突然その静寂を破るような「ジリリリリリリリ」という音が……。
わが家は集合住宅に住んでいます。隣の部屋の目覚まし時計?それにしてもこんなに音が大きいもの? 私と長女は顔を見合わせました。
一向に止まる気配のないベルの音。聞こえる場所を探し私は玄関を開けてみました。すると玄関横の非常ベルがけたたましい音を出していたのです。
うるさいので一度ドアを閉め、咄嗟に娘を連れ双子を起こして避難しようと思いました。
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万が一、誤作動の場合寝ている双子を無理に起こしてギャン泣きの結末が待っています。
非常ベルが止まったこともあり、どこが燃えているのか、避難の必要はあるのか。確認するためまず長女を連れて他の階に行ってみることにしました。(本当に火事だったことを想定して実際は描写よりも急いでいます)
すると階段で他の階の住民の方に会い話を聞くことが出来ました。詳しい原因は分からなかったのですがどうやら誤報らしいということ、避難の必要はなさそうなことを確認し家に戻りました。
念のため他の階に火の気がないことも確認しました。
その後、救急車も消防車もこなかったので「本当に誤作動」ということでした。
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いざというときの自分の判断と行動によって子どもを守るという責任があるのです。防災について改めて考えるきっかけとなり、火事だけでなく地震や停電の時の非常時の備えを見直したのでした。
【姉と双子のダイアリー3】へ続く。
文、作画・春野さくら 編集・Uemura