◆ 目指すは「50試合」
オリックスの山田修義投手(30)が25日、大阪市内の球団施設で契約更改交渉を行い、1100万円増の年俸4600万円(金額は推定)でサイン。
プロ13年目のシーズンに向けて、「若い投手がいっぱい出てきているが、負けていられない。ホールドがつく場面で投げて日本一に貢献したい」と、さらなる飛躍を誓った。
「もう少し早くできたが、僕のスケジュール的にこの時期になってしまった」と、越年交渉になった理由を説明した山田。
交渉の席では、「(記録には表れない)準備なども含め、中継ぎ陣の査定ポイントがもう少し良くなるように取り組んでほしい」との要望もしたという。
自身も昨年は43試合に登板し、これで3年連続の40登板超え。1勝0敗9ホールド、防御率2.27という好成績を残し、「いろいろな場面で投げることが多く、僅差で負けている試合での登板も多かった」とシチュエーションは問わず、ベンチの期待に応えて腕を振ってきたという自負がある。
「印象に残る試合」と振り返ったのは、6月22日の日本ハム戦(京セラドーム大阪)。この試合も、まさにそんなマウンドだった。
山岡泰輔が1回1失点でマウンドを降り、一死満塁の場面から緊急登板。それでも冷静に2者を仕留め、2回・3回も無失点。チームに勝利をもたらす投球を見せた。
リード時も、ビハインドでも。ロングリリーフも、ワンポイントも。誰もがこなせる仕事ではなく、山田だからこそベンチも任せられるという貴重なユーティリティープレイヤーだが、今季は「7回とか、ホールドがつく場面でいっぱい投げたい」と、決められた役割での登板を希望する。
目標とする数字は「これまで投げられていない50試合登板」。
また、昨季は日本シリーズで登板なしに終わったが、「投げたかったが、チームの采配もある。今年は日本一を決める舞台で投げて貢献したい」と、チーム同様にこちらも日本シリーズでのリベンジに燃える。
オリックスひと筋の投手としては、比嘉幹貴と並んで最長となる13年目のシーズンへ。背番号57は今年もフル回転でブルペンを支える。
取材・文=北野正樹(きたの・まさき)
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