山縣良和が手掛ける「リトゥン バイ」がリスタート、新作コレクションが白黒で統一された理由

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2022年01月27日 12:42  Fashionsnap.com

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山縣良和が手掛ける「リトゥンバイ(written by)」がリブランディングを実施し、新たなスタートを切った。世田谷にある旧かまぼこ兵舎で行われた展示会で、リブランディング後初のコレクションを初披露。山縣は今回のリブランディングについて「"リスタート"という意味合いの方が強い」とし、セレクトショップなどの卸先に依存しすぎない独自のシステム構築と連動する形でブランドを運営していく意向を示した。新作コレクションの販売は2022年春を予定している。

 会場では「リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)」の新作コレクションで、2021年3月に国立新美術館で発表したインスタレーション「合掌」、同年12月に長崎県美術館で行ったインスタレーションの続きとなるコレクション「12th collection Gassho-Hidden Archives」も発表。新作コレクションは山縣が幼少期を過ごした長崎を着想源に製作されており、会場ではリトゥンアフターワーズとリトゥン バイのアイテムを着用した青年たちの写真とブランド初となる映像作品も披露された。
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 リトゥン バイの新作コレクションは、リトゥンアフターワーズの初期コレクションを彷彿とさせる白と黒で統一。デザインを削ぎ落とした全30型を製作した。白黒で統一した理由として山縣は「カトリックや隠れキリシタンというテーマに則していたら自然に白と黒になった。またリスタートをするにあたって僕自身の気持ちが1度まっさらな気持ちになったため、それを反映するかのように色を取り入れたくないという気持ちが強かった」とし、続けて「今回のデザインは僕だけではなく、チーム全員の意見を取り入れながら製作されたもの」と強調。新作コレクションではほとんどのアイテムで天然繊維が用いられており、ペーパー加工が施されたシャツなどをラインナップ。そのほか、靴下やマフラー、山縣の手を模したキーホルダーなどの小物アイテムも用意する。

 山縣はリトゥンアフターワーズとリトゥン バイの棲み分けについて「リトゥンアフターワーズはこれまで通り、着るというよりも表現することに特化した実験的なもの作りに振り切って活動していきたいが、ファッションカレンダーに沿わない時期にコレクションを発表することもあり、卸先に迷惑をかけることもあった。リトゥン バイでは定期的にコレクションを発表し、生地や既存の流通システムを再考することを目的としたもの作りをしていければ」と説明。自社ECや、ポップアップストアなどを通して直接顧客とコミュニケーションを取れる仕組みを模索していくという。販売から流通までを自社で完結することで小売店が仕入れる際の取引価格でアイテムを販売することが可能となり、レンジは2400円から7万2000円と以前よりも価格を抑えた。
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