元SEALDsメンバーへの中傷に242万円賠償判決、1審より大幅増額「正義は勝つ!」

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2022年02月02日 19:41  弁護士ドットコム

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安保法制反対の活動に取り組んだ若者グループ「SEALDs」(シールズ)の元メンバー2人が、インターネット上で誹謗中傷を受けたとして、慰謝料など計約1000万円を求めていた裁判の控訴審が2月2日、東京高裁であった。村上正敏裁判長は、原告側の控訴を一部認容し、計100万円の賠償を命じた1審・東京地裁判決を変更して、計100万から計242万円に増額する判決を言い渡した。


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二倍以上の増額を受けて、原告の福田和香子さんの代理人弁護士は「正義は勝つ!」とツイートして報告した。



●大幅金額アップの理由

福田さんはシールズで活動していた2015年6月、国会前でスピーチをしたことで注目された。被告の女性からは、ツイッター上で、政治的活動への批判のほか、性差別にあたる中傷などを受けていた。



1審判決は、複数の投稿について、原告の社会的評価を低下させるものと認め、福田さんに66万円、もう1人の原告Aさんに33万円の支払いを被告の投稿者に命じたが、原告側は金額に納得できず、双方控訴していた。



2審判決は、福田さんに132万円、Aさんに110万円と、賠償額を増やした。また、名誉毀損として認められるツイートが、福田さんに関して3つ、Aさんに関して4つ追加された。



たとえば、「舛添要一と福田和香子がやっていることは同じである。福田は税金で豪遊しているか証拠はないが、この団体♯SEALDSが『普通の学生による自発的な護憲反戦団体』と大嘘(実際と真逆)として現れて、国民に詐欺を働いたことに変わりない」とのツイートは福田さんの社会的評価を低下させるものと認められた。



慰謝料の大幅な増額の理由について、ツイートの追加だけでは説明できないと、原告代理人の神原元弁護士は弁護士ドットコムニュースの取材にコメントする。



原告側は控訴理由書でインターネットによる誹謗中傷被害の実態を説明した。



「ネット上に名誉毀損の文言が永遠に残ること。名前で検索が容易なこと。それゆえ就職に影響が出る等、若い人たちにこそ被害が甚大であること。それらを考慮していただいたものと考えています」(神原弁護士)


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