岡田紗佳はノンノモデルから麻雀の道へ。「Mリーガー1年目は頭が真っ白。ミスもたくさんしました」

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2022年01月25日 19:21  webスポルティーバ

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Mリーグ女流雀士インタビュー(1)
岡田紗佳@前編

◆岡田紗佳さんの厳選フォトギャラリー【全9点】はこちら>>

 競技麻雀の普及と発展を目的にして、2018年に発足したMリーグ。競技麻雀の国内主要5団体から選ばれたプロ雀士32名が8チームに分かれ、対抗戦で優勝を争っている。

 その人気は右肩上がりで、2021シーズンの開幕戦の視聴数は150万を突破。多くの人を魅了する理由は、「チームを背負った戦い」だからこそ生まれる緊迫感や、トッププロならではの深い読みと勝負のアヤ。そして、麻雀に詳しくなくても実況解説によるわかりやすさで、トッププロの織りなす勝負の駆け引きが堪能できるところだろう。

 10月4日に開幕した2021レギュラーシーズンは、昨年末で1チーム90試合の約半分を消化し、新年1月3日から後半戦に突入した。スポルティーバでは後半戦に注目する4人の女流雀士をクローズアップする。

 その第1回目は、元ノンノモデルの岡田紗佳選手(日本プロ麻雀連盟)。Mリーグ創設2年目の2019シーズンから参入したKADOKAWAサクラナイツの"紅一点"にMリーグや麻雀の魅力を聞いた。

   ※   ※   ※   ※   ※




---- まずは、岡田選手がプロ雀士になるまでの経緯を教えてください。

「麻雀を最初にやったのは中国・上海に住んでいた頃で、だいたい6歳くらいですかね。ただ、中国の麻雀は日本とは違うルールで、今では全然覚えてないですね」

---- 日本の麻雀はいつから始めたのですか?

「ノンノモデルになってからです。ほかのモデルの子が麻雀アプリにハマっていて、つられてやるようになって」

---- リアル麻雀もその頃に?

「そうですね。みんなでヘアメイクさんの事務所に行って麻雀をやったんですけど、私だけがしっかりハマった感じで(笑)。それが二十歳くらいでした」

---- そこからプロ雀士になるまでの経緯も教えてください。

「大学4年生の時にテレビの麻雀番組に呼ばれて、そこで日本プロ麻雀連盟の方に『ウチの勉強会に来てみないか』と誘われてから、しっかり麻雀を打つようになりました」

---- 2017年4月にプロ雀士となり、2年後の2019年3月にノンノモデルを卒業。その4カ月後にMリーガーになられます。新たなわらじを履こうと考えた理由はなぜですか?

「今の時代はモデル業界が昔ほど活発ではないというか、ほかにも芸を持っていないと成り立たない世界だなと感じていたんですね。そういうなかで麻雀に携わることで、自分のなかに新たな柱を確立できるのは大きいなと考えたからです」

---- 2019年シーズンからMリーガーになられますが、1年目はどんな心境でMリーグの麻雀卓を囲んでいましたか?

「もともとMリーグは全試合を見ていたので、プレッシャーのかかる試合だと知っていたんです。だけど、実際に自分がMリーグで麻雀を打ってみたら、想像を超える緊張感がありましたね。それまでにもテレビ対局はいろいろ経験していましたが、Mリーグはチーム戦ならではの緊張感がほかとは比べようがないくらいすごくありました」

 岡田選手がMリーグにデビューしたのは、2019年シーズンの開催第2日目(10月1日)の2回戦。3着で初陣を終えると、翌週は2連登してどちらも2着。そして自身4度目の登板となった10月14日の1回戦で、TEAM雷電・黒沢咲選手(日本プロ麻雀連盟)、赤坂ドリブンズ・園田賢選手(最高位戦日本プロ麻雀協会)、EX風林火山・二階堂亜樹選手(日本プロ麻雀連盟)との対決を制して初勝利をあげた。

---- 今振り返って、1年目の打ち筋はどうでしたか?

