“因縁”の6部クラブと対戦へ　ウェストハム指揮官「衝撃的な出来事にならないよう…」

ウェストハムを率いるデイヴィッド・モイーズ監督が、5日に行われるFAカップ4回戦キダーミンスター・ハリアーズ戦の前日会見を行った。4日にクラブ公式サイトが伝えている。

　キダーミンスター・ハリアーズはナショナルリーグ・ノース（6部相当）で唯一生き残っている“ノンリーグ”のクラブ。昨年9月に行われた2次予選からFAカップに参加しており、本戦ではグリムズビー（5部）、ハリファックス（5部）、レディング（2部）を下して4回戦まで勝ち上がってきた。

　ウェストハムとキダーミンスター・ハリアーズは過去に一度だけ対戦。1993−94シーズン、当時5部だったキダーミンスター・ハリアーズはFAカップで快進撃を見せて5回戦まで進んだものの、ウェストハムに0−1で敗れて姿を消した。なお、同年の4回戦では選手時代のモイーズ監督が所属していたプレストン・ノースエンド（当時4部）と対戦し、1−0で勝利するアップセットを起こしていた。

　敵地『アグバラ・スタジアム』に乗り込むモイーズ監督は、次のようにコメント。カップ戦の醍醐味に心を躍らせた一方、格下に足をすくわれることがあってはならないと警戒感も示している。

「FAカップとはこういうものだ。いろんな面を見てきた。優勝したチームでも、負けたチームでも、さまざまなレベルのカップ戦に参加してきた。早々に敗退したこともあれば、決勝戦に進出したこともあるから、カップ戦がどうなるかなんてわからない。試合を楽しみにしているよ」

「スタジアムの規模はそれほど大きくはないし、ピッチの状態もプレミアリーグのピッチほど良くはないだろうけど、みんなサッカー選手として育ってきた。みんなが同じレベルから始まった。そのレベルでプレーしなければならないのなら、パフォーマンスを発揮できることを示さなければならない」

「1994年のFAカップ4回戦でキダミンスター・ハリアーズに負けたプレストンの一員だと言われるが、ほとんど覚えていないんだ。当時はキダミンスターがカンファレンス（旧5部）で頑張っていた一方、プレストンではリーグ最下位だったから、それほど大きな驚きではなかったかもしれない。それでもノンリーグのチームがプロリーグのチームを破ったときは、常に衝撃的な出来事だと見なされる。だから、我々はそうならないようにしなければならない」

　キダーミンスター・ハリアーズvsウェストハムは、日本時間5日の21時30分から行われる。