2022年WRC開幕。王者オジエがラリー1最初のベストタイム、2番手はローブ/第1戦モンテカルロ

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2022年01月20日 22:40  AUTOSPORT web

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ラリー1カー最初のシェイクダウンでトップタイムを記録したセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第1戦モンテカルロ
1月20日、WRC世界ラリー選手権の2022年シーズンが伝統の『ラリー・モンテカルロ』で開幕した。競技の初日となるこの日は現地時間9時31分からシェイクダウンが行われ、2021年シーズンのチャンピオン、セバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が新型車両による最初のベストタイムをマークした。

 1997年から四半世紀にわたってWRCのトップカテゴリーを支えてきたWRカーに代わり、2022年シーズンからは新しい車両規定の下、共通仕様のプラグイン・ハイブリッドシステムを搭載したラリー1カーによる戦いとなる。

 引き続きシリーズの最高峰カテゴリーに参戦する、トヨタ、ヒュンダイ、Mスポーツ・フォードの3チームは前年から新型マシンのテストを重ね、このシーズンオープンイベントに向けて、それぞれのニューマシンである『トヨタGRヤリス・ラリー1』『ヒュンダイi20 Nラリー1』『フォード・プーマ・ラリー1』の開発を進めてきた。

 迎えた開幕戦モンテカルロのシェイクダウン。ここでは、新車のデビューにはつきものであるメカニカルトラブルが複数のクルマで見られた。TOYOTA GAZOO Racing WRT・ネクストジェネレーションから今季のWRCにフル参戦する勝田貴元のGRヤリス・ラリー1も、その中の1台となった。勝田はこのトラブルによって1回目の走行を実施することができなかったが、その後2回目と3回目の走行には参加しタイムを残している。

 この他、最初の走行ではヒュンダイのオット・タナク(ヒュンダイi20 Nラリー1)もトラブルでスタート時間に遅れ、Mスポーツ・フォードではガス・グリーンスミス(フォード・プーマ・ラリー1)が走行中に突然スローダウンしている。同陣営では彼とチームメイトのクレイグ・ブリーンのプーマ・ラリー1でパワステが効かなくなるトラブルも発生した。また、トヨタは3走目に臨んだカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)がスタートから400m地点でストップ。走行を取りやめている。

 このように初期の機械的トラブルが数多く見られるなか、注目のシェイクダウン・セッションで最初にトップタイムをマークしたのはダカールラリー終了後、このイベントのためにモナコに駆けつけたセバスチャン・ローブ(フォード・プーマ・ラリー1)だった。シリーズ9連覇の偉業を誇るレジェンドは1分53秒9というタイムを記録。これは2番手につけたティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20 Nラリー1)のタイムを0.7秒上回るものであった。

■いきなり、ふたりのセバスチャンが並ぶ展開に

 しかし、計3回の走行を終えて最終的にトップに立ったのは元王者ではなく、現王者でモンテカルロ最多8勝を誇るオジエだ。彼は3度目のランで1分50秒4をマークし、ラリー1車両による初めてのセッションで最速タイムを打ち立てた。これに0.5秒差でローブが続き、チャンピオン獲得経験が豊富な“ふたりのセバスチャン”がワン・ツーで並ぶ結果に。3番手にはエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)が1分51秒4で続いた。

 ヒュンダイ勢の最上位は、4番手となったヌービルでタイムは1分52秒2。5番手から7番手にはアドリアン・フルモー、グリーンスミス、ブリーンのMスポーツ勢が1分53秒台のタイムで並んだ。

 トラブルに見舞われ出鼻をくじかれる格好となった勝田は、自身2度目のランで1分54秒2を記録して8番手に。ロバンペラを挟んで、ヒュンダイのタナクとオリバー・ソルベルグが同じく1分54秒台で10番手、11番手となっている。

 ラリー・モンテカルロの初日はこの後、モナコ中心部にあるカジノ広場でのセレモニアルスタートを経て、モナコ北部にあたるフランスの山岳地帯でSS1とSS2が行われる。スタート時間は前者が現地20時18分、後者は21時31分だ(日本時間21日:SS1=4時18分、SS2=5時31分)。

■2022年WRC第1戦ラリー・モンテカルロ シェイクダウン結果
Pos.No.DriverMachineGap11S.オジエトヨタGRヤリス・ラリー11'50.4219S.ローブフォード・プーマ・ラリー1+0.5333E.エバンストヨタGRヤリス・ラリー1+1.0411T.ヌービルヒュンダイi20 Nラリー1+1.8516A.フルモーフォード・プーマ・ラリー1+2.6644G.グリーンスミスフォード・プーマ・ラリー1+2.7742C.ブリーンフォード・プーマ・ラリー1+3.0818勝田貴元トヨタGRヤリス・ラリー1+3.8969K.ロバンペラトヨタGRヤリス・ラリー1+3.9108O.タナクヒュンダイi20 Nラリー1+3.9112O.ソルベルグヒュンダイi20 Nラリー1+4.1
※リザルトは編集部集計

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  • セガラリー2が稼働してた頃のラリーカーが魅力あるクルマが多かった気がする。
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