「1年目は打っている時に頭が真っ白になることが多くて、それまでやったことのないようなミスをたくさんしましたね」

 そう振り返る岡田選手がMリーグの重圧に押し潰されたのは、2019年10月31日の2回戦。7度目の登板となった一戦は、岡田選手がオーラス1本場を1万7600点差のトップで迎え、満貫までなら2着目に放銃しても逃げきれる状況にあった。

 しかし、逆転トップを狙う2着目からの激しいプレッシャーを受け、4着目の親からリーチが入ったことでトップ確定条件を勘違いするミスを犯し、結果的に同点1着で対局を終えた。対局後のインタビューでは「リーチ棒と1本場を(忘れていて)。満貫を放銃していいと思って間違えました。すみませんでした」と頭を下げた。

---- プロ雀士がふだんしないミスをするのが、Mリーグという舞台の重圧なのでしょうか。そうした経験を生かしてレギュラーシーズンの成績は、1年目の29選手中22位から、昨年は30選手中13位と向上しました。

「個人成績は覚えてないです(笑)。ただ、メンタルの部分で成長できたのは大きいですね。一生懸命練習して、練習したことが自分の糧になっているなと思います」

---- どういう練習をされるのですか?

「対局したり、ほかの人の対局を見たりと、いろいろですね。Mリーグを戦ううえで大きいなと感じているのが、同じチームの堀(慎吾)さんと一緒に定期的にやっている麻雀の勉強会ですね」

 堀慎吾選手(日本プロ麻雀協会)は昨季からKADOKAWAサクラナイツに加わると、数多くのスーパープレーを繰り出してきた。今シーズンも11月22日の第1試合で、プロ雀士でもある実況の日吉辰哉(日本プロ麻雀連盟)と解説の土田浩翔(最高位戦日本プロ麻雀協会)も驚愕する、他家の当たり牌をビタ止めしたシーンが話題になった。

---- 堀選手と練習することで、どういう変化がありましたか?

「私の所属する日本プロ麻雀連盟は、基本ルールだと順位点がほとんどないんですけど、Mリーグは順位点が大きいルールなんです。堀さんの所属している日本プロ麻雀協会はMリーグと同じ順位点のルールでやっているので、それに慣れている堀さんの知識を得られたのが大きいですね」

---- 具体的にどういう変化があったのですか?

「私はもともと守備的な麻雀を打つことが多くて、Mリーグでもそうした打ち方をしていたんです。でも、堀さんと練習するようになって考え方が変わりました。結局、麻雀は加点をしなければ、放銃しなくてもツモアガリされたり、ノーテン罰符を払ったりで、点数は減っていく。(勝負を)降りても減るし、放銃しても減るのなら、加点のチャンスをできるだけ増やす。その一面をより強く身につけた感じです」

---- Mリーグと所属団体のルールが違えば、麻雀の打ち方も変わるのですね。

「そうです。同じ麻雀ではあるんですけど、まったく違うゲームみたいな感じです。連盟には一発も裏ドラも槓(カン)ドラも槓ウラもないので、リーチする価値が低いんですね。なんなら順位点も小さいので、場合によってはトップになる意味も低いので、無理して逆転を狙わないこともありますからね」

---- 日本プロ麻雀連盟のルールでは、順位点は1位でプラス8000点。対してMリーグルールの順位点は、1位にプラス5万点。大きく違うんですね。

「8000点の順位点は、子で満貫を1回アガるのと同じなんですよね。だからトップになる旨みはあまりなくて。でも、Mリーグで1着になるとプラス5万点。親で役満を1回アガるのと同じくらいの価値があるんです」

---- 岡田選手の1年目と2年目以降では、攻守のバランスが変わったように感じるのですが?

「堀さんの影響は大きいと思います。昔は配牌時点でアガれる気がしないと勝負に参加しない打ち方でしたが、今は常に何かできないかを探るようになりました。どうにか仕掛けて(周りに)プレッシャーをかけられないかと考えています。ただ、まだそれがいい面に出ることもあれば、悪い面にも出たりもしますね」

---- Mリーグにおける岡田選手らしい打ち方というのは、どういうものですか?

「基本は高打点を目指しています。まだ『これ』といった型はないというか、年々変わっていますね。ただ、勝つことも大事なんですけど、Mリーグだからこそファンに喜んでもらえる、楽しんでもらえるような麻雀を打つことだと思っています。それを探して変わっている感じでもありますね」

(後編につづく)


【profile】
岡田紗佳(おかだ・さやか)
1994年2月19日生まれ、東京都出身。2011年に第43回non-noモデルオーディションでグランプリを受賞する。2012年2月号から2018年5月号まで『non-no』の専属モデル。2017年4月より日本プロ麻雀連盟所属の女流プロ雀士となる。2019年、KADOKAWAサクラナイツからドラフト全体2番目指名を受けてMリーガーとなった。

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