日本代表の連戦のカギは中国戦にあり。急増CBコンビの間隔が成否を分ける

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2022年01月27日 06:51  webスポルティーバ

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 本日1月27日(中国戦)と2月1日(サウジアラビア戦)に行なわれるカタールW杯アジア最終予選は、現在グループ5位(中国)と1位(サウジアラビア)との対戦となる。常識的に考えれば難敵はサウジアラビアだ。今回の予選のハイライトゲームと言っても過言ではない。

 しかし、これまで日本で戦うサウジアラビアに好印象を抱いたことはない。強いと感じたこともない。サウジアラビアとの通算成績は14戦して日本の8勝1分5敗だ。しかし、日本で行なわれたホーム戦に限れば日本の5戦全勝。サウジアラビアが日本とのアウェー戦を苦手としていることが、この数字から一目瞭然になる。ちなみに、日本もサウジアラビアホームでは3戦全敗。ホーム戦とアウェー戦の結果が、これほどハッキリしている関係も珍しい。

 過去の対戦成績に従えば、今度は日本が勝つ番である。日本で戦うサウジアラビアはなぜか気怠そうにプレーする。元気、覇気を感じない。理由としてまず考えられるのは気候だ。日本とサウジアラビア両国の気温差になるが、サウジアラビアにとってそれ以上に辛いのは時差だと見る。

 時差の影響は、サウジアラビアで戦う日本より、日本で戦うサウジアラビアのほうが受けやすい。日本から欧州へ行った場合と欧州から日本に戻ってきた場合、辛いのはどっちと言われたら、多くの人は後者と答えるはずである。アメリカの場合なら、行った時のほうが、帰国した時よりしんどい。地球の自転方向に、そのスピードを追い越すような移動は、時間を逆戻りするような、自転方向に逆らう移動より、身体にこたえるのだ。

 それに気温差がダメを押すという感じだろう。時差ボケと寒さ。それに今回はオミクロン株の心労も加わる。日本の優位は堅い。ホームの恩恵に最大限、浴する戦いになるはずだ。

 心配なのはむしろ初戦、中国戦のほうだ。過去の対戦成績は12勝8分9敗と競っているが、日本がアジアの上位国になり始めた1990年以降は10勝6分2敗と、サウジアラビア戦とは比較にならないほど、優位な関係にある。だが、内容に目を凝らせば、その10勝のうち日本が2点差をつけて勝った試合は3試合。7試合が1点差だ。さらに、2010年以降に限れば6戦して2勝4分と、その差は縮まる。




【中国の高さに手を焼きそうだ】

 痛手を被った代表的な試合は、2010年2月、東京で開催された東アジア選手権(現E−I選手権)での一戦になる。南アフリカW杯イヤーの初戦として行なわれたこの試合に0−0で引き分けたことを機に、岡田ジャパンは泥沼にはまり込むことになった。

 中国は隣国ながら、日本が戦い慣れていないタイプだ。アジアに中国に似たタイプのチームは存在しない。欧州で言うなら北欧系か。2002年、日韓共催W杯を控えたトルシエジャパンが、オスロでノルウェーと対戦し、あっさり0−3で敗れたことがあるが、中国戦には毎度、この試合に似た感覚を抱く。けっしてうまそうに見えない大男を相手に、どう対応すればいいのかわからず、手を焼く感じだ。

 1番の原因はやはり中国の選手の体格と身体能力になる。日本選手は想像以上にやりにくそうにしている。体力で圧倒され、怯む瞬間がたびたびある。パニックには至らなくても、慌てたプレーを見せる。

 敗れる可能性は低いが、簡単には勝てない。引き分ける可能性、苦戦する可能性は高い。中国選手がもう少ししぶとかったら、淡泊な気質でなかったら、両国の関係はもう少し縮まっているに違いない。

 今回はとりわけ、その高さに手を焼きそうな気がする。日本はご承知のように、これまでスタメンを張ってきた両センターバック(CB)、吉田麻也と冨安健洋がケガでリタイア。吉田だけ、あるいは冨安だけならいざしらず、ふたり揃って戦列を離れるのは、国内組だけで臨んだ試合にほぼ限られる。これまで消化したアジア最終予選6試合で、両者がそろい踏みを果たさなかった試合は、初戦のオマーン戦のみ。そのオマーン戦の失点は、冨安の代役として出場した植田直通のミス絡みで生まれたものだった。

 今回、先発の座を争うのは、その植田に谷口彰悟、中谷進之介、板倉滉を加えた4人。このうち過去に先発でコンビを組んだことがあるのは谷口と植田だ。昨年6月に行なわれたセルビア戦(神戸)だが、この試合に限られるところに不安を覚える。中国が狙いを定めて突いてくるとすれば当然、コンビネーションに不安を残すCBになる。早い段階で最終ラインにスコン、スコンとハイボールを蹴り込んでくるに違いない。

【CBの間隔が広いほうが勝つ】

 CBの1人は谷口になるだろう。谷口と誰かもう1人。そこで目を凝らすべきは、両CBの間隔だ。広く保てるか。それとも狭くなってしまうのか。

 慎重になればなるほど、押し込まれれば押し込まれるほど、あるいは混乱すればするほど、その間隔は狭くなる。過去の試合を振り返っても、吉田と冨安が揃って先発した時は広く、そうではない時では狭くなる傾向があった。

 吉田、富安が揃って出場しても、相手が強いと狭めになる。それは苦戦の度合いを示すバロメーターと言える。

 両CBの間隔が狭くなれば、両サイドバック(SB)は最終ラインに取り込まれやすくなる。マイボールに転じた時、始動はどうしても低くなる。中盤的な動き、両ウイングの攻撃を下支えする動きができなくなる。攻撃は単純になってしまう。相手ボールに転じた時は、プレスがかかりにくくなる。ただし、たとえば守備的MFもできる谷口を4−3−3のアンカーに据える手もある。マイボールに転じた時、谷口を両CBの間に下げ、3−4−3的な態勢をとれば、両SBの位置は自ずと上昇する。

 SBが活躍したほうが試合に勝ちやすい。試合を優勢に進めやすいとは、現代サッカーでは常識とされる考え方だが、それとCBの間隔は密接な関係にある。CBの間隔が広いほうが勝つ。極論すればそうなるが、急造コンビで臨む中国戦、体格に勝る相手に空中戦を挑まれそうな中国戦で、好ましくない症状を露呈させたらピンチだ。事件が起きる可能性が生じる。

 中国戦をうまく切り抜けることができれば、経験を積んだ両CBは、続くサウジアラビア戦には少なからず余裕を持って臨むことができるだろう。だが万が一、失敗すれば、サウジアラビア戦にも影響が出る。ホームの利が生きなくなる。カギは中国戦にあり、なのだ。

このニュースに関するつぶやき

  • 今日の6時半からあるらしい( `ー´)ノビールとポテチ入るだろう。その前にお風呂に入って、君が代を歌うしかない。
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