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アメリカ海軍は2021年12月15日(現地時間)、ドック型輸送揚陸艦ポートランドが中東アデン湾で、高エネルギーレーザー兵器の実射試験を実施したと発表しました。試験は2020年5月に続くもので、今回は海上の標的を対象にしての性能が確認されました。
アメリカ海軍は1960年代から、レーザーを含む指向性エネルギー兵器の研究を続けています。2012年には、駆逐艦デューイに搭載された試作機が実射試験を実施し、12回のすべてを成功させるという結果を残しました。
この結果を受け、2014年にAN/SEQ-3レーザー兵器システム(LaWS)を開発。揚陸艦ポンスに搭載されて、中東で3年にわたり各種の試験を行いました。
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アメリカ海軍ではレーザー兵器を近接防衛用に用いることを考えており、弾数に制限のある従来のCIWSの代わりに、飛来するドローンや接近する小型の攻撃用舟艇に対処することを目標に掲げています。出力は可変式で、光による目つぶし効果から高エネルギーレーザーによる直接破壊までが可能。
デューイ、ポンスでの試験結果を踏まえ、ブラッシュアップされたのがドック型輸送揚陸艦ポートランドが搭載するレーザー兵器システムデモンストレーター(LWSD)Mk2 MOD0です。2020年5月には、飛行中のドローン(UAV)に対しての実射試験が行われ、無力化に成功しました。
今回の試験は、2020年に実施された空中目標に対する実射試験に続くもの。今度は海上から接近する脅威に対しての性能が確認されました。
試験では海上に設置された動かない目標に対してレーザーが照射され、命中させることに成功。空中だけでなく、海上から接近する脅威に対しても有効性が確認されたことで、2020年代中を目標に進められている実戦配備に向け、計画が進展したといえそうです。
<出典・引用>
アメリカ海軍 ニュースリリース
画像:U.S.Navy
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(咲村珠樹)
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