自家用車は元夜行高速バス バスをマイカーにするオーナーに聞いてみた

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2022年01月22日 18:01  おたくま経済新聞

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写真自家用車は元夜行高速バス バスをマイカーにするオーナーに聞いてみた
自家用車は元夜行高速バス バスをマイカーにするオーナーに聞いてみた

 小さい頃にバスが好きで「大きくなったら運転手さんになりたい!」と思った方は少なくないと思います。大人になって、プロのバス運転手になった方も多いと思いますが、また別の方法で夢を叶えた方もいます。


 高速のパーキングエリアに停まっている大型バス。実はこれ、白ナンバーの自家用車なんです。大型バスをマイカーにしている「ほい」さんに、憧れの自家用バスライフをうかがってみました。


 自家用大型バスオーナーのほいさんは、普段はバスと関係のない一般の会社員。


 「もともと車好きで、中でも大きな車が好きだったのですが、バスやトラックの運転手は大変な仕事だと知っていたので、バスの運転手にはならず個人所有を選びました」とのこと。


 大型免許は自分でバスを所有し、運転するためだけに取得したそうです。そういう意味では、筋金入りのバス好きといえるかもしれません。もちろん、自家用車としてバスを運転するので2種免許は必要ありません。


 しかしバス好きとはいえ、大型バスをマイカーにしているのは珍しいケース。ほいさんは学生時代にバスを個人所有している方のブログを目にし、バスの中古車体を一般人が買えることを知ったそうです。


 大人になり、バスを保管する駐車場や整備工場、そして資金の目処がついたため、いよいよ本格的にバスを物色しはじめます。特に整備工場は、整備代金が高額になる場合があるので、法人でない個人所有のバスを手掛けてくれる確約を得るのが難しいんだとか。


 バスは乗車定員(高速道路を通行する際は立ち席が認められず、全員着席しての定員となる)30名以上の場合は整備管理者を置かなければいけない規定があるため、12mのフルサイズバスで条件を満たす30人乗り前後の夜間高速バスに狙いを定めました。


 たまたま中古バスの専門店で状態の良い車両が見つかり、定員を29名にするため整備工場で不要な座席を撤去してナンバーを取得したそうです。


 かかった費用についてうかがうと、「車両価格についてはナイショ」ということで、その他は板金塗装に100万円、整備と車検取得に200万円ほどだと教えてくれました。


 こうして、ほいさんの元へやってきたのは、夜間高速バス仕様のいすゞ・ガーラ。実はほいさんが、大型バスを所有するのはこれが2台目(2代目)。初代のバスも同じくいすゞ・ガーラだったそうです。


 2台目の購入当時は前所有者だった、関東地方にある私鉄系大手バス会社の塗装が残っていたので、再塗装が行われています。夜間高速バス仕様ということもあり、車内のアコモデーションは独立3列シート。ナンバー取得時に義務付けられている各席のシートベルトも、標準でついているのがありがたいですね。


 前面や出入口横に設置されている行先表示器は、コントローラーがないため表示はできません。また、車内中央部にはトイレがありますが、掃除や汚水の抜き取り作業が大変なため使用していないとのこと。


 夜間高速仕様のバスにはもうひとつ、交代する運転手が休むクルーレスト(仮眠室)が備え付けられているのも特徴です。車体中央部の客席床下にカプセルホテルのようなスペースがあり、ここに寝具を用意し手足を伸ばして快適に車中泊ができるそうです。


 ほいさんは一般の会社員ですが、友人に現役のバス運転士「たーくん」さんと、バス整備士の「GUCCI」さんがいて、普段の整備や運転の教習を助けて貰っています。さらにたーくんさんの師匠で、そのバス会社でも5本の指に入るという運転技術の持ち主も運転を教えてくれているそうです。ほいさんは「教官」と呼んでいます。


 自家用バスでは友達を乗せてのドライブにも出かけることがあるとのことで、「元夜行バスなので、椅子と椅子の間隔も広く、椅子自体も車中泊を前提に作られているため座りやすく、とても良いそうです!」と好評であることを語ってくれました。


 バスを個人で所有しているオーナーさんたちとの交流も生まれました。Twitterやインターネット、ほいさんが開設しているYouTubeチャンネルを通じ、人脈が広がったとのこと。時々集まって自家用バスによる合同ツーリングも開催しているそうです。


 YouTubeやTwitterなどで自家用バスライフを見て、自分もバスを所有したい!と思った方に対し、ほいさんは「お金、駐車場、整備工場など、所有までに多くの課題がありますが、諦めないことです!」と強調します。特に駐車場は一般の駐車場でないところを貸してもらえたり、思わぬところから駐車場を確保できることもあるそうです。


 バスを維持していくため重要なのは整備工場の存在とのこと。「乗用車のディーラーとは違い、整備や修理の金額が高額となるバスの場合、個人はお断り!ということが発生することがあります」と注意を呼びかけています。


 越えなければいけないハードルは多いものの、自分のバスを持っている、というのは貴重な経験を楽しめそう。ほいさんのYouTubeチャンネル「Hoi Channel」では、さまざまな自家用バスライフの動画がアップされているので、その楽しさを疑似体験できますよ。



<記事化協力>
ほいさん(@a82x6V8Sx1jEekG)
<参考>
国土交通省「整備管理者制度の概要」


(咲村珠樹)


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    • イイネ!15
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