ・ラジオ・新聞・雑誌等で予知防犯対策を提唱している。また、行政・自治体・民間企業等でのセミナーや講演も多く、人情味あふれる独特のキャラクターで予知防犯対策の重要性と人の命の尊さを呼びかけている。通称「防犯の梅さん」。 防犯対策責任者の育成にも力を入れ、養成講座を開講する傍ら、犯罪抑止に力を注ぐと共に経済産業省の「省エネ・防犯情報提供事業研究会」の委員として参画していた。現在は地域の防犯ボランティアの育成や防犯住宅を造る工務店の育成を全国で行っている。 一般社団法人 日本防犯学校 この著者の記事一覧はこちら(梅本正行)

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