ICカードが切符投入口に入らず逆ギレ…駅係員への理不尽な暴力、国交省が公表

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2022年01月04日 10:31  弁護士ドットコム

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コロナ禍の真っただ中でも、駅係員に対する暴力行為やカスタマーハラスメント(カスハラ)が依然として発生している。


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国交省が2021年末に公表したデータによると、20年度は前年度から172件減り、439件だった。ただ、コロナ禍の影響を考えると、本質的な変化があったとは言いがたく、人流が増えれば再び同水準に戻る可能性がある。





もともと飲酒が絡むケースが多く、コロナ禍で飲食店の営業に事実上の制約が課せられていた今回の期間でも、加害者が酔っていたケースが少なくとも60%あった。中には、救助した酔っ払いから顔面を複数回殴打され、骨折する事例も起きている。



●注意に逆ギレ、暴力ふるうケース続々

具体的な事例も公表されているが、どれも理不尽なものばかりだ。いくつか紹介したい。




「ホームで仰向けに寝ているお客さまがいたので声を掛け、目を覚ましたが自力で立つことができないため係員2名で手助けしたところ、突然激高し、係員1名に対しいきなり顔面を複数回殴打した。(鼻中隔骨折及び右耳介血腫 全治1週間)



また、加害者は傷害罪及び公務執行妨害罪で略式起訴され、30万円の罰金刑が確定した」(加害者は30代)







「駅改札口にて、ICカードを切符投入口に入れようとし、出られない関係者がいたため、駅員がICカードを読み取り部にタッチするよう促した。関係者が改札口を出たところで突然激高し、対応した駅員の右胸を殴打した。駅員は身の危険を感じ110番通報を行った」(加害者は70代)







「車内巡回の際、自由席券をお持ちの方が指定席号車に着席していたため自由席号車をご案内したところ、胸ぐらをつかまれネクタイを締めあげられた」(加害者は60代)







「係員がホームで、ホームドアから身を乗り出して煙草を吸っていた男性に注意し、その後列車進入直前までホームドアから離れなかったため再度注意したところ、左首筋を殴られた」(加害者は30代)




●藤岡弘、さんが問題視?

鉄道係員への暴力行為は近年問題視されており、鉄道各社も啓発活動に力を入れている。



2021年12月からは駅員に扮した俳優・藤岡弘、さんが「手が出たのは、酔っていたから? 酔った自分も、自分じゃないのかい。」と呼びかけるポスターが全国の駅に掲出中。ネットでも「圧が凄い」と評判になっている。


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  • 最近、指定席を購入して乗り継ぎが遅れ、扉が閉まって間に合わなかったので、諦めて快速に乗って向かおうとしたら、その1分後に出発するダイヤで、そちらも間に合わなかった。
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