“必勝の2連戦”で連勝…カギは練習の充実度? 森保監督「すごい集中力とクオリティだった」

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2022年02月02日 16:50  サッカーキング

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日本代表の成長を実感する森保監督 [写真]=Getty Images
日本代表の森保一監督が2日、メディア対応を行った。

 日本代表は、FIFAワールドカップカタール2022アジア最終予選・中国代表戦(1月27日)およびサウジアラビア代表戦(1日)に連勝。順位こそ2位から変動がなかったものの、首位に立つサウジアラビア代表との勝ち点差を「1」に縮めた。また、3位のオーストラリア代表がオマーン代表と2−2で引き分けたことで、オーストラリア代表との勝ち点差は「3」に拡大。次戦、アウェイで戦うオーストラリア代表がよもやの“躓き”を見せた点について、森保監督は「勝ち点3差になりましたが、状況は変わっていないと思います」と、あらためて気を引き締めた。

「次のオーストラリア戦に向けて、我々は勝利を目指して戦います。勝って、W杯出場権をつかみ取る戦いをしたい。状況的には引き分けということもあるかと思いますが、勝ちにいって、自分たちで(出場権を)つかみ取りたいと思います」

 3月24日に控える運命のオーストラリア戦では「守りに入らないよう、積極性を持って、アグレッシブに戦っていくこと」が重要になると語った森保監督。DF長友佑都(FC東京)とDF中山雄太(ズヴォレ/オランダ)による左サイドバック争い、MF原口元気(ウニオン・ベルリン/ドイツ)のトレーニングに対する姿勢、DF吉田麻也(サンプドリア/イタリア)とDF冨安健洋(アーセナル/イングランド)の主力センターバック2枚が欠場するピンチを安定したパフォーマンスで救ったDF谷口彰悟(川崎フロンターレ)とDF板倉滉(シャルケ/ドイツ)の存在など、現在の日本代表には良い雰囲気と健全なポジション争い、豊富な選手層がある。森保監督も、その点を認識している模様だ。

「今回の2試合で成果として挙げていいところは、日本の選手層の厚みを確認できたことと、厚みをさらに増すことができたこと。試合を見てくださるなかで、日本代表の戦力の総合力や、良い選手がたくさんいるということを感じていただけたと思います」

 主将を務める吉田が負傷のために招集メンバーから漏れるなか、日本代表は重要な2連戦で結果を残した。森保監督は、試合前のチームが良いメンタリティを保ちつつ準備を進めたことで、吉田不在の影響を感じさせなかったことを評価した。

「サウジアラビア戦前の2日間、全体練習では緊張感とクオリティを保ち、試合以上のものを持ってトレーニングできていました。それが良いパワーとなって、結果にもつながったと思います。対戦相手を想定した準備ももちろんやっていますが、自分が試合に出るという気持ちのもと、各々がしのぎを削りながら良いトレーニングができました」

 サウジアラビア戦後には、複数の選手がトレーニングの充実度を認めていた。これまでと比べて、トレーニング強度に何か変化があったのだろうか。

「基本的には、いつも良いトレーニングができています。ただ、サウジアラビア戦の2日前くらいのトレーニングは、外から見ていても本当にすごい集中力とクオリティだなと。プレーが切れず、攻守の切り替えも早く、個々の激しい攻防もありながら、チームとしての絵を合わせることができていました。そこはスタッフとも話していて、選手たちも感じていたのかなと思います」

「要因はいろいろあると思いますが、初戦のオマーン戦はシーズンの変わり目という季節の面、移籍の時期や東京五輪のつながりという面で、メンタル的に整わない、コンディションでも疲労していたと思います。その頃と比べると、今はまったく異なるクオリティのトレーニングができていると思います。ただ、トレーニングが良かったからといって、すべての試合が良い結果に結びつくとは思いません。でも、トレーニングは嘘をつかないと、昨日の試合(サウジアラビア戦)を見て感じました。トレーニングがしっかりできていれば、試合に勝つ確率は自分たちで上げられる。自分たちの力を100%発揮することが大切です。サウジアラビア戦前のトレーニングは、見ていてすごく楽しかった」

 日本代表は、アジア最終予選の出だしで躓いた。3試合で1勝2敗、獲得した勝ち点はわずかに「3」だった。だが、そこから5連勝を飾り、現在は首位の座も狙える位置まで浮上している。復調の過程で得たもの、学んだものは何なのだろうか。

「私自身、試合に向けてできることはすべてやるということ、漏れのないようにやっていくことをずっと心掛けてきました。アジア最終予選を戦うにあたり、クオリティをもっと上げないといけないと思っていましたし、やるべきことは同じでも伝え方、試合の細部に対する設定などはもっと突き詰められると思っています。本来は、私がやるべきことを続けていけば、アジア最終予選で結果を出せる、その先の目標にも到達できると言い切れるくらいではないかと思いますが、厳しい状況の中でいろいろと気付かせてもらいながら、成長させてもらっています」

「勝ち点の積み上げやチームの成長はありますが、一番感じるのは、やはり日本は良い選手がいっぱいいるなということ。厚みと総合力という部分では、日本代表として戦える選手がたくさんいると感じさせてもらえました。毎回のメンバー編成も、何時間議論しているのかというくらい選考が難航していますし、各ポジションで良い選手が揃っているなかで、優先順位をつけないといけないほど選手たちがいると感じています。ただ、良い選手がいるだけでは勝ちきれない。敗戦は、油断であったり、確認すべきところを細部まで確認できていなかったことが原因で起こったと思います。良い選手がいて、隙や油断なく、チームとしてハードワークできれば、しっかり結果を出せるというところは感じています」

 日本代表は、3月24日のオーストラリア戦に勝利した場合、自力でW杯出場を決めることができる。

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