ついにジェラードが凱旋…現役最後アンフィールドで共にピッチに立った選手たちは今?

0

2021年12月10日 18:38  サッカーキング

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

サッカーキング

ジェラードと共にプレーした選手たち [写真]=Getty Images
スティーヴン・ジェラードがアンフィールドに帰って来る!

 先月11日にアストン・ヴィラの新指揮官として発表されたジェラード監督。就任からちょうど1カ月となる11日にプレミアリーグ第16節で対戦するのは、古巣のリヴァプールだ。

 リヴァプールの下部組織出身で、同クラブで公式戦通算710試合に出場し186ゴール150アシストを記録したジェラード監督は、メジャーリーグ・サッカー(MLS)のロサンゼルス・ギャラクシーで2016年に現役を引退し、その後すぐにリヴァプールの下部組織で指導者としてのキャリアをスタート。2018年からレンジャーズの監督を務め、昨季はリーグ優勝を成し遂げた。

 監督として今回初めてリヴァプールと対戦するジェラード監督が選手として最後にアンフィールドのピッチに立ったのは、2015年5月16日のクリスタル・パレス戦だった。ブレンダン・ロジャース前監督が率いるリヴァプールは、アダム・ララーナのゴールで先制したものの1−3の逆転負けを喫している。
 
 そのジェラード監督にとってアンフィールドでの現役ラストマッチで一緒にピッチに立ったのは、どんな顔ぶれだったのだろうか。約6年半前に行われた一戦で、同監督とともにリヴァプールの選手として先発出場した10名を紹介する。

※カッコ内はポジション、現在の年齢、現在の所属クラブ

■シモン・ミニョレ(GK/33歳/クラブ・ブルージュ)

 2013年にサンダーランドから加入してすぐに、リヴァプールで正ゴールキーパーの座を射止めたベルギー代表GK。しかしロジャース前監督からも、ユルゲン・クロップ現監督からも、信頼を勝ち取ることはできなかった。2017−18シーズン後半からロリス・カリウスにポジションを奪われ、アリソンが加入した翌季はプレミアリーグでは一度もピッチに立つことができずに移籍を決断。加入3シーズン目を迎えているクラブ・ブルージュでは絶対的守護神の座に君臨している。

■マルティン・シュクルテル(DF/36歳/スパルタク・トルナヴァ)

 今夏17年ぶりに母国スロバキアのリーグに戻ったシュクルテルは、リヴァプールには2008年1月から2016年夏まで在籍。ジェラードとは215試合も共にピッチに立った。リヴァプールの次の所属先であるフェネルバフチェを退団した2019年には、ジェラードが率いるレンジャーズと契約するのではないかとの報道も出たが実現せず。現在はスパルタク・トルナヴァでプレーをしている。

■デヤン・ロヴレン(DF/32歳/ゼニト)

 2014年にサウサンプトンからリヴァプールに加入。実力は折り紙付きながら、安定感のなさをクロップ監督から指摘されたこともあったクロアチア代表DF。ジョエル・マティプの台頭、フィルジル・ファン・ダイクの加入、自らの負傷などを理由に2018−19シーズン以降は出場機会が減少。同シーズンのCL制覇と翌シーズンの30年ぶりのリーグ優勝を見届け、2020年夏にゼニトへ移籍した。仲が良いモハメド・サラーとのソーシャルメディア上でのやりとりはファンの間で好評。先日も、現時点における世界最高選手との呼び声が高いサラーが、バロンドールで7位だったことを受け、「この調子なら来年、フランス・フットボール誌は君を6位にしてくれるだろう!」とユーモアたっぷりにツイートしていた。

■アルベルト・モレノ(DF/29歳/ビジャレアル)

 2014年にセビージャからリヴァプールへ移籍。すぐに左サイドバックのレギュラーポジションを獲得したが、3シーズン目はジェイムズ・ミルナー、4年目以降はアンドリュー・ロバートソンにポジションを奪われ、カップ戦要員に“格下げ”となったモレノ。2018−19シーズンのCL制覇をベンチで見届けた後でビジャレアルに移籍し、昨季は十字じん帯断裂で長期離脱を強いられた。

