年明けから1番人気が連敗中。波乱含みのAJCCも超大穴に激走ムードの予感

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2022年01月22日 06:51  webスポルティーバ

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ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 年が明けてすでに7鞍の重賞が行なわれましたが、ここまで1番人気は7連敗中(0勝、2着2回、3着1回、着外4回)。苦戦傾向にあります。

 厳寒期ということで、各陣営とも仕上げに苦労している、というのはあるでしょう。他に、古馬戦は4戦すべてがハンデ戦だったこと、3歳戦は社台系のブランド馬が過剰に人気したことなどがその理由に挙げられます。

 いずれにしてもこの冬場のレースに関しては、戦績などから"押し出されて人気になる"というタイプが、一番危ないパターンかもしれません。

 さて、今週のGIIアメリカジョッキークラブC(1月23日/中山・芝2200m)はどうでしょうか。

 このレースはハンデ戦ではなく、別定戦。これまでの古馬重賞に比べて波乱になる可能性は低いと思われますが、メンバーはやや小粒の感があります。それに、上位人気が想定される顔ぶれを見る限り、やや"押し出されての人気"といった印象が拭えません。もしかすると、年明けの傾向がそのまま継続されるかも......。

 おそらく1番人気は、明け4歳のオーソクレース(牡4歳)でしょう。

 これまでに一度も馬券圏内(3着以内)を外しておらず、前走のGI菊花賞(10月24日/阪神・芝3000m)でも2着と好走。母がGI2勝のマリアライトという良血馬で、ノーザンファームの生産馬、鞍上がクリストフ・ルメール騎手となれば、人気が集中するのも納得です。普通に考えれば、この馬がここをステップにして今年の飛躍につなげる、といったイメージが膨らむのではないでしょうか。

 ただ、この馬はまだ重賞勝ちがありませんし、重賞で好走したレースも勝ち馬から離されてのものばかり、というのは気になります。その戦績やキャラからして、先週の日経新春杯で1番人気に推されながら2着に終わったステラヴェローチェと少しイメージがダブります。

"相手なり"という馬は、どんなレベルの馬に対しても相手なりにしか走れず、人気を背負った際には伏兵馬の激走によってとりこぼす、ということがよくあります。現状ではまだ、オーソクレースがそのタイプとは断言できませんが、重賞をひとつ勝つまでは懐疑的な目を向けてもいいかもしれませんね。

 オーソクレースに続く人気が予想されるのは、ポタジェ(牡5歳)でしょうか。

 この馬もまた、前走のGI天皇賞・秋(10月31日/東京・芝2000m)こそ6着と掲示板を外してしまいましたが、それまでの11戦すべてが馬券圏内と安定した成績を残していました。そうした成績を含め、先週の土日の重賞(愛知杯と日経新春杯)で勝利を飾った勝負服(馬主=金子真人HD)と同じ、ということも人気アップの要因になるでしょう。

 しかし、この馬も重賞未勝利。その点に関しては、オーソクレース同様に"甘さ"があるように感じられます。また、距離2200mのレースは今回が初めて。この馬のベストは1800m〜2000mだと思うので、1ハロンとはいえ距離延長の影響が心配されます。

 こうしてみると、上位人気馬の信頼度は決して高いとは言えません。となると、今週も波乱含み、と僕は見ています。

 そこで、穴馬候補としてピックアップしたいのは、ステイゴールド産駒のマイネルファンロン(牡7歳)です。




「マイネル軍団」として知られるラフィアン系の馬は、これまで松岡正海騎手が主戦を務め、彼は同軍団の馬のことについては全般的に詳しいです。実は、その彼が以前に言っていた言葉が頭に残っています。

 それは昨年、彼が骨折して戦線離脱中のこと。「マイネルファンロンは前に行くより、脚をタメたほうがいいかもしれないよ」という話をたまたま聞く機会がありました。

 同馬の調教には彼も乗ったことがあって、燃えすぎてしまう気性により、先行するとなかなか制御が難しい、ということでした。それゆえ、序盤は抑え込んで終(しま)いにその力を転化できれば、かなり脚を使える、という発想から出たのがその発言です。

 僕も乗っていた側なので、そのことはよく理解できてイメージは湧きました。

 その後、昨夏のGIII新潟記念(9月5日/新潟・芝2000m)でその発想は実証されたんです。同レースでは、たまたまスタート直後に躓いて、後ろからの競馬となりました。それが、鞍上が意図したものかどうかはともかく、後方からの競馬で脚をタメられたことによって、最後は新潟の長い直線で後方一気の差しきり勝ちを決めました。その瞬間、「なるほど。マサミ(松岡騎手)が言っていたのはこのことか」と納得したのを覚えています。

 以降、同馬は脚質転換を図って控える競馬を試みるようになりました。まだ、その後の3戦では結果は出ていないものの、馬が後方から差す競馬に慣れてきているのは見てとれました。今度は、もう引っかかって折り合いを欠くようなこともないでしょう。

 そして今回、松岡騎手が3戦連続の騎乗となります。しかも、相性のいい中山が舞台。そろそろ大幅な前進を期待したいところです。

 大敗直後の一戦となりますが、この馬が連に絡んだ近3回はいずれも、前走ふた桁着順からの一変でした。そういう意味でもここでの大駆けを見込んで、同馬を今回の「ヒモ穴馬」に指名したいと思います。

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