防犯対策を考える 第7回 女性の「ひとり暮らし」はこんな点が狙われる! 専門家が対策ポイントを解説

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2022年01月25日 06:11  マイナビニュース

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一人暮らしには危険がいっぱい。一人暮らし中の人だけでなく、一人暮らしの予定がある人も、コロナ禍で変わった防犯事情に合わせ、住まいの防犯対策をしっかりチェックしましょう。


○テクノロジーや便利サービスを大活用



「カーテンは女性の部屋だと知られないよう、ダークな色合いのものにする」という知恵は広く知られるようになりました。「女性防犯アナリスト」で「防犯ママ」の桜井礼子氏は、「それでは不十分」と言います。便利アイテムと組み合わせて、住まいの防犯性を上げる方法を教わりました。



――防犯の観点から、一人暮らしの人にアドバイスをお願いします。



桜井氏: まず、ワンドアツーロックが基本です。備え付けのカギに加え、自分で補助錠を付けましょう。玄関のドアだけでなく、窓やバルコニーなどの開口部も同様です。最近、玄関にいわゆる『ガテン系』を連想させるアイテムを置いているという話を聞き、なるほどなと思いました。安全第一と書いたヘルメットや、工事現場で使う安全靴などです。



――カーテンも、よく言われるようにダーク系がお勧めですか?



桜井氏: メインの厚地カーテンは、女性でもダークな色合いのものにしましょう。レースのカーテンも必須です。姿が照明の光で透けないミラー加工など、機能性の高いものが理想的です。厚手カーテンの開け閉めに関係なく、レースカーテンは常に閉めておきます。外出時は厚地カーテンを少しだけ開けておき、日暮れ時からレースカーテン越しに灯りが漏れるように室内照明を点けて出掛けるか、タイマー付き照明器具を活用し、不在や帰宅の時間を知られにくくします。照明をスマート家電化し、スマホでオンオフできるようにする方法も有効です。

○集合ポストや玄関を見直そう

コロナ禍を経て、社会とライフスタイルは一変。防犯知識をしっかりとアップデートしなければなりません。



――コロナ禍以降フードデリバリーやネット通販の需要が増えて、集合住宅にさまざまな人が出入りするようになりました。防犯面ではどんなことに気を付けるべきでしょうか?



桜井氏: オートロックが安全と言われますが、ないよりあった方がいい程度です。また、荷物の置き配もお勧めできません。窃盗のリスクがあり、不在も知られやすいからです。駅やコンビニで受け取れる宅配サービスなどを活用しましょう。郵便物窃盗にも注意しなければなりませんので、集合ポストは必ずカギをかけましょう。集合ポストにカギをかけない部屋が多いところは、防犯意識も低いとみなされます。



――その他、注意すべき点を教えてください。



桜井氏: 犯罪を企む人は、宅配便やセールス業者を装うことがあります。まず、インターホンで身分確認をしましょう。宅配の場合は、どこから送られたのか、誰宛てで荷物の内容は何かを答えてもらいます。必ずドアガードやドアチェーン越しで応対しましょう。



荷物の受け取りは「宅配ボックスに入れておいてください」がベストで、その次はドアガードやドアチェーン越しの応対や、ドア脇に置いてもらう方法です。宅配便では、「女性一人暮らし」「昼間は不在」などの個人情報が知られやすい問題があります。



例えば、配達員として働きながら無警戒の女性をチェックし、仕事を辞めた後、その家に押し入る犯罪が過去にありました。ドアは開けないのが基本で、開けてもチェーン越しを徹底しましょう。


○取材協力:桜井礼子(さくらい・れいこ)


防犯専門家・日本初女性防犯アナリスト。「予知防犯」を社会に浸透させ、正しい防犯知識を普及させることを目的とした「日本防犯学校」の副学長。防犯界のカリスマである梅本正行氏に15年間師事し、事件現場の検証と取材に携わる。女性・母親・高齢者の親を持つ皆様と同じ目線で、予知防犯を提唱中。


木村悦子 きむらえつこ 出版社勤務後、編プロ「ミトシロ書房」創業。紙・Webの企画・編集・執筆を行う。著書に『入りにくいけど素敵な店』『似ている動物「見分け方」事典』など。関心領域は、食文化・動物学・占いなど。 この著者の記事一覧はこちら(木村悦子)

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