公衆浴場「子どもの混浴は10歳まで」ルールが70年ぶりに変更、シングル親たちの困惑と“解決策”

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2022年01月16日 13:00  週刊女性PRIME

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写真子どもが異性の浴場に入る年齢制限が変わって──
子どもが異性の浴場に入る年齢制限が変わって──

「男湯に小学生とはいえ女の子が入るのは、やっぱり気になっていました。なので、混浴で入れる年齢が下がったことはいいことだと思います」

 こう話すのは都内在住の30代女性。東京都は公衆浴場についての条例を改正し、今年の1月1日から公衆浴場での混浴できなくなる年齢を10歳以上から7歳以上に引き下げた。

 きっかけは'20年12月に厚生労働省が示した『衛生管理要領』という指針。これまでは「おおむね10歳以上の男女を混浴させないこと」としていた年齢制限の指針を「おおむね7歳以上」に引き下げたのだ。実に70年ぶりの改正。

長い間改正されていない

 この動きについて、NPO法人児童虐待防止全国ネットワークの理事で、子育てアドバイザーの高祖常子さんは、

遅すぎるというのが正直な感想です。子どもの権利、子どもを守るといった観点からもっと早く改正すべきだったと思います

 と語る。なぜ、70年も変わらなかった条例が変わったのか? 厚生労働省の担当者は、

「平成31年に、全浴連(全国公衆浴場生活衛生同業組合連合会)から要望書が出されました。男湯に嫌がる女の子を入浴させている、女湯に高学年の男の子が入っていた、などのクレームがあり、問題が生じていると。長い間改正されていないとの指摘と要望を受けたことが改正のきっかけとなりました」

 と説明する。この指針の改正を受け、全国の自治体で条例を見直す動きが相次いでいる。前出の高祖さんは、

70年前の子どもと現代の子どもでは、個人差はありますが成長・発達の度合いが違います。条例が今の時代の実情に合っていなかったということ。児童ポルノといった問題もありますし、何より子ども自身が異性の入っている浴場に入ることへの違和感を抱くこともあるのだと思います

 厚労省の「10歳以上は混浴させない」という指針はあったものの、実際には過去70年に渡って年齢制限は自治体などによってバラバラだったのだ。例えば北海道では、昨年の1月まで混浴の制限は「12歳以上」だった。なぜ、足並みが揃っていなかったのだろうか?

公衆浴場法という法律の第3条に、風紀などの必要な保持については“都道府県が条例で、これを定める”という項目があります。全国一律に国が決めるのではなく、地域の実情などを踏まえて、それぞれの自治体が制定するものなんです」(厚生労働省の担当者)

 国が“指針”を示し、それを元に各自治体が条例を作っている。厚労省の指針改正については、国民に対してアンケートなどを行い、パブリックコメントで意見も募集し、年齢制限の引き下げについては問題ないだろうということで行ったという。

「厚生労働省が行ったアンケートで、子どもに対して“混浴が恥ずかしいと感じた年齢”を聞いたところ6歳が最も多かったそうです」(高祖さん)

シングル親が困るといった意見も

 6歳までは入れるように改正された指針では少し足りない気もするが、子どもの意見も取り入れたことは評価できる。しかし、一部からはこんな声もーー。

私はシングルマザーなので、息子をひとりで男湯に入れることに不安を覚えてしまいます。滑って転倒しないだろうか、湯船で溺れたりしないだろうか……。小学生の高学年なら心配はないかもしれませんが、1年生や2年生だと気になってしまいますね」(都内在住20代女性)

 厚労省の担当者は、

「改正前には、シングルマザーやシングルファーザーの団体にも話を聞き、おおむね了解を得られたと考えております。年齢についてはそれぞれの考え方があるので一概に線引きできるものではないことはわかります。なので、国からは指針という形でベースを出して、それぞれの自治体で地域の声などを受けて変更してもらえれば」

 あくまでも「おおむね7歳以上」は義務ではないとのことを強調する。確かに低学年の子どもを持つひとり親にとっては、頭の痛い問題かもしれない。

“シングルの人が困る”といった意見もわかります。海外だと、10歳以下の子どもをひとりにするだけで虐待していると見られる国もあります。子どもを守るという視点では大切なことですが、異性ばかりの中で裸で入浴することを嫌がる子だっているんです

 と高祖さんはシングルの意見に理解を示しつつ、解決法を提案する。

昔なら銭湯の常連さんや、隣人の親しい人に“子どもを見ていてください”とお願いできました。今はそういったお付き合いが少なくなっているので、友達の家族と何人かで一緒に行くのはいかがでしょうか。男湯と女湯別れて、それぞれの子どもと一緒に入れば安心ですよね。

 入浴の話に限らず子育て中は、視野が“私と子ども”といった狭いものになりがち。そこにほかの家族の大人たちが入ってもらうことで、ずっと楽になります。“こうなったら出来ない”ではなく“こうすればできる”という方法を見つけることが大切だと思います

 北海道のとあるスーパー銭湯では、10年ほど前から独自に混浴は小学2年まで、というルールを作っていたという。そこでは銭湯のスタッフが子どもの身を守るサービスも。親の不安な気持ちもわかるが、親離れ・子離れのいい機会になるのかもしれない。

このニュースに関するつぶやき

  • 千葉だけど、小三くらいの女の子が、男湯にいたのはドン引きした。この子も親父もバカなの?
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