■エムレ・ジャン(MF/27歳/ドルトムント)

 2014年にレヴァークーゼンから加入し、リヴァプールでの1年目は右サイドバックやスリーバックの一角で起用されることが多かったジャン。ジェラード退団後は本職である中盤でポジションを確保。2018年にフリーでユヴェントスに移籍するまでの間に、リヴァプールでは公式戦167試合に出場した。2020年1月にローンで加わったドルトムントに同年夏に完全移籍を果たし、27歳となった現在も同クラブでプレーを続けている。

■ジョーダン・アイブ(MF/26歳/無所属)

 17歳でリヴァプールのトップチームでデビューを果たし、2015−16シーズンにはレギュラーとして活躍。2016年にボーンマスへ当時クラブ記録の1600万ポンド(約24億円)で移籍。順調すぎるキャリアがプレッシャーとなったのかもしれない。2019年には交通事故を起こしてメディアを賑わせたアイブは、2020年にダービーへ移籍するも、今年1月に鬱の闘病中であることをソーシャルメディアで告白。結局、ダービーでは1度しかピッチに立つことができなかった。同クラブを退団後に脚を骨折し、治療に専念していたというアイブだが、ピッチに戻る気持ちは強いという。まだ26歳になったばかり。再起のチャンスは十分にあるはずだ。

■ジョーダン・ヘンダーソン(MF/31歳/リヴァプール)

 12年に渡ってジェラードが務めた“リヴァプールのキャプテン”の座は誰にでも継げるものではない。2シーズン前にプレミアリーグの優勝トロフィーを掲げたヘンダーソンは、「このクラブでスティーヴン・ジェラードの後を継げる人間などいない。何を勝ち取ったとしても、彼の代わりは誰もいないんだ」と語り、偉大なる先輩への敬意を示した。10年前にサンダーランドから加入した当初は批判を受けることも少なくなかったヘンダーソンだが、選手としてだけでなく、キャプテンとしても大きく成長。クロップ監督からも絶大な信頼を置かれている。数年後、ファンは口を揃えてこう言うだろう。「ヘンダーソンの後を継げる人などいない」。

■アダム・ララーナ(MF/33歳/ブライトン)

 ジェラードにとってアンフィールドでの現役ラストマッチとなった一戦で、先制点を決めたのはララーナだった。2014年にサウサンプトンからリヴァプールに移籍。サラーの加入もあって前線のメンバーが固定された2017年以降は出場機会を減らし、2020年夏にフリーでブライトンに移籍した。なお、ジェラードがアストン・ヴィラの指揮官として臨んだ初陣はブライトン戦。ララーナは旧友との初対決でフル出場を果たしたが0−2で敗れている。

■フィリペ・コウチーニョ(MF/29歳/バルセロナ)

 ジェラードがリヴァプールで最後にプレーをした2014−15シーズンは、コウチーニョにとってキャリアで最も輝いた1年だったかもしれない。この年、クラブ年間最優秀選手に加え、PFA年間ベストイレブンにも選出されたコウチーニョ。2018年1月に惜しまれつつもバルセロナに移籍して以降は、リヴァプール時代の輝きが取り戻せずにいる。4日のレアル・ベティス戦でチャビ監督が就任して以降、初の先発出場を果たしたコウチーニョだが、結果は0−1の敗戦。バルセロナはCLからの敗退も決まっており、冬の移籍市場での動向が注目される。

■ラヒーム・スターリング(FW/27歳/マンチェスター・C)

 ジェラードと同じく2015年夏にリヴァプールを退団したスターリング。しかし、35歳で英雄としてアンフィールドを去った前者とは対照的に20歳でマンチェスター・Cに移籍したスターリングは、デビューから見守ってきてくれたファンとの間にわだかまりを残した。それでもジョゼップ・グアルディオラ監督の下で選手として大きく成長し、3度のリーグ制覇も成し遂げたスターリング。当時の自身の決断に悔いはないはずだ。

(記事/Footmedia)

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定